第4話 初めてのドッグラン。初めての病院!?

「キッちゃん!お出かけするよっ!」ん!?お散歩デート!?「車に乗って!!」車!?車って、あのブーーンって動く乗り物!?


僕はママしゃんに籠バッグに入れられ、車へと乗せられた。

ママしゃんは機嫌が良さそう。長いドライブデートだ!!

僕はワクワクしながら多少の車酔いを我慢し、そしていざ、その場所に到着。


「キッちゃん!ホラ!!お友達が沢山いるよ!!」

…げっ。でっかい犬から僕よりチビっこい犬がわんさかいる。

ちょ、ちょっと苦手かも…。


「クゥーン…クゥーン。」「え!?嫌なの!?」「クゥーン…。」「大丈夫だよ(笑)みんなキッちゃんのお友達!!」

マ、ママしゃん!!ちょっと!!置いてかないでーーーーっ!!


囲いの中にポツンと放たれた僕。

すると、色んな犬が僕のおしりの臭いを嗅ぎにやって来た。


「や、辞めろよ!!」「なんだ、お前男かよ。つまんね。」「えっ!?」「イエーイ!!あっそぼうぜぇー!!」「で、デカいっ!!」「あら、あなたイケメンね。あたしの彼氏になってもいいわよ。」「上から目線っ!?」


め、目まぐるしい。とりあえず僕は逃げる。でも、沢山の犬が僕を追い掛けて来る。


「く、来るなよっ!!」「追い掛けっこイエーイ!!」「僕はしたくないよっ!!」「ちょっと!!おしりの臭い嗅がせなさいよっ!!」「嫌だよっ!!」


ママしゃん!!僕はここに2度と来たくありません!!

楽しくなんかないです。地獄ですっ!!!!


「キッちゃん、楽しかった!?」「……」「あれ?遊び過ぎて疲れちゃったのかな?」違うです。逃げ回りすぎて疲れたんです!!


僕はヘトヘトな状態でママしゃんと帰宅。散歩も今日は気がのらない。


「キッちゃん、具合でも悪いの!?ご飯は!?」

まだ食べたくない。

ママしゃんがせっかく作ってくれたご飯も一口で辞めた。

ただ、疲れていただけなのに…、ママしゃんは僕が「具合が悪い」と判断したらしく再度車に乗せられた。


僕は意味も分からずユラリユラリと車酔い。


「着いたよ、キッド。」

…ここは、どこ!?なんか、匂いが嫌ーな匂いなんですけれども…。


部屋の中に入ると、おじいちゃん犬やおばあちゃん猫がグッタリした様子でケージの中に入れられている。

もしかしてここは…「病院」って所っ!?


「キャウンキャウン!!」「どうしたの、キッちゃん。」

ママしゃん、違うんです!!もう元気!!ほら見て!!尻尾フリフリ!!「怖くないよ、大丈夫だからね。ママも付いてるから。」

だから違うんだってばぁーーーっ!!


ブスッ……!!


いったーーーい!!

「熱はないみたいですね。」「今日、ドッグランに連れて行ったら元気が無くなってしまって…」「疲れただけでしょう。今夜はゆっくり休ませてあげて下さい。」


ぼ、僕のお尻に何か刺したなぁっ!?噛んでやる噛んでやるっ!!

「グルルル…」「ね?(笑)元気でしょ!?」「良かったです…。キッちゃん、帰ろう!?」「グルルル…グルルル…」


こうして、僕は今日初体験を2回もしたのだった。



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