05 煌他

 彼からの、逢う誘い。


 応えられない、自分がいた。

 これ以上。彼といたら。

 あの場所へ。行けなくなる気がする。いつもの夢を。見れなくなる、気がするから。


 逢わないとも、言えない。どこまでもいじきたない、自分。

 こんな気分になったのは、初めてだった。

 自分の心を、自分で切り離すみたい。切り離されてしまった、失ってしまった心は。どこへ行くのだろうか。


 今日も、眠る。

 夢を見るために。

 記憶に残すことのできない、あの場所へ。もういちど、向かうために。


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