第24話 久しぶりの学校

キーンコーンカーンコーン

「皆さん夏休みは満喫できましたか?」

「夏休みはもう終わったので休みモードから勉強モードに切り替えましょう」

ついに長かった夏休みも終わった。次に待っている行事は文化祭だ。

「夏休みあけたばかりだけど2週間後に文化祭があるから明日までにクラスでやるもの考えといてくれ」

「じゃあ始業式行くから並べ」

俺達はとても長い始業式を終えて帰宅していた。

「光星帰ろ」

「おう」

凛が文化祭の話をしてきた。

「光星は文化祭何やりたいの?」

「展示かな」

「えーーつまんな」

「いや、楽でいいだろ。当日とかなんもしなくていいじゃん」

「確かにそうだけど」

「逆に凛は何やりたいんだよ?」

「私は劇かな」

「まじか、なんで?」

「めっちゃ嫌そうな顔じゃん」

「当たり前だろ。あんな人前で演技とか恥ずかしくて俺だったら無理だわ」

「えーー楽しいよ。私が毒みかんを食べて倒れてるところに王子様の光星登場!そこでキスして私が生き返る的な」

「それをみんなの前でやるのやばくないか?」

「そうだけど恥ずかしいのは一瞬だよ」

「お前すごいな」

「もっと尊敬してもいいよ」

「しないわ」

「まぁこればかりはみんな次第だから。俺たちが決められるものでもないし」

「そうだね」

「みんなに合わせるのが無難かな」

「多分明日何やるかの話し合いあると思うよ」

「お、展示がいいな」

「それは絶対ないかな」


翌日

「じゃあ2限分時間やるから何やるか話し合え」

俺達は文化祭の話し合いを始めた。仕切るのはもちろん流星だ

「じゃあ昨日みんなが書いてくれた紙の集計から始めるよ!」

俺達は昨日何やりたいか書いてくるようにと紙を渡されたのだ。

「えーと終わったから結果言うねー」

「劇と焼きそばとお化け屋敷が同率1位だったよ」

「どうしようか?」

「今多数決取れば?」

クラスの女子がそう言った。

「そうだね。じゃあみんな手をあげてね」

俺はこの中だったらお化け屋敷がいいと思いお化け屋敷に手を挙げた。お願いだからお化け屋敷になってくれ

だが現実は甘くはなかった

「結果劇になりました」

「やったぁー」

隣で凛がめっちゃ喜んでいる。こちらを見ながらニヤニヤしている。

「なんだよ?」

「光星良かったね!劇だよ」

「全然良くないわ」

「じゃあ劇の内容を決めたいと思うけど何やる?」

俺はすぐに言った。

「桃太郎」

みんなの視線が痛いが恋愛系をやるより絶対いい

「なんで桃太郎?」

「いや、何となく?」

「わかった、じゃあ他の意見は?ないなら桃太郎にするけど」

頼む誰も言わないでくれと思ったがダメだった

「光凛の愛物語やりたい」

凛がそう言った

「ん?何それ?」

クラスのみんなは頭に?マークを浮かべている。

「私と光星が主人公で魔王を倒してイチャイチャする話」

「おーーーーいいね」

「いや、良くないぞ」

俺は思わずツッコミを入れてしまった

「ははは光星君って以外と面白いね」

「陰キャかと思ってたけど全然面白い人だね」

「髪あげるとイケメンだし」

何故か陰キャの俺が陽キャになろうとしてる。

「いや、普通にこれはおかしい」

「でも光星と向坂さんは付き合ってるからいいんじゃない?」

そう夏休みの花火大会でクラスの人達に見られて俺達が付き合っているのはバレてしまった。

「じゃあそれでいい人」

はーーい。クラスの俺以外全員があげてしまった。

「よしじゃあ決定」

「向坂さん内容はどうするの?」

「まず私が魔王に捕まって光星がそれを助けに来てくれて魔王を倒して最後にキスする的な感じ」

「わかった。じゃあ細かいのは俺がやるよ」

「役だけど主人公とヒロインは決まってるから、魔王は誰がやる?」

「流星でいいだろ」

満場一致で流星になった

「他の人達はセッティングとか裏方に回ってくれ」

「あ、ナレーションは平野さんお願いします」

「わかったわ」

平野さんは声優を目指している女子だ。まぁ紹介はいらないかな。

「じゃあ決まったことだしこれから準備とか頑張って行こう」

俺達は文化祭に向けて準備を始めた。

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