「浮気されたのか?」と浮気現場をみて嘆く俺の成り上がり〜信用していた彼女に裏切られた俺は異世界と現実世界を行き来し最強に至る〜

 原作は下記になります。


https://kakuyomu.jp/works/16816452219404170817



 一人称というのは結局、語り手の主観で地の文が綴られるので文法に則っていなかったりしても許容されます。 それでもやはり違うなと、そう感じる部分が多かったので修正させていただきました。

 キャラクターの個性を殺す、あるいは作者様が描いているキャラクター像と違ったものになってしまっている可能性はあり、その点についてはお詫びするのと合わせご了承いただければと思います。




 俺の名前は遠野尊、高校一年生だ。 俺には毎日一緒に学校に通うくらい仲のいい彼女がいる。


 同じクラスの香月花音。 クラスのマドンナと言われるほどに顔が整っている。 そして誰にでも優しくてクラスからの信頼も高い。


 なんでそんな高スペックと付き合っているかって?

 それは俺にもわからない。


 そんなことより大事なことがあるんだよ。

 今日は日曜日。 そしてなんと花音の誕生日だ。


「そういえば今日は出かけるって言ってたから家に行けないんだよな」


 花音は今日は用事があって家にいないらしい。 まあどんな用事かまでは聞いていないが、彼女とはいえ安易に人のプライベートを聞かないほうがいいだろう。 それも誕生日だしな。


「ってか今日なんかした方がいいよな」


 家のポストになんか入れとくのも迷惑だと感じるだろうな。 今日は直接あったり電話するのもあまりよくないだろう。


 そう考えると、最初から頭の中には入っていた、一つのありがちな答えが導き出される。


「花音にプレゼントでも買いにいくか!」


 確かに普通だけど、これぐらいしかすることないよな。 明日プレゼント渡してもいいしな。

 しかし、花音にプレゼントしたらどういう反応するんだろうなぁ。 まああとから見れるか。


 そうと決まれば、早めにパパっと買いに行きますかね。 後回しにしたらうっかり忘れて焦ることになりかねないしな。

 そう考えると俺はプレゼントを買いに行く準備をして家を出た。




 日曜日ってこともあってショッピングモールは人でごった返していた。 そして、そのにぎやかな場所を俺は一人で歩いている。


「思ったよりいるもんだなぁ」


 思わず独り言を漏らすがその声は自分の耳にすら届かなかった。 家族連れやらグループやらカップルやら、みんな騒がしいからな。 一体なにがそんなに楽しいんだか。


 そんなことを考えながら歩いていると目的の店が見えてきた。 遠目に見た感じでは混雑しているようには見えない。

 少し不安になりながら店の目の前についたが、やはり店内に人が詰まっているようなことはなかった。


 しかし店内は可愛らしい雰囲気で、女子が好きそうな雑貨やアクセサリーが余裕を持って並べられている。 むしろ空いていることをラッキーと思うべきかも知れない。

 気を取り直して店に入ると、買うプレゼントはどれがいいか、商品を大雑把に見て回る。


 どれがいいだろうか? 普通に考えると、実用性がある物だよな。

 頭を悩ませながら歩いていると、コスメが並んだ棚が目に飛び込んできた。


 コスメか。 うん、これはいいんじゃないか? 女の子はよく使うわけだし変なのを選ばなければ喜んでもらえるはず。

 スペースを取ることもないし、お金だって別にそこまでかからない。


 棚を見ると在庫が少ないものも結構あるし、そこそこ売れているのは間違いないだろう。 女子に人気の商品なら贈る側としても安心感がある。

 俺はじっくりとラインナップを吟味して、淡いピンクの口紅とマニキュアを手に持ちレジへ向かう。


「お会計は5800円になります。 ポイントカードなどはございますでしょうか?」

「いや、大丈夫です」


 明るい声の店員に一万円札を渡すと、彼女はにっこりと俺に笑いかけてくる。

 この店員、めちゃくちゃ可愛いし優しいそうな雰囲気な人だなぁ。 営業スマイルって分かってるけど思わず浮かれそうになる。


「レシートとお釣りになります。 ご確認くださいませ」


 お釣りを貰う時、手が微かに当たってドキッとしてしまった。

 いやいや俺には花音がいるんだ。 冷静になれ。


 変に浮かれるなと自分に言い聞かせながら、俺は店を出る。 手にした花音へのプレゼントを見て、花音の笑顔を思い浮かべると、おかしな気持ちは収まった。





「俺の名前は遠野尊、高校一年生だ。 俺は自分の彼女、香月花音と一緒に毎日通っている。」

 通学シーンから始まるのならともかく、彼女と一緒に通学しているなどという話が出てくるのは脈絡がなさすぎます。 彼女がいるんだと、それを示すにしてももっと他に表現があると思います。



「クラスのマドンナと言われているほど顔が整っている。」

 違和感を感じるのは『言われているほど』の部分です。 『言われるほど』の方がしっくりきますね。 あるいは文章の並びを大きくて変えて「アイドル並みに顔が整っていてクラスのマドンナと言われているほどだ。」などでしょうか。



「今日は日曜日、花音の誕生日だ。」

 この書き方だと「日曜日」と「誕生日」が=で結び付けられた印象になります。

「今日は日曜日。 そしてなんと、花音の誕生日だ。」

「○月✕日、日曜日。 今日は花音の誕生日だ。」

 上記のように日曜日と誕生日を切り分けるか日付を付けてしまう方が違和感はなくて済みます。


 ちなみにここはもう一点、大事なことと言いながら会う約束もしていなければ、この後に思い立つまでプレゼントを贈るということもぼんやりとしか考えていなかったことに激しい違和感を感じました。



「そういえば今日出かけるっていっていたから今日家いけないんだよな」

『今日』が二つ使われていてこれは明らかにおかしいです。 それと話し言葉として「今日出かける」と助詞を省くのは普通のことなんですが、文章に起こした時に『今日』『出かける』と漢字同士でくっ付くのは見づらくてあまり推奨できないのですね。 慣用句では切らない方が正しいケースもありますが。

 後半の「今日家いけないんだ」を「今日家行けないんだ」とするとあまり好ましくないのは分かってもらえると思います。 なので読点で区切るか助詞を入れるかするといいのですがそれぞれに一長一短があります。 自分で試して好みのやり方を選んでください。



『入れる』『会う』『行く』など普通なら漢字を使う方が適切な語を平仮名にして、逆に『良くない』と普通なら漢字を当てないところに漢字を使っているのもあまりよくないです。 キャラクターの印象がちぐはぐになります。



「まぁそうと決まれば」

 この文の前でも「まぁ」を連続で使用していますね。 これは私も口癖になっていますが文として見ると非常にくどい。 ここには使わないとしっくりこないという箇所以外で使わないように意識する方がいいでしょう。



「忘れなく」

 これは……率直に言えば日本語になっていません。 『お忘れなく』というのはあるけどこれは『お忘れ』=『忘れること』が『ないように』と名詞に形容詞を付ける形での注意を促す呼びかけです。 この文中の使い方は『忘れる』の否定形のそれなので『忘れなく』などという使い方はありません。 原文の形なら『忘れず』『忘れないし』などを使うべきですね。



「そう思うと買いに行く準備をする。」

『思う』と『考える』は明確に意味合いが違います。 『思う』は『情緒的もしくは一時的な思考』

、『考える』は『論理的もしくは継続的な思考』とあります。 『思う』は『感じる』に近いものととらえていいかと思います。



「そのにぎやかな場所に一人で歩いている。」

 ここは助詞を間違えています。

「そのにぎやかな場所『を』一人で歩いている。」

 これが正解で『に』を使った場合に成り立つ文としては「そのにぎやかな場所に一人でいる。」でしょう。



「独り言を言う。 まぁ周りがうるさいせいか、自分の言った声は耳まで聞こえてこない。

 そんなことを考えながら、店が見えるまで歩いた。店にはあまり混雑していないように感じた。」

 ここの文は複数の問題があるので順に説明します。

 まず最初の『独り言を言う』はあまりにも平坦過ぎます。

 時々、セリフが終わるごとに地の文で『と、〇〇は言った。』というような文を繰り返し入れる人がいますが、あまりに平坦さを感じさせるような文ならむしろ入れない方がいいと言えます。

 もちろん、短い文が全て平坦というわけでなく、読者を引き付けたり文章を引き締める効果も出せます。 『メロスは激怒した。』が代表的ですね。


『そんなことを考えながら』というのはどんなことを考えていたのか。 騒がしいとか賑やかとか、周りの雰囲気についてなんだろうと想像はつくものの、『聞こえてこない』で切られた前文と明確に繋がっていなくていまいち伝わってきません。


「店にはあまり混雑していないように感じた。」

 これも助詞の間違いです。 「店『は』あまり混雑してないように感じた。」とするのが正解です。 一応『には』を使うこともできますが、「店にはあまり繁盛していない『ような雰囲気を』感じた。」といった形になります。



「棚を上から下まで拝見する。」

 拝見する、というのは謙譲語なわけですが何に対して謙っているのかと疑問を感じます。 敬語を使うには不自然、不適切な場面ですね。 客の立場で使うことはありえません。



「頭を悩ませながら、歩いているとコスメが棚から見えてくる。

そしてコスメが見て思った。」

 まず読点の位置ですが「頭を悩ませながら歩いていると、コスメが棚から見えてくる。」の方が自然ですね。

 そして「コスメが棚から見えてくる。」もおかしい。 せめて「コスメが並んだ棚が見えてきた。」くらいではないかと思います。 「コスメが見て思った。」はおそらく誤字なのでしょう。



「棚もそこそこ売れていて同じように考える人が多くいるようだな。」

 この文だけを見た時、意味が分かる人はいないと思います。 棚に並んだ商品が少なくてそこそこ売れていると判断したと、それは分からないではないですが、読者に解読を強いるような言葉足らずの文が他の箇所でも見受けられます。



「ポイントカードなどはお使いますでしょうか?」

 これも誤字か書き直しなどをしている時にうっかり消してしまい直すのを忘れたパターンだと思います。 「お使いになりますでしょうか?」「ございますでしょうか?」のどちらかでしょうから修正した方がいいですね。



「そう言うとお金を出す。」

 これも文章として平坦です。 もう少し装飾のしようはあるので少し意識した方がいいでしょう。



「冷静になった瞬間、店から出た。」

 これはどう説明すればいいのか難しいけど相当におかしな文章なんですよね。 「冷静になろうとしながら店を出た。」とかでなく、「店から出た瞬間、冷静になった。」と何かがあったように匂わせるのでなく、「冷静になった瞬間、店から出た。」というのがとにかくおかしいのですが……説明できなくて申し訳ない。



 それと最後に、空行の設け方にルールが見受けられずかなりおかしな感じでした。 人や作風によってそれぞれですが、自分の中のルールはしっかりと定めた方がいいですね。

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