第6話【5歳になったよ!】

5歳になったよ!

やっと目標の5歳になったんだ!

いやー長かったなぁー柔軟、筋トレ、瞑想とか地味なことも大事だけどもっと派手なことしたかったんだよね!


でもその甲斐あって体は凄く柔らかくなったし、多少の重たい物も持てるぐらいには力もついた。


それに一番嬉しかったのは魔力量の増加が実感出来るようになったことだ。

魔力量が多くなったことでお母様に魔法の練習をしていたことがばれてやめなさいと言われないように魔力操作の方を慌てて練習し魔力量が増えたことを周りにバレないように抑えることに成功した。

こっそりと魔法をつかってみようかとも考えたが基礎が何も分かっていないので必ず失敗して怒られる未来が見えたので辞めておいた。

私、結構成長したのである!


でも最近なんか活発で少し雑な性格が出てきたような気がするんだよね?多分年齢を重ねる事にエレナの本当の性格が出てきたのだろうと思う。いや、思いたい。

これからどうなるのかちょっと怖いけどこれまで読んできたラノベでこんなことがあった時、綺麗に混ざり合っていい感じになるのが多いのでそれを信じようと思う。


とりあえずお父様に剣と魔法の勉強がしたいって話に行こう。

どうせダメって言われるだろうけどどれだけ粘れるかが鍵になるだろうと思う。


「お嬢様、昼食の準備が整いました。」


「わかった~。すぐ行く~。」


今呼びに来てくれたのは2年前からエレナの専属のメイドになったロゼだ。

ロゼはメイド長であるタフネの妹で、年齢は21歳らしい。

さすがメイド長の妹というだけあって仕事もできるし、頭もいい。

見た目は姉妹ということもありタフネによく似ている。

最初はザ・メイドって感じの硬い感じだったが最近やっとエレナに心を開いてきたのか、口調も柔らかくなり世間話をするぐらいまで仲良くなった。


とりあえず今は昼食を取りに行こう。

そこでお父様にこの後、少し時間が取って貰えるかどうか聞いてみよう。


食堂に着くとそこにはもう家族みんなが揃っていた。

ネニュファール家は、貴族には珍しく、用事がある人を除く家族みんなでご飯をとっている。

私は断然1人より皆で派なのでとても嬉しい。


「すみません。

お待たせしましたか?」


「いや、みんなも今来たところだ。

気にすることは無い。

では、昼食をいただこう」


お父様の合図でみんなが昼食をとり始める。


「こら、リリ頬に付いているわよ。

取ってあげるから動かないでね」


そう言ってエレナは隣に座っているリリの頬に付いているものをとった。


「あ、おねいしゃま、ありがとぅごじゃいます!」


「ふふっ、エレナいつもリリの面倒見てくれてありがとね」


「いえ、私がやりたくてやってるので大丈夫ですよ」


リリとダリエお母様に感謝され少し照れてしまった。


リリも3歳になって今まで以上に可愛くなった。

そんなリリの世話をするのはとても楽しいし、リリがお姉様と言って慕ってくれているのがとても嬉しい。

今まで以上にこの子を守ってあげなければいけないと思っている。


昼食が終わり、部屋に戻ろうとしたお父様を呼び止め、あの話をきりだした。


「お父様、今日、少しでいいので2人で話したいのですが、時間を作って貰えないでしょうか?」


「ん?どうした?今ではいけないのか?」


「少し真剣なご相談があるので2人きりで話をしたいのです」


お父様は、少し考えたあと「わかった。今からだいたい1時間後に私の部屋に来なさい」と了承してくれた。


「はい、わかりました。

ありがとうございます」


そう言ってエレナは、深く頭を下げた。

お父様は、無言でエレナの頭を軽く撫で食堂から出ていった。

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