第5話【これからの方針】
「さてと、これからどうしますかな?」
私は、自室にあるクイーンサイズの屋根付きふかふかベッドの上で胡坐プラス腕を組みという典型的な考えるポーズを取っていた。
この世界が乙女ゲーの世界で、妹のリリが悪役令嬢になってしまうことがわかった次の日、用事を午前中に済ませ昼食をとったあと、これからのことについて考えることにした。
「まず、リリを悪役令嬢にしないことが1番やるべき事だよね。
私の可愛い妹が断罪される所なんて絶対に見たくないもん」
エレナは妹誕生2日でシスコンに片足を突っ込んだ状態になっていた。
世の中にはシスコン、ブラコンを馬鹿にする輩は大勢いいるがあれは何なんだろうね。家族のことが大好きなことの何がいけないのよ。
「でも、あのゲーム、プレイする前だったからあまり詳しい内容は知らないんだよねー」
エレナは事前情報を全く調べないタイプなので、このゲームの記憶はヒロイン、悪役令嬢、攻略対象の名前ぐらいで、まったくとは言わないがほとんど役に立たないのである。
「まぁ、リリのことに関しては仲良く姉妹をして、何か性格が歪みそうなら直していくって方向で進めるしかないか。
攻略対象と会うのはもっと先だしその辺のことは、またその時考えればいいよね」
「次は知識と力だよね!
転生といったら知識と力をつけるのは鉄板!
それに私はこの世界のことを知らなさすぎるから何かあった時に困る。
知識に関しては、今の私は貴族の娘だし、あと何年かすれば家庭教師がつくだろうからその人にいろいろ教わるのが1番だと思うから今の私ができることって言えばこの屋敷にある書斎に行って本を漁るぐらいかな?」
この屋敷には大きな書斎があり初めて行った時は凄すぎて言葉が出なかった。
さすが公爵家!
まあ読もうと思っても難しい本ばかりで全然わからないだろうけど。
「力なんだけど、こっちも結構重要だよね。
乙女ゲーの世界って盗賊とかもいるだろうし、なんかの陰謀に巻き込まれたりすることもあるかもだからいくらお嬢様と言っても油断できない。
この世界って魔物とかいるのかな?魔法と魔物は一心同体みたいなところあるしいると思ったほうがよさそうだよね。
せめて自分とリリぐらいは守れるようにならないと。
でも私は、まだ2歳だから剣なんて握らせて貰えないだろうし、とりあえず毎日ストレッチと柔軟と軽い筋トレで身体づくりだけして、5歳ぐらいになったら1回お父様に相談してみよう。
最終目標は騎士団の練習に参加することだけど初めは剣の稽古をつけて貰うとこから頼むのが現実的かな
最後にお待ちかね魔法だね!
魔法があるって知ってから、アニメやラノベの主人公がやってるように瞑想みたいなことして魔力を感じようとしたり動かそうとしたりしてるんだけどなぁー
身体のなかに何かあるっていうのは何となくわかるんだけど、それが全然動かないんだよね。
魔法って難しいね。
ゲームみたいにスキルポイントとかで魔法が覚えられるようになってくれると楽なんだけどなぁー。
そんな都合のいいことがないので、お母様に教えてもらおうとしても、「もっと大きくなったら教えてあげるわね」って教えてくれないんだよね。
とりあえず今やっているのを続けつつ書斎で魔法の本を探そう」
「お嬢様、奥様がお嬢様とお茶をしたいとおっしゃられているのですがどうなさいますか?」
とメイドが呼びに来てくれた。
「あ、はーい!
すぐに行きまーす!」
私は転がっていたベッドから立ち上がり、鏡の前で服のシワと髪を軽く直し、今日も今日とて精神年齢30歳の子供は元気よく部屋をでて行くのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――
こんばんは!
よろしければフォロー、コメントなどよろしくお願いします!
それではまた来週!バイバイ(^_^)/~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます