第7話 ホテル

これはT君が体験した不思議な話

怖いような・・・驚くような・・・

他の人とは違う不思議な体験・・・


今回はT君が大人になり

友達と女性を交え旅に行った時に体験したそんな話

T君 20歳 大学3年のころの話


T君はは無事進学をし

晴れて大学生になっていた

今までとは違う交流関係

さらにT君の世界は広がった

そんななかちがう大学に進学した友達Dと

そのDが大学で出会い仲良くなったNと

T君はいつの間にか仲良くなりよく

遊び中になった

そんななかDは

「なんか女の子と遊びたいな~」

とにやけた顔で言います

するとNが

「またDはそんなこと言って~いくら俺でもそんなにしらないよ!」

そう答えてました

「いくら俺でもって十分顔広いよNは」

T君は笑いながら答えました

言葉の通り

Nは人脈が広く

Nの紹介という人たちにも何回もあった

そしてその中には女性も含まれ

ちょうどそういう時期だった彼らは

俗にいう合コンというのを楽しんでいた

「まぁ~遊びっても最近若干定番化してきたよな~」

Nは遊び方に問題を感じてきていたようだ

「そうか?ふつうに楽しいじゃん」

Dは軽快に答える

「うーん・・・でもな・・・」

Nがすこし思案すると

ハッとした顔をする

「そうだ!あれ!あの番組みたいに旅行して遊ぼうよ!」

ひらめいたという感じで伝えるN

「あの番組って?」

T君が聞く

「あれだよ!素人の男女が初めての場所であってミッションクリアして一泊してそのあと本当の恋人になれるかってやつ!」

「あ~」

当時T君はそこまでみていなかったが結構話題になっていた

恋愛観察バラエティーがあったそれはNが言ってくれていた通り

知らない男女が恋のミッションを遂行していき

それで一晩を過ごしたら発展するのか!みたいなやつであった

その意見を聞いたDは

「それいいじゃん!!やろ!!」

すぐに飛びつく

「うん、面白そうだねそれ!N天才じゃね!?」

T君もいままでしたことない経験に楽しみが沸き上がります

「だろ!じゃ!!俺は他に三人参加できる娘を集めるから、二人は旅行できるだけの資金を今から用意だ!」

「「了解しました!」」

T君とDは意気揚々と返事をした

そして

数日後Nから人がそろったと連絡が入り

一か月後実行することを告げるのだった


一か月後・・・

三人は駅の改札で待ち合わせた

そして最寄りの観光地へと出発

女性陣とは現地で対面する約束だった

行きの車内では男でかなりもりあがり

目的地まであっという間だった

駅でおりて改札へ

するとそこには三人の女性

こちらをみて手を振っていた

本当にテレビの番組のオープニングのように

ドキドキとした心持で三人は女性陣のもとに

「こんにちは!」

Nが声をかけて始まる自己紹介

DとT君そしてNと自己紹介していき

女性陣の自己紹介がはじまる

「Yです!よろしくね!」

Yは三人ともしていっている子だった

「Sです、今日はよろしくおねがいします!」

SはT君は知らなかったがNとDの大学の同じ講義などで一緒になることがあり

ある程度面識があったようだ

「Rです!緊張するね!よろしくね!!」

Rは完全に三人とも知らない子でYが連れてきた友達とのこと

そうして三者三葉の挨拶を終えて

観光地へ

そこでくじ引きで組を作りその観光地を巡ることに

いちようこの日に二回

そして翌日一回ペアを変えて模擬デートをする形だった

そしてその最初T君はYと共に行動することに

ペアが決まると三組別々に行動を開始する

「なんかT君とこんな風に歩くのはじめてだね?」

Yから言われて照れる気持ちをおさえて

「じゃ、僕たちもいこうか?」

そういって観光地を歩く

模擬デートといってもそれはもうほぼデートのようなもので

なれない感じに戸惑いながらも今回の目玉のミッションを

こなしたり二人で食事をしたりと楽しい時間は過ぎた

そうやって一度目のデートが終わり

また場所を変えて

二度目のデート

ペアは変わりRと一緒になった

「よろしくね!」

軽快な感じで返事で歩き出す二人

でも二人とも初対面からかデートというより

友達と買い物てきな感じでミッションも終わり

時間もいい時間になりみんなで夕食をとり

今夜の宿に移動していった

宿は街の真ん中にある観光ホテル

みんなテンション高めに入っていくなか

T君はなにか違和感を感じる

[なんか・・・街中のホテルのわりに・・・]

すこし薄暗いのだ

別に電気がついてないわけではないしかし

薄暗く感じる館内

しかし、楽しい旅の途中

特に言葉に出さず男性、女性に分かれて部屋に入る

「はぁ~マジたのしいな!!このあと飲み会どうする?この部屋?」

Dがテンション高く聞いてくる

「そうだね、この部屋で飲み物買ってきてやろうか?Tもそれでいい?」

「・・・あ、うんいいよ」

「?じゃ女の子たちに伝えるね!」

Nが話をまとめてくれていたなか遅れた返事

ホテルを歩くほどに薄暗さが周りを覆う

部屋に入ってもその感じはぬぐえないまま

T君の体にまとわりついた

そんな感覚を覚えながらも

女性陣との部屋飲みのために外出して買い物をする

しかし、さっきの感覚は体から離れずについてきていた

そんな違和感の中も行事は進行していく

お酒も周り陽気になっていく面々

その中どこか酔えずに嫌な感覚に包まれたまま過ごす

すると

「なんかこういうホテルとかやっぱ、お札とかあんのかな?」

Dが突然言い出す

「やめてよ~怖い」

Yが声を出す

「でもよくあるじゃん!しかもここそこそこ古そうだしさ~」

Dは続けた

そのなか図らずもRとNが怪談を話す

流れ上なっても仕方なかったが

先ほどの感覚はより強く濃厚になる

「Tどうした?もしかしてビビった?」

Dが聞いてくる

どうやらかなり顔に出ていたようだ

「いや・・・まぁこんな話すると寄ってくるっていうし違う話しようよ?」

そんな風に話を変えてやり過ごすことしかできなかった

そうして、飲み会も終わりお互いに部屋に戻り

眠りにつくことに

しかし、T君はなかなか寝付けずに翌日になった

旅行の最終日

最後に昨日ペアにならなかったSと

ショッピングモールでデートをすることになった

少し眠かったがやはりデートということもあり

終始楽し気な時間が続き

ミッションの終わりお互いに一息つくため

お店に入った

「今回はなんかたのしかったね?こんなのははじめてだったよ!」

笑顔でSが話す

「そうだね、楽しかった!なんか新しかったわ!」

笑いながら答えるT君

何気なく今回の思い出をお互いに話していた時

「でも・・・泊まったあのホテルは気味悪かったな~」

Sが話す

「え?」

同じ意見を持っていた人に少し驚くT君

「なんか、あの宿みんなはなんともなかったみたいだけど、なんか気味悪くて・・・しかも怖い話したときあったでしょ?あの時なんて空気変わった気したもん」

「・・・」

同じ感覚になっていた人がいたことに驚き言葉が出ない

「どうしたの?」

「いや、確かに気味悪かったね」

「でしょ?みんなはなんともなかったのかな?」

Sが疑問を持っているがたぶんみんなはさほど感じてないだろう

このあとすこし話

みんなと集まる時間になり集合場所にいく

そしてみんなと最後に記念写真をとり

この旅は終わった・・・


その日みんなと別れて自宅に帰るT君

ホテルはあれだったが楽しい時間を過ごし

気分よく帰る

自宅につくともういい時間になっていて

夕食を済ませて

自室にこもる

「今回は楽しかったな・・・」

思い出に浸りながら

今日最後に取った写メを見る

すると

自分の顔がすこしブレていた

特に動きはなかったはずだけど・・・

しかし、写メの性能も高くないのでこんなものかと

特に気にせず

昨日は寝付けなかったので早めに布団に入る

目をつむって数分

夢を見た

それは今回の旅行の夢

初日をなぞるように映像が流れる

夢の中では楽し気に過ごすT君

しかし

突如場面が変わる

それはホテルの泊まった部屋

そこにT君一人・・・

周りを見渡すが誰もいない

すると部屋のテレビがつく

砂嵐がながれて不穏な音楽が流れる

その映像が気味悪く目を覚まそうと試みる

だが

目が開くことはなく

しかも体が動かない

金縛りだ・・・

よく言う金縛りなら

体が動かないとかだが

今回は動かないのは足と手

そして顔

腰や背中辺りは動かせる

というより浮かすことができる

この夢から逃げようと必死にもがく

しかし、夢は続く

視線はテレビに固定されて

その画面はどんどんこちらに迫ってくる

音は大きくなり存在感を増す

次の瞬間

テレビの画面から手が伸びてきて

T君の首をとらえた

その瞬間先ほどまでできていた呼吸が苦しくなる

「ぅぅぅぅ」

自分の声が漏れるのが聞こえる

その最中も画面は迫る

何もできずもがくT君

しかし夢の中の視界はなおもテレビ画面に近ずく

どうすることもできず

わずかな呻きと体を浮かすことを繰り返す

長く感じる時間

どれほど立ったかわからない

「ぅぅぅぅぅぅ・・・・」

声をあげて抵抗する

すると近づいていたテレビの画面は止まり

なっていた音もなくなる

その瞬間砂嵐の画面は

一瞬女性の顔を映しそのまま暗くなる

その途端

体を止めていたすべてが解けた

目を開けて自宅の天井が映る

そしてすばやく起き上がる

「はぁ・・・はぁ・・・」

乱れる呼吸

自分に起きたことを理解できず固まる

「これは・・・」

その日は頭が何も理解できず

また眠りにつくまで少し座り自分を落ち着けていた


翌日

すこし気になり泊まったホテルを調べる

すると古いだけあり心霊系の噂がある

ホテルであることが分かった

気になりSに連絡を取ると

やはり翌日ホテルの風景の気味の悪い夢をみたそうだ・・・

T君とSだけが何かを感じ

そしてホテルに関しての夢を見る

そこになんの意味があったのか

それはわからない

しかし、夢のあとまた写メをみると顔のブレはなくなっていた


あの夢以降特に変わったことが身にあったわけではない

もしかしたら楽し気にしている男女に何らかの妬みがあったのか・・・

それだけなのかもしれない

しかし、あの日の出来事は楽しい思い出との隣にくっきりと影をのこした

見れないことばかりだから信じてくださいとは言わない

ただ不思議な出来事はこの世に存在する

そんなT君の不思議な体験


今回でT君の話はおしまい

このあともさまざまな経験が彼を襲います

しかし

成人した彼の話は

自分さえ疑い話すこともためらいます

なので

彼がまたその経験を受け入れたとき

何かの機会があったらお話しましょう

ではそのときまで・・・・


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T君の不思議な話 ta-KC @take0520

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