第6話 匂い

これはT君が体験した不思議な話

怖いような・・・驚くような・・・

他の人とは違う不思議な体験・・・


今回はT君が遊び盛りに

体験したそんな話

T君 18歳 高校3年のころの話


T君は高校の卒業を控え進路も決まり

友達とよく遊びまわるようになりました

そんなT君、友達も車の免許をとりドライブに行くことが多くなります。

「今日は○○いこうぜ!」

「そうだな!!」

「イエーイ!!」

そんな風に盛り上がり遠くへと出掛けたときでした。

その日はとある湖にいき

みんなで花火をして朝方友達の家へとかえっていました。

「あれ?おまえの家こっちだっけ?」

T君は尋ねます

それはいつもと違う道

またべつの場所にいくのかと思い聞きました

「いや、なんとなく」

そういって車を走らす友達

たぶんですが気持ちが盛り上がり帰るのを伸ばしたかったそんなかんじだったと思います。

しばらく、くるまは住宅街をはしります

そのときある十字路を一時停止したときでした。

ふと横の道をみるとアスファルトに人が横になってるのをほんのいっしゅん確認しました。

あれ?

そうおもい、友達に

「今、人倒れてなかった?」

そう尋ねました

しかし

「?いや、見てないけど・・・」

もう一人も

「俺もみてない」

と車の友達は誰も確認できてませんでした。

しかし、どうしても気になったので

「ごめん、悪いけど今のところもどらない?」

そう告げました。

「え?戻るって結構きちゃたけど?」

「うん、たのむ」

すこし真面目な語意に

「わかった、ちょっと遠回りになるけどもどるわ」

と承諾したくれた

「てか、ホントに人倒れてたの?」

そうもう一人が確認してきます

「いや、わかるないけど、なんか気になるんだよね・・・」

「・・・てか、酔っぱらいが寝てるんじゃね?」

そう言って笑いました。

車内の空気はホントにいるのか?いたらやばくないか?みたいな好奇心がくすぐられてるそんな感じでした

T君自体はなんとなく人倒れてると確信してました。

まもなくさっきの場所に到着というとき、人が横になってた場所あたりにパトカーが一台

警察官が二名外にでてなにやら無線でやりとりしてます。

「あれ?警察だ・・・」

友達がつぶやきます

「え!?てかホントに人倒れてたのかな?」

もう一人も反応します

そのなか車を近づけると

「待って、ここ通れないから!そっちにまわって!!」

警察官が声をかけてきます

なにかあった・・・

そうみんな感じてました

「あのなんかあったんですか?」

友達が警察官にきく

「いや、ちょっとね」

警察官がいいよどみます

「あの、友達が人倒れてるっていうからきたんですけど・・・」

T君が言ってたことを友達が警察官に伝えると

「大丈夫だから、迂回して!!」

語意を強めに追い払います。

仕方ないという感じ、友達は車を旋回し元の道に戻ります

「やっぱりなんか、あったのかな?」

もう一人が聞いてきます

「そうみたいだな、やっぱりTが見たの人だったじゃないか?」

友達はいいます

「どっちにしても警察官いるし大丈夫だろ」

続けて告げました。

「そうだな、たぶん酔っぱらいが寝てたんだろ!!」

もう一人も楽観的に告げます

しかし、T君にはなにか引っ掛かる感じでした。

その日は友達の家には泊まらず、家に帰ることに理由はなんとなくモヤモヤしていたので自室でゆったりしたかった。それだけでした。

友達は

「泊まってけよ!!明日も暇だろ?」

と言われましたが

なんとなく、楽しむことができない

それほど、心がモヤモヤして気になっていました。

始発の電車に乗り、早朝に自宅に

部屋にとどりソファーの上に座り

ボーッとついてないTVをみつめます

今日のあれ、なんだったんだろうな?やっぱり酔っぱらいが寝てただけかな?

家に帰ってもそのことが気になりました

ですが、少しずつ眠くなり目を閉じようとしたとき

・・・

あれ?

線香?

それは突然でした。

鼻のまえで線香を炊かれたような匂い

部屋の匂いが一瞬で変わりました

しかし、T君の家には仏壇はなく基本的に線香を焚くことはありえません。

おかしい!!

そうおもい鼻を何度もクンクンとします

しかし、間違いなく線香の香りが漂ってます

外からするのかと窓を開けて確認

・・・

ですが、匂いはしません

これは・・・・家の中ってことか?

そうおもい扉を開けて廊下を確認します

・・・

ですが、部屋から先は線香の香りはしないのです。

なんでだ?

不思議な気持ちでいっぱいになるなか、香りは落ち着き部屋の香りに戻りました。

時間にして10分ほど・・・

突然香り、突然消える・・・

そんなことが?

そう思いながら気分を紛らすためTVをつけました。

すると次第に眠くなり、そのまま眠りにつきました。

・・・

夕方ごろ徐々にTVの音が耳に入り目を覚ましました。

夕陽が部屋に差し込み

部屋がオレンジがかります

一瞬、朝と勘違いしますが時計をみて今は夕方だと確認

TVついたまま、ニュースが流れてました

(結構ねたな・・・体いた・・・)

そう思いながらもソファーに座り直し、何気にニュースを見ました。

すると、地域のニュースが流れるなかある映像が流れます

(あれ?ここって・・・)

それは今朝友達と共に車で通っていた住宅街、そして人が倒れていた場所でした

「今朝、男性が遺体で発見されました。死因は不明で警察が・・・」

ニュースキャスターのナレーションが流れる

え!?遺体!?

T君はただ驚きました

まさか自分たちが見たのがやはり人でしかも、死んでいたなんて・・・

発見されたときには既に息がない状態だったとも流れてる

こんなことがあるなんて・・・

そして、もうひとつ頭に浮かびました・・・もしかして、線香の匂いがしたのはこの人が・・・

そうアタマの中をよぎりました。


憶測でしかないですが、あのときその男性に気づいたのはT君だけで

それを気にしていたのもT君でした。

それでその男性がついてきた・・・

そして、彼は存在を匂いというものしかも、線香という特別な匂いで知らせてくれていたのかもしれません。

だとしたら

このニュースを見たのも偶然ではなく彼の行く末を教えてくれたのかもしれません。

見れないことばかりだから信じてくださいとは言わない

ただ不思議な出来事はこの世に存在する

そんなT君の不思議な体験


では・・・

また機会があったそのときまで

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