第7話

私の名前は四条雪菜。自分で言うのもなんだが私は容姿は綺麗だと思う。小さい頃から綺麗だねとか可愛いねとか言われてきた。男の子にも何度も告白された。中学の頃から私は他の人よりも発育が進んでいてその頃から男子の見る目が気持ち悪く感じてきた。


そこからだんだんと男性が苦手になり高校でも極力関わらずに居ようと決意した!

しかし私のその決意がすぐに瓦解するとはこのときの私は知らない。


入学式。周りからチラチラ見られて気分が悪い。男子の視線がすぐに下にいくのが耐えられない。そんな感じで気分悪く下を向いていたら新入生代表挨拶が始まった。


少し顔を上げて壇上にいる新入生代表をみた。びっくりした。まるで女の子。いや、私よりもかわいいと思う。さっきまでの嫌な視線や気分もいつの間にか消えていた。最後に新入生代表が気が抜けたのかえへへと笑った。その瞬間私の中の決意がクッキー並みにボロボロに崩れた。周りの人もみな崩れていた。


凄い。あんな男の子がいるんだ。はじめて話してみたいと思った。するとその子は私と同じクラス、しかも隣の席だった。運命じみたものを感じた。先生から自己紹介をしようとなって私は当たり障りことを言っておわる。隣では緊張しながらも自己紹介をしている彼。なんかかわいいな、なんて自分が馬鹿でした。彼は超がつくほど可愛かったのだから。


彼が特技として変顔をした、たこの。口を尖らして恥ずかしいのか顔をタコみたいに真っ赤にして

その瞬間、私は自分の顔が気持ち悪いくらいにやけている事に気付きすぐに机に伏した。あっぶねー、でもあれは反則だ!見てみてください、周りの人を全員もれなく先生までノックアウトです。

なんて子だ。と思っていたら急に肩をチョンチョンとして私の顔を覗くように今のおもしろかったかな?と聞いてきた彼。心臓が止まるかとおもった。


数秒の沈黙。ばっ!と姿勢を伸ばした。横を向くとほんとにお人形さんみたいな顔の彼。かわいい!……じゃない!質問、そうだ質問してきたので返さなきゃ。私は噛み噛みで返した。するとホッとした顔で嬉しそうに話す彼。もう限界!だめ!言葉がでない。私は無言で頷いてまた机にゴーホーム。


やばいやばい!うそっ!私顔真っ赤だ!なんだこの気持ち!私は彼が教室を出たあともほけーとして顔の熱をなんとか冷まそうとしたが心臓がうるさくてだめだった。私の心臓と同じかそれ以上にクラスはうるさかった。


私はここに新たに決意します!明日から彼、宇多真昼くんと仲良くなれるようにがんばろうと。

このときの私はまだこれが恋なのかどうかわからなかったがとにかく気持ちが満たされていた。

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