第6話

あれからみんなが転げてるのを不思議に思いながら自分の席に座った。まだみんなが地面に座ってる状態でこちらをみている。すると扉から担任の先生が入ってきてこの状況に、はぁ?って感じで見ながらほら席につけーといってみな席についた。


「えー皆さん、入学おめでとう。早速先生もみんなも名前とかよくわかんないから自己紹介していこー」と先生が慣れてる感じで進めていくが周りからはえーだとかはずっとかいろいろだ。


どんどん自己紹介をしていく。そろそろ僕の番に近づいてくる。なかなか緊張するな〜と思いながら昨日の夜お母さんからのアドバイスを思い出す。


昨日の夕食後のリビングにて


「まーくん、明日自己紹介あるでしょ〜」

「うん。あるよーでも何言おうか迷うんだよねー」

「それならね、特技でね変顔が得意ですってやってたこの顔したらウケるよ!面白い人って思ってもらえてすぐに友達できるとおもうの!」

「すごい!それは名案だね、お母さん!僕変顔とかしたことないけどがんばってみる!」

「それなら今から練習しようか!待っててね、お母さんカメラ用意するからー」


それからお母さんがスマホの向こうからニヤニヤしながら動画を撮っていた。朝ねぇと夜空もあとから加わり一緒になってニヤニヤしてた。よっぽど面白いんだと真昼は斜めに解釈した。


戻って教室


じゃ〜次はおっ、新入生代表の宇多よろしくな

といって僕の番。僕ははい!といって立ち上がり趣味である料理や最近夜空と一緒に見ているドラマをみるのが趣味です!と答え、ついに特技に


「えっとー特技はへ、変顔です!今からやります!みてください、た、たこのかお〜ちゅ〜ちゅ〜、じょ、じょうでぃすか?」あれ、思ったより恥ずかしくて顔がそれこそタコくらい赤くなってる。みんなわらってくれるかな〜とチラッと周りを見たら


「「「「「ひでぶっ!!!○☆€€・>×¥〆〆」」」」」よくわかんない音をたてて机にクラスメイトと先生が顔からダイブした。若干みんな震えてる。あっ!わらってくれてるんだー!

やった!!!もっとやろう!


「こんな顔もできますよー はい!ふぐのかおーー!」


(((((もう、や、ややめて!かわい過ぎて死んでしまう、あ〜〜かわいいよーーーーー)))))

そんな周りの気持ちなど知らない真昼はウケたウケたと一礼して席に座った。面白かったら気になって隣の席の今も尚机とメンチを切っている子に話しかけた。


「あの〜さっきのどうでした?面白くできたかな?」と少し顔を覗き込む感じで隣の子に話した。するとばっ!と姿勢を伸ばしてからこちらに顔を向けた。あ、綺麗な女の子だな〜と思っていると


「と、とととても面白かったです!!抱腹絶倒の面白さでしたよ?宇多くん!」


「そっか〜よかった〜昨日からいっぱい練習したかいがあったよーありがとね!四条さん!ニコッ」


するとなぜか顔から火が出るんじゃないかってくらいに赤くした四条さんが無言でこくこくと頷いた。そんなに面白かったのか〜これからもやっていこ!とまたしても明後日の方向に。


その後眠りにつく感じでゆっくり机に伏した四条さん。なんか面白い人だな〜

早速友達になれそうな人ができた!お母さんはやっぱりすごいと改めて思う真昼であった。自己紹介も終えて今日は解散と言ってなぜかフラフラになりながら先生は教室をあとにした。僕も教室を出ようと思って立ち上がり周りを見渡すとクラスメイトが屍になっていた。これ、よくお父さんがやってるやつだ!流行ってるんだーと呑気に自分のせいだとは思わず教室をあとにした。真昼が教室をあとにした後


「「「「「どんだけ可愛んだよー!バカヤロウー」」」」」とロックバンドのライブに来たファンよろしく発狂していたことに真昼は気づきもしない。


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