第5話

いよいよ入学式。なかなか大きい体育館で人もすごい数だ。ふと気になって後ろを見たらこんだけの大人数なのにすぐわかるくらい僕の家族が目立っていた。


入学式が始まり校長先生の話のあと朝ねぇこと生徒会長が話し出すとザワザワといろんなところから話し声が聞こえた。そのどれもが綺麗とかかわいいとかスタイルいいとかだ。そんな姉を誇らしいと思う反面僕は比べられるんじゃないかと不安もある。


そんな事を思っている間に生徒会長から新入生代表挨拶の案内が上がる。生徒会長が


「それでは新入生代表 宇多真昼 前へ」と

凛々しく言われたので僕は緊張しながらも、はい!っと元気よく立ち上がり壇上に向かうとさっきよりもザワザワしている。緊張しててあまり声が聞こえない。


(((((えっ、男の子?うそっ!?めちゃくちゃかわいい!やばいやばい!)))))

周りはこんな感じでした。壇上に上がると朝ねぇがニコニコを通り越してニヤニヤえへへへとよだれをたらさんくらいに顔が溶けていた。さっきまでの凛々しさは何処へ。


緊張しながらも新入生代表挨拶を終えて緊張が解けてしまい、あと近くに朝ねぇがいることで油断したのだろう。壇上の上で


「以上。新入生代表 宇多真昼。……はふ〜えへへ」

とびきりのスマイルをしてしまい瞬間、新一年生、2年、3年生プラス保護者などの椅子に座っていた人全員がうずくまり椅子から落ちた。


「「「「「ぐはっーーー!!!!!! か、か、か、可愛すぎるやろー」」」」」

もれなく惚れてまうやろーでした。教師もクラクラとなっていたがそんな事知らない真昼はやりきった顔で自分の席にもどっていた。


結果、その後の生徒会長の進行はズタボロ。生徒会の仲間は何事かと言った感じであわあわしていた。


このあと教室に行き自己紹介や今後の予定などをして今日は終わり。明日から高校生活が始まるのだ。


自己紹介どんなこと言おうかなーと思いながら真昼は新しい教室に入る、するとなぜかクラスにいた人が全員こっちに振り返り凝視している。


「およっ?」

つい変な声が出て首を傾げてしまった。

デジャブってあるんだね、全員椅子から転げ落ちましたとさ


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