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 夢から、覚めた。雨の気配。


 また、いつものように。日常が始まる。


 鏡の前に立つ。なんとも、ふぬけた顔。


「はあ」


 さっきの夢。また、戻りたい感覚。


「なんで」


 なんでずっと、夢の中に、いられないのだろう。


 夢の中にいられたら。


 それだけで。


 幸せなのに。


 鏡に映る自分。


 死にたい気分。


 それでも。


 なんとか、日々を生ききらないと。夜まで。次に、眠るまで。


 あなたに、逢えるから。

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