「理解する」ってどういうこと?


 どうもこんにちは、RURIです。今回は「理解する」ってどういうこと? という話題でちょっと考えてみたいなと思います。


 受験に向けて勉強していく中で、よく「理解しなさい」だとか、「自分の手を使って、自分の頭で考えましょう」などということを言われると思います。が、予備校でバイトした経験上、「理解する」というのがどういうことなのかを分かっていない子が多い様な気がするのです。


 「理解する」という言葉の定義は、広辞苑では「① 物事の道理がわかること。意味・内容などを正しく判断すること。② 他人の立場や気持ちをくみとること。」となっています。今回考えたいのは①の意味についてなので、ここではとりあえず②の意味に関しては無視することにします。

 では、①についてのみ考えてみましょう。①は同じようなことが書かれているように見えるかもしれませんが、よくよく考えてみると「物事の道理がわかること」と「意味・内容などを正しく判断すること」という2つの意味が含まれていますよね。実はこれがとても重要で、この2つ両方が出来ない内はまだ「理解出来た」とは言えないということです。

 例えば勉強を進めていく中で、解けない問題に出会ったとします。その時、恐らく多くの人は解答・解説を読んでどういう解き方をするのか把握しようとするでしょう。では、その問題を解く手順を把握すれば、それは「理解した」ことになるでしょうか? 答えは否。その問題に関してはもう一度解く際に「意味・内容などを正しく判断すること」が出来る様になるでしょうが、それだけでは大抵の場合「物事の道理がわかる」レベルまで行けないからです。どうしてその考え方が出来るのか、なぜその様な公式が使えるのか、そこに使われている理論や原理はどういうものなのか、というところまで分かって初めて「物事の道理がわかる」と言える訳で、これが出来ていないのであればまだ「理解した」と言うには不十分なのです。

 もちろん学習を重ねていく中で「物事の道理がわかる」けれどそれを上手く使えなくて問題を解けなかった、という場面も出てくることでしょう。それならば解答・解説を読んでどういう解き方をするのか把握することで「理解した」と言えますし、受験に向けて演習をやればやるほどその様な状況も増えるでしょう。しかし、その問題に関して「意味・内容などを正しく判断すること」が出来たからもう「理解出来た!」と考えてしまう人が結構多いように思えてなりません。だから勉強していく上では、「ちゃんと理解出来ているのかな」ということを意識して欲しいな、と思います。


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 ここで少しばかり小話を。ちゃんと理解出来ているかを把握する為に、私がやっていた事、効果があったと思うことを紹介しておきますね。


 まず1つ目は、「自分の言葉で説明・反芻出来る様にすること」です。よく言われることかもしれませんが、以外と頭では分かったつもりになっていてもいざ口に出したり図を書いて説明しようとすると出来ないことが多く、これをやることは「分かったつもり」を防ぐことに繋がるのかなと思います。何も見ずに図を書きながらそこに説明を書き加えていったり、先生や友達に教えて貰った時に「こうこうだからこうなるってこと?」という様な具合で自分の言葉に置き換えて反芻するようにしていました(後者は周りに恵まれたからこそ出来たことですね。仲間に感謝!)。

 もう1つは、「人に教えること」です。これも前のことと被るのですが、人に説明することによって自分の考えや重要事項を整理することが出来るのです。何かを誰かに教えようとする時、恐らく多くの人は相手が分かりやすいように噛み砕いたり例示したりするかと思います。「意味・内容などを正しく判断すること」が出来なければそもそも教えられませんし、さらに「物事の道理がわかる」からこそそれを噛み砕いたり異なる表現を使ったりしながら相手に伝えることが出来る訳ですから、人に教えるという行為は自分の理解を確かめる、深めるという意味でものすごく効果的なものだと思っています。(勉強仲間が増えて友達と教え合えるっていうのもお互いにとってかなりメリットがありますよね!)


 という訳で、今回は「ちゃんと」理解して学習を進めるようにして欲しい、という内容でした。振り返っていざ自分の言葉で説明しようとしてみると、意外と出来ない部分があったりする人も多いのではないでしょうか? その問題の解答の導き方が分かるだけで「理解した」気になってはいませんか? 「なぜその方法で答えが出せるのか」、「どういう根拠があってその答えになるのか」というところを抜きにして「理解する」ことは出来ないはずです。これを読んで下さった皆さんは、ぜひ理解した「つもり」で勉強を進めていって、試験会場で痛い目を見るなんてことが無いようにして欲しいなと思います。


それでは、今回はこの辺で!

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