第26話 頑張ったよ??

ㅤㅤㅤㅤㅤ―― Side なつ ――



――今日はこうの部屋で勉強会だ。


まあ、今までもテスト前は何時も一緒に勉強をしていたんだけど。

こうのおかげで今でもある程度の成績を保ててるから助かってる。


いつもは嫌なテスト勉強も今回はこうと一緒にすると言うだけでテンションが上がる。

勿論遊ぶつもりはないけどね!?

ちゃんと勉強するよ!?


え?

念を押されると逆に疑いたくなる?

違うって!

本当に勉強をするって!

だってこうママが怖いし・・・・・・。

成績維持しろとか言われてないけど、下がったのバレたら、付き合って遊び倒したせいじゃないのかとか言われそうでマジで怖いからね!


こないだキジマ先輩に、こうママの真似した絶対零度の目線を向けたけど、今度は本物から本家オリジナルをわたしに向けられる羽目になるのは全力回避したい!



・・・・・・


「ねぇこう、ここはどうすればいいの?」

「ああ、ここは・・・・・・」


「ねぇこう、これは?」

「ああ、これは・・・・・・」



・・・・・・、解ってたけど、こうに頼ってばかりだなわたし。

教科書見ても授業中とったノート見ても解らんもんは解らん!

そこをこうは教科書を見せながら解りやすく教えてくれる。

マジ助かるわ~。

でもちょっとスパルタ気質があるんだよね。

何度もやりこなすのが大切なんだと、一度終えた所をしばらくするとまたやるように言ってくる。

結構何度も何度も。

でも大事なのもよく解る。

さっきやった所なのにまた出来ない。

またこうの教えてもらう。

うう、わたしポンコツ過ぎて恥ずかしい。

足を引っ張ってばかりだ。

こうは自分のテスト勉強できているのか不安。


顔を教科書に向けたまま、チラリとこうを見る。

こうは自分のノートを見ている。

たまにハラリと落ちる横髪を耳に掛ける仕草が可愛い。

これ、男子もよく言うよね。

女子の長い髪を耳に掛ける仕草が可愛いとかなんとか。

今ならすっごく解る。


わたしって、思考が男子に近いんだろうか?


おっと、勉強しないと。


・・・・・・・チラっ。


こうって改めてみると、まつ毛長いなー。


・・・・・・・チラっ。


肌も白いんだよなー。

羨ましい。

わたしなんか、ほぼこうと同じ行動してるのに、何故か日焼けで肌が黒いんだけど、なんでわたしだけ?

こうは、そっちのが健康的でいいって羨ましがってたけど、やっぱり女子としては肌が白い方がいいんだよー。

そりゃなんか運動部なんかの部活やってりゃ別だけど、帰宅部だからね?


・・・・・・じー。


肌もつやつやだし。

こうはわたしの肌をサラサラだと評価するけど社交辞令?

ガサガサの間違いだと思うな。


触ってくるこうの手の方が痛くないか心配になる。



なんて事考えてたらこうが、一旦休憩しようと言って来た。

わたしが余計な事考えてた事がバレてたらしい。

ハッ、こうに見入ってた事までバレてないよね!?

思考がおやじ臭い事とか。


特にこうからはそんな雰囲気は出てないからセーフかな?


こうがイタタと言って足を伸ばしている。

ずっと正座してたもんね。

そりゃしびれもするだろう。

わたし?

わたしは胡坐かいてましたが何か?

行儀が悪い?

プライベートですんで別にいいでしょ。


寧ろこんな時にも正座してるこうが凄いんだと思う。


まあ、それよりも、足を痛がってるこう見てると悪戯心が刺激されるね。


にじり寄るわたし。


勿論、わたしの行動や思想をすぐに察知して警戒するこう


その警戒を見て更なる悪戯心が刺激される。


足のしびれには血流を抑えるか逆に血行を良くするのがいいらしい。

血流を抑えるので言えば体育座りで血管の圧迫、正座の時よりは流れている、でもゆっくりの血流で痺れを徐々に起こる様にするのが効果的なんだとか。

体育座りなんかが丁度血流がゆっくる流れる圧迫の座り方なんだとか。

だから、簡単な話、こうには体育座りをさせるだけで良い。

でもそれだけでは楽しみが無いじゃーないかい?


「血行を良くすると言ったら、やっぱストレッチやマッサージだよなー」


そんな事を言いつつ、


にじり寄るわたし。


私に足を触らせまいとするこう

足が痛いせいで抵抗は極々微小。

膝を曲げさせ後ろをとればもう抵抗できません。

はい勝ちましたー。


こうを体育座りの体制にして後ろから抱きつき、尚且つ太ももまで抱え込みました。

今日はこうスカートだから生足・生太もも触り放題です。

フフフ、こうはしびれた足を触られると警戒してましたが、真の目的はこっち(生太もも)でしたー!


はあぁぁぁ、スベスベだぁぁー。


「――っ、もう――! ちょっ! それ以上はダメだから!!」


撫で回すわたしにこうが焦った声を上げている。

ここまで焦ってるこうを見るのも新鮮で興奮する。




そのまましばらくこうの生太ももを堪能したのは言うまでもない。


いい加減うんざりしたこうに勉強再開しようと言うけど、当然わたしは止めたくないので駄々を捏ねる。


するとこうから、


「解った。私がなつを抱き締めるから勉強してね」


と、とっても甘い妥協案が出ました。

勿論即OK! 


やったね!

今度はこうから抱きしめられるって、勉強会なのに天国過ぎない?

こうまじ天使。


そしてわたしがテーブルに向かい、後ろからこうに抱き締められる。

おお、これは!

背中に当たる!

何が? って、二つの果実が!

さっきの後ろから抱き締めるのもいいけど、抱き締められるのもいいね!


おっと、勉強しないとこうが怒る。

さ、勉強勉強!


・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・。


あー、と。


うん。


勉強に集中できてないのは自覚している。


でも言い訳させて!?


机に向かってさー、下向くとさ、見えるんだ。


・・・・・・香子の生太ももが。


触りたい触りたい触りたい。


これはわたしのせいじゃない。

生太ももが魅力的なこうが悪い!

嘘ですごめんなさい。


横に太もも、後ろに果実。

最近のわたしは煩悩まみれだ。


流石にこうにもわたしの挙動不審に気付かれて問い詰められる。


「ねえ」

「なっ、何?」

「なんか集中出来ないみたいだけど、どうしたの?」

「ソ、ソンナコトナイヨ?」

「そんなあから様な・・・・・・」


だって、言えるかー!!

生太ももが見えて集中できないとか、触りたいとか、果実揉みたいとか、興奮しますとか色々、言えるかー!!


「で? 何んで?」

「い、いや・・・・・・何でもないよ? うん、わたしが悪かった! 今から頑張るから!」


兎に角話しを切り上げさせよう。

こうは真面目だけど優しいから、わたしが勉強頑張ると言えば、わたしが集中できない原因をしつこく聞くより、まず様子を見ようとしてくれるだろう。


「じゃあ再開ね」

「おう」


思った通り、こうは釈然としてないけど話しを終わらせた。

後ろから抱きしめてくれるのも止めたりせずに。


あれ?

わたしこそこうの優しさに付け込んでないか?

いやこうの不利益になってる訳じゃないし良いよね!?

ただわたしの恥辱を晒さない様にしただけだし良いよね。


よし、とにかく頑張るぞ。

後は黙々と勉強を頑張るだけだ。




と、あれから頑張ってもうすぐ午後5時。

勉強終了予定時間だ。


途中休憩中ちょーっと脱線したけど、わたしなりに頑張ったよ。

あー、これでご褒美でもあればもっと頑張れるのに。

今頑張った分でも何か貰えたらいいのに。


いや!

今からでも交渉の余地はあるんじゃなかろうか!

ね? こう


こうがそろそろ終わろうか、と勉強終了を告げる。


ふー。

あれからずっとこうはわたしを後ろから抱きしめた体勢でいてくれてる。

どうだろう、このままその御御足おみあしを、ちょっと、ね?

ご褒美、そう、勉強を頑張ったご褒美に。


と、欲望・・・・・・、じゃなく希望を言ってみる。


「勉強は自分の為にするもんだよ? 頑張ったのは偉いと思うけど、それでなんで私がご褒美をあげなくちゃいけないの?」


ですよねー。

正論が痛い。

うう。


もう一回太もも触らせて貰えるよう交渉しようと思ってたけどその前にダメだった。

でもわたしなりに頑張ったんだぞ。

ションボリ。


「良いよ、ご褒美。でもあげる私が決めて良いんだよね?」

「え!? マジで!?」


え!? マジで!?

でもそう言うとこうは私の首筋にキスをしてきた。

わたしがくすぐったがりだと言うのはこうも勿論知ってる。

腋とか意外でも結構ダメな所が多い。


こうがそのまま唇を首筋に這わせてくる。


ヤバイ!

くすぐったい。

それヤバイって!


抗議の声を上げるも聞き入れてくれそうにない。

いつの間にか両腕でお腹をがっちり抑えられてて逃げられない。


「因みに、私も勉強頑張ったんだし、なつも私にご褒美くれるよね?」


え、あ。


そりゃそっか。

わたしだけ貰うのはおかしい。

わたしが貰えるなら同じく勉強していたこうにも同じ事が言える。


「だから、お互いあげ合えば良いよね」

「そ、そうだね?」


お、お互いあげ合う?


わたしが話しを理解しきれずに流されてる間にこうは私のお腹や腰を撫でてくる。

敢えてそっと。

これもくすぐったい。

絶対わざとだ!

これは、わたしがしたセクハラの返しに見せかけたくすぐりの刑!


ヤバイ。

実はこう怒ってるのかも。


でもがっちり掴まれていた手が、わたしの腹を撫で回すために外されているので、わたしはこうのくすぐりから逃れようとじわじわとズレる。

さっきまで勉強していたローテーブルの下に潜り込む。


後頭部がこうのお腹あたりまで来た時にこうに顎を掴まれ、顔を真上に向けさせられて、そのままキスされる。


おお!

ご褒美!?

ここでご褒美ですか!?


「・・・・・・、じゃあ、続きはベッドでしよっか」


ご褒美がキスだけじゃなかった!


でもこう様。

わたしは貴方の飴と鞭で色んな意味で腰が砕けて動けません。

恐るべしこう


こうに腕を引かれテーブルからなんとか立ち上がるとこうのベッドに座らされ服を脱がされる。

キスされたまま。

こうの謎の男らしさにまた腰が砕けて動けません。


気付けばこうも服を脱いでいて目の前に綺麗なおっぱいが。

両手で下から掬って持ち上げる。

わたしと同じくCカップだと言っていたがこうの胸の形は綺麗だ。

わたしだって小さいわけじゃないけど、多分。

のぺっと広がっているわたしと違って釣鐘の様にぷるんとしている。

実際に手で持ち上げて上下に揺するとぷるんぷるんと揺れる。

外国人女性みたいにボインとでかい訳じゃないけど、まず掬えること自体がわたしには無い物だし、ぷるんぷるんがもう感動ものだ。


わたしがこうのおっぱいに夢中になっているとこうが太ももをくすぐってきた。

それはもう止めて。


なんだか不服そうだけど直ぐに止めてくれた。

今度はわたしの胸を触ってくる。

こうのと違って形の綺麗じゃない私の胸なんか触っても楽しくないだろうに。

そういう事じゃないんだろう。

わたしがこうのおっぱいしか考えてなかったのをしばらく好きにさせててくれたみたいだけど、待っててくれた、とも言える。


こうに胸をもまれていると不思議な感覚に包まれる。

いや、自然な事なのかな?

ピリっと来る。

マジで色々ヤバい。

こういうテクニックはこうのが断然上だ。


本当、恐るべしこう



テスト結果はと言うと、香子は安定の平均90点以上。

わたしはギリ平均80点以上・・・・・・。

上出来だよね?

うん――

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