第13話 森の神様 シマフクロウ

山の神シマフクロウ

北海道を代表する猛禽類は、シマフクロウです。翼を広げると一メートル以上にもなります。

フクロウは、左右の耳が少しずれて付いています。それで、獲物の場所を見つけるために非常に便利にできています。フクロウは特殊なレーダーを出します。そして、その反射する音で獲物の位置を特定するのです。シマフクロウは大型野鳥に入ります。しかし、近年、その数も減少傾向にあります。絶滅危惧種に指定されています。


シマフクロウの人工繁殖が行われていますが、成功例はまだありません。大きな樹に自然にできた洞「うろ」で巣を作ります。森林の野鳥で樹がなければ生息は不可能です。

生きていく環境は限られています。シマフクロウは巣を作る事はあまり得意ではありません。クマゲラのように鋭いくちばしを使っての巣作りなどできません。森の中にある枯れ草や枯れ木を巣に利用します。タカなどの猛禽類(もうきんるい)は、巣に屋根をつけていません。しかし、シマフクロウは屋根がついた巣を使います。同じ大型野鳥ですが、習性(しゅうせい)が違います。屋根があると風や太陽からの影響(えいきよう)を小さくします。

それだけ子供たちは恵まれた環境で育てられます。幸せな鳥ですね。食性は主に魚が好物です。

でも、食べるものがなくなるとネズミやモグラも捕食します。大型なので食事の量も多いのです。

毎日は食べませんが、嵐が来る前などにたくさん食べます。そして、嵐が過ぎるまで巣で静かに過ごしています。彼らには天敵がいません。しかし、夜間に飛んで餌を探しているときに道路で車に追突して亡くなる事もあります。交通事故でなくならなくても大きな怪我をして生死をさまよう事もあります。


心ある人間に助けられて動物病院で治療を受けて野性に戻された例もあります。シマフクロウは大型ですから、人間一人では運ぶのも大変です。獣医師先生の一番の心配は鳥の骨折だそうです。他の動物と違い野鳥は飛ぶことが仕事です。ですから、骨折のつなぎをどうするのかが悩みだそうです。現在、この接続方法としてドイツ製のパイプ(軽い)の利用が増えているそうです。しかし、値段も高額です。

シマフクロウは国の天然記念物に指定されています。

骨折の治療費は、国が負担して当然と考えますが、いかがでしょうか。

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