16スラ ご注文のうさぎですが! スライムさん
ウォーリーのオッサンとこに世話になっている2日目。
さすがにオッサンからの生ゴミ臭はキレイさっぱり消臭されたが謎のフレグランスがプーンプーンと。
とっても人工な芳香が駄々洩れである。
「めがねのおじちゃん、くさいよ。」
ベルさん、言葉は飾りません。
幼児には強烈なのだ。特に自然に反する人造物のニオイにはビンカン。
せめて微香にしないと全てを抉る強烈な一撃をお見舞いされるのは世界の心理である。
ナイーブでナーズな大きなお友達はお外に出なくなっちゃうゾ☆ってくらい。
「そうかい? いい匂いだと思うけど?」
メガネのオッサン、心臓に毛が生えてた。
時折見かける何を言っても効かないヒトっているよね?
話が通じない訳じゃないのに自分の解釈で自分のルールしか通さないヒト。
すんげーー扱い辛いのよ、これが。
「今日は、ボクが気に入っている喫茶店に招待するよ。さぁ、出かける用意をしようか!」
ホラ、こんな具合に独特の自分ペースも崩さないのよ。このタイプは。
家族出撃まで微妙に会話が噛み合わないままお出かけするんだけど、その間の会話が完全にムダ話になるからカット。
木組みの家と石畳の村、とでも言おうか。文字列が危険だけど。
街中はヨーロピアーンなカンジ。
石畳と田舎仕立てのルネッサンス様式風建築が立ち並んでまるでヨーロピアーンなカンジ。
あれ?同じこと2回言ってるぞ?つまり大事なことなのか?ソコんトコどうなの?どうなの?
…ダレも応えてくんない。いいさ、どうせオレ様はロンリーなナンかなカンジだもの。
人は誰しも一人なんだもの byけろぬら
何となく路上で色紙に筆で書き殴った良し悪しが判断し辛い短文を捏造しちゃうヒトになってみるのもまた一興。
儲かるのかなぁ、アレ。
などと駄文を捏造しているところに。
おやまぁまぁ。こんなところにも水色の物体は居られるんですねぇ。
表面もプルンと張ってブニュリとしたらミチリって中身溢れそう。
だからさね。おまえもそうなるんだよ。
つん つん
ぼふっ ぼふっ
「んふー♪ んふー♪」
つん つん
ピヨーッ ピヨーッ
「んふー♪ んふー♪」
「ちょっとベル、ヒヨコさんまでつついちゃダメよ。」
「ピヨッ?」
「そーなの? ぴよこさん、すらいむとならんでたよ? ねー♪」
「ピヨー♪」
幼児とナンかの雛がシンクロ首傾けを披露する。
相方がフクロウだった場合は絶対真似してはイケナイ。
ヤツらはエライ回るよ!首が!
人の首は回らんのですよ。フクロウにはそれが判らんのですよ。
うん。鳥だもん。
妹の奇行に注意を払うローズさんは姉の鏡ですよ。
伊達にベル係をやっていない。
クラスで「〇〇係はローズさんがいいと思いまーす」って、いきなり他薦して周りが「それがいーでーす」と、本人ガン無視であれよあれよと決定する血も涙もない学級裁判系不条理な事態におちいっているかもしんない。
無理して学校行かなくてもいいんだよ?
「なに言ってんのよ。そんなわけないでしょ!」
「ん~? なんかちがうの?」
「ああ、ベルは違わないわよ。」
思わず地の文と会話しちゃうローズにベルが反応。
あら?そう?おばちゃん先走っちゃったわーハズカシハズカシ!などとやたら世話を焼こうとする度にベクトルの違う方向に進めてしまうヤッカイな近所のおばさんが過ぎ去るかの如く会話終息。
ホームルームの吊し上げって人としてどーかなって思うレベルだよね。
精神的に幼いからって許されないと思うのよね。
ナンで担任放置すんだろ、アレ。オマエ、ちゃんと導け。
そこに残るは清涼の空間。神が与えたもうた癒しの蒼玉。
「ぽよん」
つーか、街中だとオレしゃべれねぇじゃん。
さらにベルポケットで輸送じゃん?つーか、さっきから先客のセミがうっせぇよ。
ッジ!?ジージ!ジージッジーー!
セミも会話に参加してこようとスンな!
そうスライムさんは申しております。
ハイ、途中経過カット、カット。進まねぇから。ホンと、進まねぇから。
なので、彼らはウォーリーお薦め成る喫茶店とやらに着いたわけですよ。
ナンかね。「ウサギ小屋」って看板出てるの。
英語にするとクリティカルダメージになるの。だから訳すな。先生との約束だ。
「「「「いらっしゃいませ~」」」」
ロリっとしたカンジのウェイトレスがお出迎え。
キャッチコピーは「すべてが、かわいい」とか付きそうだ。
だいたい顔のパターンが2つくらいで髪型と髪色で区別をするケースだ。
顔のパターンが3つくらいのキャプテンなんたらとか言うサッカーマンガみたいだ。
アレかな、ウェイトレスも地平線が見えるフィールドを30分かけてオーダー取りに来るんかな。
「あのおねいちゃん、ねーねといっしょだ!」
「え? 何が一緒なの?」
「なんかのってる!」
うん。
なんか、白くて丸いモッフっとした謎の生物を頭上に引っ付けたウェイトレスがいるね。
ローズの頭に引っ付いたぴよこが謎の対抗意識。
「ピヨーーッ!」
室内で絶叫すな。
「フンスッ フンスッ!」
対抗すんな、謎生物。
「キミにおすすめセットを人数分お願いするよ。子供たちには特製ジュースで。」
「は~い、オーダー入りま~す! おすすめセット5人前で~す!」
ウェイトレス、ナンかこう、お店違うくね?って雰囲気があるんだが。
慣れたカンジでオーダーするメガネのオッサン。
囚人服ライクな赤と白のボーダーが入った長袖シャツがイケてるぜ。
でもなんで「キミに」とか付けんの?
「おまたせいたしました~。 おすすめセット5人前で~す!」
軽食っぽいカンジでパンと葉っぱと焼いた肉が乗ったプレートにお飲み物セット。
そろそろ一言も発していないパパンとママンに台詞を与えよう。
「小ぶりな造りだけど意外としっかりした食事になりそうだね。」
「鶏でも鳩でもない味ね。ウェイトレスさん、これ何の肉かしら? 」
「はい。こちらは、ご注文のうさぎですが。」
ハイ。サブタイ回収回収。
つーかね、ウサギ小屋のお話って知らねーのよ。
ウィッキー・ペディーアさんから聞きかじりなのよ。
そんでggrksって言われて画像検索したのよ。
「森のくまさん」の歌詞にある「ところが」って部分をホラー混じりで歌うとさ。
何か全く別物の歌になるのよ。
このタイトルもさ、ソンなカンジで引っかかったのよ。
オレ ワルクナイ。ワルイノハ コンナセカイニシタ セイジカダ。
「さて、一寛ぎ出来ただろうか。ここの料理と飲み物は中々だったろう?」
「ボクは、このあと用があるから一旦ここでお別れだ。また午後にでも屋敷で合流しよう。」
そう言いながら、メガネのオッサンは「キミに」と言ったウェイトレスの肩を抱く。
そして店の奥の扉へ消えていった。
そんな店かよ!
幼児連れてきたらアカンやろ!
自分で連れてきた来客、放置すんなよ!
つーか、営業時間!今、午前中!早割かよ!
統括するとね。こんなカンジ。
「ご注文がうさぎでした。」
うん。ファンから学校の上履きに画鋲入れられるレベルの酷さ。
ところでさ。
今回のお話、メインは地の文だって知ってた?
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