13スラ A列車で轢こう! スライムさん

ガタン ゴトン ガタン ゴトン


この擬音で読者の方々もお分かりだろう。

そう、幌馬車だ。


うん、ゴメン。嘘。

列車。

鉄のレール走るヤツね。

決められた場所人生しか走れない憐れな生き物だ。


うん。

生き物じゃないよね。わかってる、わかってる。


ガタン ゴトン ガタン ゴトン ピヨー


ぴよこ混じりの擬音の中、今日は街にお出かけです。

式にするとこんなカンジ。


フォークス一家+スライムさん+ぴよこ=お出かけ


人外を括るとこんな式に。


フォークス一家+(スライムさん+ぴよこ)=保健所


今回、地の文はローテンションにてお送りいたします。

もう疲れたよ、パトラッシュバルツ。

みけランジェリーを見たいんだよ。

エロ下着なんだよ。

ラファエロってどんなエロ?って言うのと同義なんだよ。

うん。キレがないんだよ、キレが。さげぽよ的に。


ぴよこ紫染め事件から1週間。

ぴよこは薄紫色まで回復した!

丸洗いしてるのになかなか色が落ちないのね。

ブラックベリー汁が乾くまでほっぽといたのが原因だよね、きっと。

新発売! お部屋の芳香剤ブラックベリーの香り【微香】

そんな香りがぴよこから!


 つんつん つんつん


 ピヨピヨ ピヨピヨ


「んふー♪」


幼児、ぴよこをつつきまくり。いつでもどこでも安定のツンツンは健在だ。

今回は戦国刺突小枝の実戦配備はしていません。

人差し指による練られた技が炸裂している模様。

ヒデブッとかアベシッとかタラバッガニとか!

ボヒューってなっちゃう北東の真剣が!

尾前は素手に震でいる!的に適当な当て字で文章造れないかと思ったけど不発。


はてさてフフンなカンジで今の状況を報告。

週に上下線それぞれ3本しかこないなんてクッソ田舎を象徴してるかの如く。

ローカルな列車の一等客車、つまりは個室にフォークス一家その他が在中。

試しにコンコンスココンとノックをすれば。

「入ってますよ、クソタワケ」と返答が返ってきますよ。

多分、きっと。


んで。

スライムさん増量中。

部屋一杯にポヨヨンなイスが広がってます。

ちな、土足厳禁。

違反者は素足と靴下の間に微量の砂を入れられる。

終始違和感が抜けずに足の指をもぞもぞする恐るべきお仕置きだ。


スライムさん、時たま子供たち向けにトランポリンの様にポヨンポヨンとサービス。


「オレのポヨヨンはすげーだろ? ほらほら、これならどうだ~!」 ポヨンポヨン

「きゃー! ぽよんぽよんっ!」 ポヨヨンポヨヨン

「あははは! スゴイ跳ねる!」 ポヨーンポヨン


スライムさん子供のハートを鷲掴み。


鷲掴み。

ガッツリ掴むぜっ!って過去の偉人が表現したんだろうけど。

猛禽類にハート心臓掴まれるとブチュッってなるよね。

即死だよね。

3つある心臓の内の1つだったら問題ないっスけど。

オレと一緒にこれを食らえ!ライディーン!

やべぇ!語呂変えた先もやべぇ!

フェードデインしちゃうよ!

…なんか変に合体したな。



そして、世界の列車窓からは光り輝くキラキラが。


「ああ、列車に乗るといつも窓の外が綺麗に写るね。」

「そうね、キラキラと光が舞う様よ。」


 ガタン ゴトン ガタン ゴトン プチ


 ぼふっ


 ガタン ゴトン ガタン ゴトン プチ プチ プチ


 ぼふっ ぼふっ ぼふっ


窓の外を陽を浴びでキラキラと金色に輝く粒子が舞う。

はい、スライムの胞子です。

ベルがツンツンして、ぼふっとなるアレです。


「スライムは胞子を蒔くのに適した場所で固まるんだ。レールの上なら確実にプッチンされるからな。」


そうなんですか?スライムさん。

レールに水色まんんじゅうが点在する様子はシュール過ぎるんですが。


「自然の摂理だ。気にすんな。」


そっすか。あなた様がそう仰るのなら私如きが気にするなど恐れ多くて出来かねます。

ああ、気になるなぁ。



スライムまんじゅうが出来る位に本数が少ないローカル線。

実は車両の8割が貨物なので、路線としては黒字だったりする。

乗客などついでで十分なのだよ。

とか言いながら単価の高い個室を完備しているところが大人汚い!



あれ?スライムさんの中からぴよこが顔をだしてる?

絵面がヤバくね?ゼリー付き、いや、ぴよこ入りゼリーの様相。

アレだ。孵りかけのピヨコ入りゆで卵。

ジャパン人なら思わずゾワワーとなるご当地食品。


「どれどれ、上手くいくか? そりゃっ!」


 グルングルン グルングルン


なんかスライムさんの中身が激流してるようなんですが!


「ピヨー!」

「なんか、すらいむさんがうにうにしてるー。」


 スポーン ピヨー スチャッ キメッ


ぴよこ、勢いよく射出。

2回転半捻りでヒーロー着地を披露したあとポーズをキメッキメ。


「おー! ぴよこさんすごーい! とんだー!」

「あれ? 色が…。」


ぴよこ。

身体の薄紫色が消えている。真っ黄色に!

パパは決まってこう言います。おろし盾みたいだね。

うん。ネタ弱いね。ダレも覚えてないね。


「どーよ? スライムさん式洗濯機だぜ? 洗濯屋もビックリの洗浄力さ!」

「ピヨ? !! ピヨーッ!」

「ぴよこさん、むらさしきいろになったー!」


頭は薄紫色を保持しております。


「へー、洗濯なんて出来るんだ。どうして最初にしなかったの?」

「ん? さっき思いついたから試した。 まぁ、成功してよかったな。」


ん? んん?


「失敗したら溶けてたろうしな。」

「ッピ! ピョッ!」


ぴよこ、薄紫黄色なのに青ざめるフルカラーでお見せ出来ないことが残念な器用さを披露。

うん、溶けちゃうかもしれないのに本人の意思関係なし。

ぴよこ、泣いていい。


「ピヨー! ピヨー!」


そっちの鳴くじゃない。


窓の外はキラッキラの胞子が幻想的に舞っている。

それにはもはやツッコまない。

ローテンションなのでそんな気力が湧かないのだ。


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