矛盾≒魔法

 この世界は色々で逆向きに創られている。

消しゴムを擦れば紙は黒くなる。犯罪も人殺しも咎められない。

 だからこそ普通の世界の住人にとっては地獄であり、又最高の理想郷でもある。そして私は復讐するのだ。


§


 拳銃を構える。勿論安全装置セーフティは外れてる。


「なんだよぉ?櫻井、嫉妬か?諦めろって鎌田のことは」


 計画を思考の中に描き出して最終確認。

 よし、後はこいつに後悔を与えるのみだ。


「この世界は色々逆、もちろん法律も逆。なら、異論は無いよね?」


 そう言って私は躊躇わずに引き金を引いた。

 もちろん本当に命を断つ訳ではない。でも急所は外した撃った。コイツに味わってもらうのは後悔と絶望だけで十分である。


……たっぷり泳がしてから。


「パァァァーーーン!」


そんな乾いた銃声と共に血を吹き出したのは私だ。急所に当っている。


「アンタ。言ったよね?この世界は全て逆になるって。私、この世界では天才だから」


§


 私は嘲笑っていた。確かに致命傷は受けた、しかしこの世界では致命傷であればあるほど治りは速い。

 それに本来あれは罪にならないだろう。言うなれば私の自殺だ。

 私が私に撃たれるのをてわかっててやったから。

 しかしどうだろうか?アイツは今頃牢屋に居るだろう。

 それに今抱き合っているのは大好きな、大好きな、鎌田君。


「や、やめ、やろめ!櫻井!」


「好き、好きだよ鎌田君」


「オマエこの世界に来る前、俺を振ったじゃないか?!訳わかんねぇぞ!!」


§


ネタ枠です。(言い訳)


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