第24話 怪奇研には手を出すな!
マンティコアら元人間のモンスター達がバトルをしていた頃、
「今月の怪奇研の研究テーマは何にするか? さぁ、どんどん言いたまえ」
部長の
「はーい! 可愛い妖怪特集がいいと思いまーす! アマビエとかすねこすりとかー」
頭にリボンをつけた2年の
「可愛い妖怪もいいけど、カッコいいモンスターはどうだい? ユニコーンやフェンリルなどを取り上げてみたらいいと思うよ」
2年の
「浮ついとるなぁ、お前ら。ここは怪奇研の原点に戻って、都市伝説の真偽を調べるべきじゃないか? どうよ?」
下駄みたいに四角い面長の
「可愛い妖怪、カッコいいモンスター、都市伝説の真偽か。なるほど、なるほど。
副部長の
「えっと、山月記やカフカの変身のような
「山月記ね。
「山月記にマッチョ描写はない!」
「カフカの虫は可愛いからー、可愛い妖怪に入るよねー」
「モンスターならまだしも、妖怪じゃないだろ!」
「人面犬や口裂け女は元人間だから、
「えっ? 人面犬って、そうなのか? こわっ!!」
その様子を見ていた
「うーん、とりあえず、
「はい」
彼女は部室を出て、カウンセラー室へ向かう。道中で、何か違うものに変わりたいと、妄想を膨らませる。カッコいいモンスターでも、可愛い妖怪でも、都市伝説の怪異でも、何でもいい。とにかく、今の人間の姿は捨て去りたかった。
彼女がカウンセラー室の扉を開けば、テディベアと目が合う。テディベアが口を開いた。
「オマエモモンスターニナラナイカ?」
(続く)
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