第十五話「敗北の後」

「おっ、目が覚めたな」

 

 目を開くとそこにはパイプ椅子にまたがる石墨いしずみが居た。


「試合、終わったぜ。いやー負けた負けた。

やっぱみどりは強いわ」


 僕がみどりが最初に出会ってしまったのは不運だったのだろうか。


「なあ石墨いしずみ、この部活に入っていない生徒って、この事知ってるのか。……いや、だって校舎とか結構壊してるし、隠せないと思って…………」


「世界的に見れば、魔法使いの存在は世に広まってるけど、一応この学校では本人確認がなければ隠すことになってる。校舎は部活が終わった後で部員がちゃちゃっと片付けてる」


 簡単に言うが魔法は、無闇に使うとすぐに体力を消費するし、校舎を直すのは無理があるのではないか。 


 それともそれようの人員がいるのか……。確かに意識を失う時に一人の生徒が声をかけていたような。


「そういえば、僕を助けてくれたのは誰なんだ」


「っぷはあ……ああ、それなら明日紹介するよ。今日はもう解散したし。」


 片手にある缶ジュースを飲み干し、これが最高の一杯だよな。と中年のようなセリフを吐く。


 僕の部活は変わっているけど。この先うまくやっていけるのだろうか。

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