第十二話「魔法の副作用」

 僕は小学生の時に初めて魔法にかかった。それが分かったのは親が知らないことを話した時だった。僕は魔法にかかり、二重人格になった。


 中学校に上がる頃には、だんだん、もう一人の僕について分かってきた。僕の中に二人が住んでいる感覚を掴んできた。


「これが僕だ。この力が、僕の心が、そう叫んでいる」


 僕の魔法の副作用はスイッチが入った時の心が普段と掛け離れていることだ。頭も働かなくなる。

 軽いバーサーカー状態とも言える。僕はこの力を使う矛盾、それすらも忘れてしまう。


「はああッ--」  


「本気で行くぞ」

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