新生児のいる生活の話。

新生児のいる生活。って書くと、丁寧な暮らしみを感じますが、新生児のいる生活は新生児に対しては丁寧ですが、それ以外は非丁寧な生活です。


SNSやらインターネットやら何かしら新生児との生活の情報は集めていたので覚悟していました。

が。

書いたか書いてないか忘れましたが、私は一応介護士。そのときにはもうほとんど介護の仕事してませんでしたが。そんな私の新生児生活、総評は、

「夜勤よりマシ」

でした。

血も何も繋がってない他人が徘徊する恐怖、部屋に入ったら部屋の壁が便まみれ、でも朝までには片付けていないと早出の人にも迷惑がかかるーー。なんてプレッシャーが無い、何より高齢者のオムツ交換と新生児のオムツ交換、圧倒的に新生児のが楽。小さい、お尻すぐ浮く、シワもない。便漏れも、出すものが大人より少ない分洗う面積も小さい。抱っこしたままでも座れさえすれば仮眠はとれる。(もちろん圧迫したり顔を覆ったりしないように体勢は考えてました)朝になれば主人も時間の許す限りは手伝ってくれますし、毎日ではありませんが、私の母も手伝いに来てくれてました。深夜帯独特の不安感さえ乗り越えれば何とかなる。

よって、夜勤よりマシ、でした。


息子が比較的大人しい子というか、多分私に似てにぶい子だったのも幸いでした。排尿や排便に不快感が無いのか、それともそもそも気付いてないのか、おむつ関係で泣かれたことはほぼ無いです。9割おっぱい、1割寝られない、くらいのもんだったと思います。


ですが、「夜勤よりマシ」と思えるようになったのは少ししてからの話で。一度だけ「なんで寝ないの!!」と揺さぶってしまったことがあります。さすがに首も支えずガクガクさせたのではありませんでしたが……でも、その一度、その一瞬がずっと頭に残っています。ゆらり、と腕の中で動いた頭があまりに頼りなくて弱々しくて、それを見たらピタリと止まって、

「あぁぁああごめんねぇええええ!!」

と泣きながら叫んでしまいました。あれを見て揺さぶり続けられる人はそういないと思います。

この事件以降は比較的メンタルが落ち着いた状態で育児でき、「夜勤よりマシだ!」と思えるようになりました。


というか、自分で神経図太い、メンタル逞しいと自負しててもそんなことはあったんです。繊細な方とかは、まじでやってらんねーわどかーん、もしくはわけも分からずただ泣いてる、みたいな事態に三日に一回はなると思います。図太くてもそれくらいは想像できるような生活でした。


主人と実家の助け、息子のやりやすさと可愛さ。これらがあったから、健康でも文化的でもないけれど、ギリギリ人間として最低限の生活を送れてました。ありがたい話です。

まじで可愛いですよ新生児。今も可愛いですけど、堪らんです。同じような顔の写真が死ぬほどあります。それでも撮っちゃう。あと吸う。中毒性あると思います新生児。覚悟が必要です。

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