出産した話。

何の不自由もない妊娠ライフを送った私でしたが、一つ怖いことがありました。当然出産当日のことです。

案ずるより産むがやすしだとか、痛かったよー、産んで数日体やばかったよー、とかいろいろ聞いて、覚悟はしていましたが、まあ怖いもんは怖いですよね。

予定日が年末だったこともあり、家でガキ使観たいから入院日数考えてもこの日までには出てきてくれよー、この日には退院したいんだー、このあたりならパパも立ち会えるからねー、とかいろいろ話しかけてはいました。あと、単純に私の体格に対してビッグボーイだったので、これ以上大きくなる前にちゅるんっと出てきてくれという切実な願いも込めてました。


この土日でどうよ!と歩いたり焼肉食べたりしたものの、結局何も起こらず、そのまま夫婦そろって就寝。

……したのですが、夜中にどうもお腹が痛くなり。間隔はかってみたものの、20分だったり10分だったりと常にまちまちで。朝起きても痛かったので、主人を会社へ送り出したあと、母と一緒に朝一でクリニックへ向かいました。


が、到着して数秒、痛くなくなりました……。

念のためいろいろ見てもらいましたが、まだまだ生まれる気配じゃないよー、いっぱい歩いてね!とのことで。前駆陣痛やったのかもー、と帰ったのが昼頃。

お昼食べたら散歩にでも行こうかなぁ、体力つけとくかぁと、かつ丼を食べた直後、またお腹が痛くなり。終わってなかったんか前駆陣痛め……とリビングで唸っていました。


しばらく唸ってふと窓を見ると、空が赤くなってました。

夕方……だと……!?

正確な時間は覚えていませんが、恐らく2~3時間唸ってました。間隔はまちまちなものの、最短が3分。これもしかしてやばいやつ、と再度母を呼びつけクリニックへ。

様子を見た先生、すぐにそのまま分娩室に通され、そこで検査をし、今日明日で生まれますので、このまま入院ですねーと。

お風呂入ったらよかったーーーー!!とその時はまだ元気だった頭が叫んでました。


これ陣痛かも?と思ったら、まだ痛みがましなうちにさくっとシャワーを済ませておくことをお勧めします。私は冬だったのでそこまで気になりませんでしたが、夏場はシャワー浴びれないのきついと思います……。


この時点で17時だか18時だかだったので、主人に連絡を入れ、そのままクリニックへ来てもらいました。夕飯は病院から出たものの、フルーツとか汁物がかろうじて飲めるレベルだったので、ほとんど主人が食べてました。くそう……。近くのコンビニでウィダーっぽいものを買ってきてもらい、合間合間に飲んでました。あれ、ほんと便利。割とどんな体勢でも吸える。


これあと何時間苦しんだらいいんだ……とか思っていた19時頃、子宮口を見てもらったところ、

「うーん、てっぺん越えますね!旦那さん、一度おうち帰られます?」

とのことで。真剣に絶望しました。この痛みが最低あと5時間は続くって言いました!?勘弁してくれ!!

という思いがじゅにあに届いたのかなんなのか。あまりの痛がりっぷりに再度子宮口を見た先生。

「え!?あれ!?もういけるわ!」

なんですと。

そのまま子宮口全開、てっぺん越えますね(=5時間はかかりますね)と言われた2時間後、じゅにあ爆誕しました。

直後、格付けチェックのガクト様ばりのガッツポーズをしてしまいました。上半身は元気。

主人が「これ帰ってたら絶対間に合わなかった……」という程のスピード出産でした。初産でしたし、日付は変わるかなと思ってたみたいです。


ちなみに、どこまで前駆陣痛で、どこから本陣痛だったのか分からなかったため、病院についたときから計測して、母子手帳上では約5時間で産んだことになってます。初産やぞ。早すぎんか。


さくっと書きましたが、必死になってて気付かない間に腕に点滴刺さってたり、主人はじゅにあが出てくる瞬間が見たくて足の方覗き込もうとするし、生まれた後は胎盤見て興奮したり、縫合するとこまで見られたりと、なかなか変わった出産だったと思います。

お前将来イチモツ裂けるようなことあれば縫合見たるからな覚えとけよ、と今も思ってます。


もちろん、生まれたときは感動しました。大きい子だねとずっと検診で聞いてましたが実際に見る赤ちゃんの小さいこと!

主人は抱いてじゅにあの顔を覗き込みながら

「シャバの空気は美味いかね??」

と真顔で声をかけてました。股に響くレベルで笑いました。新生児にシャバとか聞かすなよ。


これから出産を迎える方にお伝えしたいことは3つ。

・陣痛かも?と思ったら、動けるようならシャワーだけ浴びときましょう

・前駆陣痛がそのまま陣痛になっちゃうこともあるので、痛みを感じたら病院へ

・立ち合いさせるなら、股は覗くなよ!と声をかけておきましょう


3つ目に関してはうちの主人のレアケースな気もしますが。普通胎盤とか縫合なんてご主人見たがらないですけどねえ、お医者さんとかなら分からないこともないですけど……と先生も不思議そうでした。

ぶっ倒れる人も普通にいる中、胎盤見て

「あれのどこが盤やねん……」

と突っ込んでました。多分、主人のメンタル鉄かなんかでできてると思います。


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