自作ざっくり。

2121

「永遠の描き方」の描き方


『永遠の描き方』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054918601980



経緯をもう、覚え書きの如く丸ごと書いちゃうわけですが。



■お題「たった一つの望み」について


望みと願いの違いってなんだ?と思い、ぐぐってしばらく(期間の大半)考えました。結果、

「願い」神頼みや空想、夢のような願い(欲の側面が強い)

「望み」とは未来に向けてのもの(決意にも近い)

であると今回の私は解釈しました。


普段一人でメモりながらブレインストーミングして、良さそうなやつから引っ張ってくることが多いのですが、そのときのお題から連想されたもののメモをそのまま貼ると、


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 年齢によって望みって変わってくるよね

 不可能なこと

 ありきたりなこと

 叶う?叶わない?

 後悔めいたもの

 望みを叶えるために手段を問わず苛烈に生きるもの

 星に願いを

 モンキーズポー

 小指薬指

 どこにもいけない少女が神様を助けてたった一つの望みを叶えてあげると言われる話

 研究者の探求心から生まれる望み←コレ

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ここまで出した時点で、探求心から生まれる望みが書きたいなーと思い、人間で人間を書きたい芸術家が書きたいな、となります。ついでに、そういや血をインクにして書く万年筆があったなーと思って調べたら、ついでに血から青い顔料が採れることを知る。

そこからざーっと膨らませて、


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 人間で人間を書きたい芸術家

 プルシアンブルー、人の血は青色にもなる。

 血漿は黄色

 人間で人間を描くのは理に敵っているよね。

 どうして自然や科学の顔料を使わなければいけないんだい?

 人間はここにいるのに。

 愛する人を愛する人で描けば、それは永遠になるだろう?

 狂おしい愛と狂おしい望みと執着。永遠を求める心はいつの時代も持ち得るものだ。

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永遠を求めるならば、それは未来への望み足り得るでしょう?


大体の話がざっと出たし導かれる結末もあらかた決まったのでひとまず書いていくかー。となり書いていきます。まーあとは書いていけば思い付くだろきっと。書き始めはいつも見切り発車。


視点を誰にするかを考えたときに、本人だったらなんかダメな気がするなーと思い、傍から全てを見ている子を配置。

最初に語り手の中町くんがあの冒頭を言っているのは、「これからそこそこグロい話するからなー」っていうクッションです。


そう、グロい話。

当初はもう少しグロいというか、もっと独りよがりな話だったんですよ。ただただ自分のためだけに永遠を描く人。中町くんもノリノリで「いいぞいいぞ!」って煽る勢いだった。

ただ、ここで一つの命題にぶち当たるわけですよ。


他人の人体の一部を使って絵を描くって倫理的にどうなのよ?

……倫理。

倫理?

倫理って、何!!?

高校の授業でも倫理取ってませんでしたけど!!?!?


ここで倫理に引っ掛かってしまったのって、前に書いた「二ヶ月の恋をする」のときに講評で倫理について突っ込まれたからというのもあるんですよねー。

倫理に反した状態を如何にして読み手に納得させるか、という課題が自分の中にあった。


あと、単純に小説を読んで不快に思われるのも嫌でした。この話のメインは人で人を描くところではなく、あくまで探求心と永遠だから、とっかかりを残してはいけない。


そんなわけで、変更されます。

中町くんの性格が!

彼は大分人間寄りの人になって、どうやっても一線を超えない人であることになりました。

あくまで語り部。

二人で楽しくなりすぎて読み手を置いてけぼりにしないように、興味はあれど必要以上に加担しない。理解者だけれども共犯者ではない人に。

(けど読者置いてけぼりで突っ走る話書くのも好きです)


血を抜かれてる本人の考えが全く無かったので、説得力を持たせるために合意しているとご本人に言ってもらいました。

例え合意してると久留井くんが語っても、都合の良い解釈をしていそうに見えるからね……。


最後も中町くんが骨を使うことに気付いたところで終わる予定だった。いや、このままだと少し狂気が残るなと思い、あの最後の段落が付け足されて絵が完成するシーンが増えた。

よし、これで…大分マイルドになったはずだ……!!

倫理はまだよく分からないけれど……!!!


そんな、うだうだ考えながら書いていた小説でした。

個人的には納得しています。


そうして字数は倍になったのでしたとさ……!




■その他、名前と設定について


明かしてない部分について少しだけ。

読み方は「えいえんのえがきかた」


・久留井忍

狂い。本当の考えは心の内に忍んでいる。

画家志望。苦学生。日本画専攻


・中町空

空を仰いで町を見る。

研究者。割と実家が金持ち。薬学部(薬剤師ではなく研究者)

語り部かつ生きている人代表。人のために生きて、人を見ている人。嫌いな人間がいても、理解はしようとするタイプ。


・一篠花(いちしの はな)

名前はまんま彼岸花の異称。赤い花の赤い名前。肺気腫(なるべく血に関連する病を避けたかったので、呼吸器系になった。ボカしたのは私の知識が無いからです……!切実)




■おわりに


小説を読んでいただき、そしてこの補足まで読んでいただいた方には本当に感謝しています。


川系小説にはまだ数えるほどしか参加できていないですが、今後もできる限りは参加できたらなと思います。

創作、楽しいですからね。

書いてる間は、しんどい~~~って思ってますけども。

書き上がったら、達成感あるしやっぱり楽しいですからね。


それにしたって最近川流れすぎじゃないですか?イトリ川は清流かつ激流で流されて流されて海まで見えてそのままズブズブ沈んでいった……。

色んな作品に出会えるのもいいですね。まだ読みきれてないので、ゆるゆると読んできます。

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