2-3

「……それでは授業を終わります」


 授業が終わり昼休みになった

 俺は伸びをして身体をほぐしていく


(それにしても……何かおかしいな……)


 別にクラスや授業がおかしいわけではない

 朝から普段とどこか違う妹に違和感を抱き始めた

 授業の合間にある短い休み時間も全て、妹は俺のクラスに来て、一言二言雑談しにきた


(学校でもこんなに話したっけ?

 いや……それよりも……)


 俺は何か大事なことに気づけていないような気がする


「おにぃ、一緒にご飯たべよっ」


 俺が悶々としてたら妹が誘ってきた


「悪い、今日は友達と……」


「そっ……今日おにぃ様子が変だったから心配してたけど、もう大丈夫か……

 いいよ、食べに行ったら?」


 妹がめちゃくちゃ残念そうな顔でこっちを見てきた


「うっ……それでも一緒に食べるか?

 あいつ悪いやつじゃないし

(まぁ、またからかわれると思うけど)」


「うん!おにぃ大好き!」


 朝から機嫌が微妙に悪かった妹が今日一番の笑顔をした

 俺は機嫌の戻った妹と一緒に食堂へ向かった


------------------


「よっ、妹も一緒か」


「あぁ、悪かったか?」


「いいや、全く構わないよ」


(こいつがいいやつでほんと良かった)


「ありがとうございますね」


 友人の向かい側に座った俺の横に妹がぴったり横に座った


「そういえば、弁当も妹作なのか?」


 友人は俺の弁当を覗いて言ってきた


「あぁ、情けないことにな」


「おにぃの弁当考えるの好きだから大丈夫だよ」


「羨ましいな~俺もそんな妹欲しかったわ」


「今の食生活を逃したくないから、妹は渡さん」


「おにぃ、ありがとう

(おにぃが私のこと俺のものだって言ってくれた🎵)」


 ある程度食事が進んだところで俺は友人に言った


「あっ、お前に頼みたいことあるんだがいいか?」


 俺は朝の栞の件をこいつに代わりに行って貰いたかった


「頼み事?……あぁ……別にいいぞ」


「まだ何も言ってねぇぞ」


「どうせ委員長の事だろ?

 お前の律儀なもんだなぁ」


「俺はお前を信用してるだけだ」


(む~、おにぃが私以外の女のことを心配してる……)


「まぁ頼むよ」


「あぁ、いいぞ~

 お前がそこまで気を回すなんて、もしかして委員長を狙ってるのか?」


 友人がからかい半分で言って恐ろしいことを言ってきた


(おにぃがあいつのこと好き!?)


「冗談よせよ、他の男子に殺されるわ

 ただ、いいやつで苦労人って思ってるよ」


「ははっ……違いねぇ」


(ほっ……良かった……)


 俺たちはその後色々話しながらも昼食を食べ終えて教室に戻った

 教室に戻るまで妹はまるで俺のことを逃がさないかのように強く手を握ってきた



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 切り所無くって長くなってしまった……

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