この世の中に溢れている、終われなかった物語たち。
文部科学省・地方文化局の物語終了課は、そんな物語たちに終わりという安息を与えるための存在。
夢オチや「めでたしめでたし」を封じてくる政治家の嫌がらせに耐えながら、物語終了課は今日も必死に終わらない物語と格闘している——
作中随所に散りばめられた、読む人を楽しませる工夫。
勢いがありながら、それでいてしっかりと一つ一つの章がお話としてまとめられている構成。
ファンタジーとリアリティの絶妙な融合。
どこを取っても大変魅力的なお話です。
全体を貫く雰囲気が明るくて、それでいてどこか爽やかで。
どんな人でも楽しめると思いますが、特に元気のない人には読んで欲しい一作です。きっと、元気になれますから。
作家の皆様方、書きかけで未完の物語がありましたら、文部科学省 物語終了課までご連絡下さい。
連絡されましたら係の者が向かいますので指示に従って下さい。未完の物語は暴走し人を飲み込むことがありますので取り扱いには注意が必要です。
そうこれは物語を終わらせる為の公務員の奮闘(涙あり、笑あり)の物語。終わらない物語の数だけ彼らの物語も終わることはないのです。
物語を完結させる難しさを面白、楽しく教えてくれます。あの手この手で物語を終わらせようとするのが本当に面白い! 執筆の参考になるかも!?
公務員ならではの苦労や私生活の悩みなんかも面白エピソード多めで楽しませてくれます。
では作家の皆さんはこの物語を読んだらすぐに執筆を開始して完結へ向けて頑張って下さい。公務員だって人間ですから彼らを休ませてあげないと。
おっとでも『夢オチ』は使わないで下さいね。あれ、大臣の承認がいりますからね。
ここまで書いておきながらミカン色の髪の子とミカンしたいなって思うんですよね私は……