第25話 RE:Side-OR? トアル未来ノ日常
――初めに言っておこう……。この話は、本編の”現在”にあたる話ではない。今回の話のタイトルにもある通り、第一章から遠く離れた……トアル
「……ニャアァァァ〜ン」
――スイス、フランス、イタリア、ドイツなどなど……ヨーロッパの主要な国々をも
そんな彼女が右片手に掴み、口の中へと運んでいたのは”フィセル”と言う種類のパンを使った、”バゲットサンド”であった。……イメージがつかない? ならば、”オシャレなカフェ”や”SUBW◯Y”などで見かけるような、「
〜 ガブッ! ミチィィィ……ブチッ! 〜
――獣人特有と思われる立派な”犬歯”もあってか、結構な厚みを持っていた筈の”バゲットサンド”は、僅かな抵抗を見せる事もなく……アッサリと噛み千切られるのであった……。えっ? 具の内容? イヤイヤイヤ……これを聞いたら、◯者の皆さんはたぶん……
「ニャグ、ニャグ、ニャグ、ニャグ、ニャグ……あぁ〜サイッコ〜!」
――えぇ? ずべこべ言わず聞かせろって? ……仕方ないですねェ……嫉妬しても責任は取りませんよ? ンンッ、オルセットが大口で
その厚さは”五センチ”は優に超えた物で、彼女の噛みちぎった断面から……焼けた肉の食感と、レアに近い柔らかな食感の両方を楽しめると言われている、「ミディアムレア」な焼き加減に仕上がっていると分かる。”三センチ以上が極厚”と言われているらしい日本じゃあ……容易に何枚もの”お
因みに、彼女は知っているかは定かではないが……アメリカには彼女が食べている”ステーキサンド”に似た、「チーズステーキ」と言うファストフードが存在しており……一部の州の地域で、人気を
〜 キュッ、キュッキュッ……カチャ、ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ…… 〜
「プニャ〜! あぁぁ〜やっぱ、この”ミルクセ〜キ”も、甘くてサイコ〜」
――口元から
とろみが強く、バニラの香りも濃い。それに、その一リットルぐらいの水筒をミルクセーキで満タンにするために、一体幾つの卵黄が入れられたのか……想像が付かないものだ……。
まぁ、こんな事を言うのは野暮だろうが……ステーキサンドの重さを緩和するであろう”お茶類”ではなく、ミルクセーキと言うチョイスは珍しいと言うか……少々、子供っぽい気がするのは私だけであろうか……?
ただそれ以前に……その”直飲み水筒”の傍に置いてあった”
〜 ガブガブッ、ガブッ……ゴックンッ! 〜
「プニャ〜おいしかった〜! ……まだあるけど……先にゲームしちゃおっと……!」
――バケットサンドを掴んだ手にベッタリと付いていた肉汁や、
そうして一通り
だがその前に……ソースなどを舐め取った手を、アルコール消毒しておけよ!? ……ともツッコミたいが……それ以前にこれは、ボスのスキルの影響か……はたまた彼女が新たに体得したスキルなのか……?
「え〜っと、あっ! あったあった!」
――そう言って彼女が取り出したのは、赤と青のコントローラーらしき物が付いた携帯ゲーム……えっ!? 「◯intendo ◯witch」ッ!? ばっ、馬鹿な!? コレの発売日は”2017年”……ッ! ボスが転移(?)されたのは”2016年”なので、ギリギリ彼はこのゲーム機の存在を知らない筈……ッ!?
……と言うか……彼女の装いも随分と現代的な……?
「よ〜し! 今日こそ”里”の攻略しちゃうぞ〜っと」
――まぁ、それを具体的に話すのならば……彼女の服装は、
「……そういえば……こっちの世界に、こんな”魚の亜人”って居なかったなぁ〜」
――ピコピコとスティックやボタンを操作しながら、勇者らしき”青い衣を身にマトった”主人公を動かしつつそう呟くオルセット。……あれ? コレって……最新作の「ゼ◯ダの伝説」じゃあ……!?
「けど、やっぱキレイだよなぁ〜。ボスのコキョウもそうだけど……もしも行けるなら、ボクもボスと一緒に……ハ◯ラルにでも行ってみたいなぁ〜」
――ホラァ!? やっぱり〜ッ! それにィ!? ファンタジー世界の住人が、ファンタジーな世界に行きたいって……地味に贅沢な事言ってますよォォォッ!? もうその世界に住んでいる住人だってのに〜ッ!?
「アァァ〜ッ! ヤラレチャッタッ!? も〜ッ! ビリビリの矢なんて撃ち込まなくても、ボクだったらケってブッ壊せるんだけどなぁ〜ッ!」
――あらら……どうやらオルセットのプレイスキルはまだまだ未熟なようである……。と言うか……その場面、攻撃してくる
「あ〜あ、やっぱ食べてからにしよ〜っと」
――そう言ってオルセットはゲーム機の電源を切ると、再び取り出したポーチの中に押し戻すのであった……。そういえば、ポーチの横幅……全然ゲーム機の横幅と
〜 ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ……。 〜
「……ん? ファレェ……?」
――バスケットの中から新たに取り出した、バケットサンドを頬張り始めていたオルセットが喋る。彼女が向くその足音の方向……彼女がもたれ掛かっていた樹木がソビえ立つ、小高い丘から姿を表したのは……スラリとした細身を持つ、青年のような男であった。
「……あっ、あの……おっ、オルセット
――チョッピリ恐れ多そうに声を掛ける男性。
「……んっ? エルフ……あぁ、チョ〜ホ〜班の人?」
――そう問い掛けた後、再び
「と、特将……ちゃんと覚えて下さいよ……」
――何かと長い付き合いがあるのか……タメ息を吐くエルフの男性。
……こっそり”胃薬”を服用していそうな表情だ……。
「ゴメンね〜。キミ達って似たような顔が多いからさ〜? ボスとチガって、ボク、覚えられなくてね〜。アッ、ただ……キミ達がブサイクだとか……ワルく言ってるワケじゃあないからさ? ね?」
――能天気に言うモノの、後半は誤解を招きたくないのか……慌てて訂正するように言うオルセット。
「……ハァ、私も悪く言いたくはありませんが……よくそんな性格で、この組織の”No.2”を務められておりますね……?」
「ヘヘェ〜ン! だってボク、
――エルフの男性の話を行っている間に、食べ掛けを完食し終えたのか嬉しそうに右手で”ピースサイン”を彼に向けて突き出しつつ、歯を見せる満面の笑みで答えるオルセット。
えっ? 不自然に読めない部分がある……? 申し訳ありませんねェ……? 例えばの話ですが……もしも、一世一代の告白をしようとした時……! その告白の”結果”が
常に未来が見えるというのは、便利なようで実は詰まらなかったりするんですよ? 賭けやギャンブルだって、当たるかどうか分からないこそ……楽しめるんです。
端的に言えば……明日に何が起こるか分からないこそ、人生や生きる事は楽しい物な筈なんです。そしてそれが、回りくどいようですけど……”読めない文字化け部分”への答えなのです……!
「……そうですね。仕事もチャンとやって頂ければ……の話ですが……」
――”ギクッ!?”と言った擬音が聞こえてきそうな勢いで、オルセットは身を震わせる……。
「な……何の話かなぁ〜? し、仕事なら〜ホラッ! ボスの呼びカけには……チャンと、ボク出てるけど……?」
「確かに……その事に関しては、ボス様からもしっかりとお褒めは頂いていますね……。しかしッ! 私が言いたいのは……そう言った”
――あからさまに目を逸らしつつ、再びミルクセーキをゴクゴクと飲み始めるオルセット……。
「特将……いえ、オルセット様? 貴方様は今月……”アドステ”で発行される任務を、おいくつ
「エェェット……いくつだったけなぁ……? アハハ……たくさんやったから……覚えてないやぁ……」
――再び目を逸らしつつ、ミルクセーキをゴクゴクと飲み始めるオルセット……。その様子を見てか、特大とも言えるタメ息を吐きつつも……作務衣の胴辺りにあったポケットから、”スマホ”と”トランシーバー”が合体したかのような見た目の携帯端末を取り出す。
「……では覚えがないようですので、
――その言葉を他所に再び、”ギクッ!?”と言った擬音が聞こえてきそうな勢いで、オルセットは身を震わせる……。ただ、この時驚きなのが……エルフの男性が持っていた”携帯端末”、アレから
ボスが築き上げた組織……一体どれほどの技術力を持っているのだろうか……ッ!?
「ごっ、ゴメンね〜。先月……ちょっと、ボスからのお願いが多くて……それで……疲れちゃって……あぁ、ホラッ! 今日みたいにど〜しても休みたくてさ〜」
「……確かに、特に危険な”
――再び、エルフの男性の言葉と共に、虚空に”0”の文字がデカデカと投影され……それ他所に”ギギクッ!?”と言った擬音が聞こえてきそうな勢いで、オルセットは身を震わせる……。
「だっ、だからさ〜? とっ〜てもキケンだったんだよ〜? ホラ、そのセイでボクもストレス溜まっちゃってさ〜? だから〜チョッピリ休まざるをエなかったと言うか……」
「……そうですね、確かに。総司令官であるボス様を含めた特将の方々は……この”楽園”を守るために尽力して頂いています。その事は……我々スタッフ一同、身に染みる思いで存じております。それも、一生の恩でも返せない程に……!」
――そう言って、エルフの男性はオルセットに向けて深々とお辞儀をするのであった……。
「でしょでしょ!? だからさ〜ボクもノンビリ休める”ケンゲン”ってのはアッてもいいんじゃあ……」
「……ですが! 先々月、オルセット様が完遂した
――またまた、エルフの男性の言葉と共に、虚空に”0”の文字がデカデカと投影され……それ他所にもう”ブルブル”と言った擬音が聞こえてきそうな勢いで、オルセットは身を震わせる……。
「……オルセット様? 私は気づいていない訳じゃあないんですよ? いい加減、私の目を見て話して頂けませんか……?」
「だっ、だからさ〜? ボクだってハタラいているんだから……休みたい……」
「……他の特将の方々は、特命を熟されつつも……毎月のノルマである”一つ”以上の
特に、我々エルフの姫君である”&<;¥様”なんて……特命に加えて日々の経理や業務に追われているにも関わらず……戦闘班のスタッフと同等のノルマである、”月に
「……リルちゃんと、ボクを同じにしないでよ〜」
――そうブーたれつつ……背後の樹木に強く体を押し付けながら、木の葉の隙間から垣間見える青空を眺めようとするオルセット……。
「……オルセット様? 甘ったれた事を言わないで下さいよッ! じゃあ、総司令であるボス様はどうなんですか!? 【あ〜一週間、何にもやらず休みてェ〜!】……といった感じに愚痴を零されても、ほぼ毎日しっかりと……業務と共に我々にお定めなさったノルマである”一つ以上の任務”も、自ら熟されているんですよ!?
それと比べて……オルセット様は胸を張って、ボス様にノルマを熟していると言えるのですかッ!?」
――相当
その姿を見た彼は、再び大きなタメ息を吐いては……?
「……いい加減にしろよ? この、ニート猫が……ッ!」
「……フニャッ!?」
「そのパンの原料である麦を、誰が作ったと思っている……? そのパンに挟まっている肉の命を……! チーズの元を……! ソースに使われている全ての原料でさえも……!
「ニャ、ニャ……
「もう我々エルフも、生きるために……沈黙を貫く必要はないのです。えぇ……私もボス様には一族同様、
スタッフの半数以上がここ最近、オルセット様の”食道楽”や森林区画での”昼寝”をする姿が数多く目撃され、”あまりの怠惰”に不満を持っていると……信じたくなかったのですが……」
――なるほど? ”
その姿に、ボスの組織の部下達であろう”スタッフ”と呼ばれるらしい大多数が、【特別な仕事以外もチャンと仕事しろッ!】――と抗議を申し立てているのが、今の現状なのだろう……。
「ヒ、ヒドイよォッ!? ボク達がキミやみんなを守るために、ガンバッて戦っているんだよ!? なのに、なのにナンでそんなぁ……ッ!?」
――両目から急激に溢れ出した涙を零しながら、負けじと怒鳴り返すオルセット。しかし、特大とも言える感情の波を喰らったと言うのにも関わらず、エルフの男性は微塵にも取り乱さずに……ケロッとしたすまし顔であった……!?
「”ニート猫”と言う無礼な発言も含め、当然です。何せ……これは総司令である、
「……えっ?」
――
「全く……つい先日”ParaDROID”を通じて、ボス様自ら布告されたばかりですよ?
……ホラ、【自主的に
――”ParaDROID”と言うらしい携帯端末を再び操作し、虚空にその布告された文章を投影するエルフの男性。オルセットは、【ホントにィ〜?】――とでも言いたいような
「コレ……ホント、ボスが書いたの……?」
「当然ですよ? 【面倒クセェ〜】……とおっしゃられつつも”一から書類を制作”し、それを傭兵団内のネットワークにアップロードされています。勿論、”D-AI”様のチェック及びデータの保管は済んでいますし……我々諜報班のみならず、傭兵団内のスタッフは誰でも知ってる事ですよ?」
「えぇ〜ボォスゥがァァァァァ……!?」
「それだけの事をしている訳です。いい加減、
「だからって、言わないでよぉッ!? モォォォォ〜ッ!」
――【公式だからね?】――と物語ってそうな、物凄くイイ笑顔でサラリと”ニート猫”と言うエルフの男性。一方のオルセットは、組織設立後も
「ニート猫様? こうなったのも、この組織……いえ、もう
「……ボスを含め、ボクも……そ〜言ったカタ苦しい事〜キライなんだけどなぁ……。後〜ボスが”オウサマ”って呼ばれてる事ォ……ボク、チクっちゃおうかな〜?」
「……ボス様の故郷の”価値観”や”
「……そう、アリガトね……」
――エルフの男性から目を逸らすように、樹木周辺に生えていた青々とした茂みの上で不貞寝するオルセット。一方の彼は、その静かながらも心の中では熱狂的であろう忠誠心ある語りを終えたところで、体を横向きに不貞寝する彼女に冷たい眼差しを送る……。
「何故ですかニート猫様……。
専門的な知識を多少と必要とする、研究開発班や食糧班などの「
――既に布告されて長いであろう、傭兵団の成り立ちの一部を語りながら尋ねるエルフの男性。だが、そう言われてもオルセットは不貞寝したままであった。だが、彼女の何かが
「……ねェ? イイ加減、”ニートネコ”って言うのヤメテくんない? ボクは、オルセット。オルセットッ! ボスからモラった名前がチャンとあるんだからァァァッ!」
「嫌だと思うなら、今すぐにでも”
「ちょっと!? 今、クソニートって言った!?」
「はい、そうですけど? ドクソニート猫様?」
「ちょっとォォォッ!? さっきよりヒドくなってるよッ!? モォォォォォォォッ〜!?」
――幻視だと思いたいが……エルフの男性がオルセットを罵倒する度に、
「……本当に嫌だと思うなら、
〜 ビクッ! 〜
――駄々っ子のように転げ回った挙句……うつ伏せの状態から、這うように樹木の背後に向かおうとしていたオルセットに対して、冷たく言い放つエルフの男性。
「なっ、何の話……? ボクはただ……」
〜 ブオンッ! ピタッ! 〜
「……へっ?」
――オルセットの逃亡の素振りを見ていたエルフの男性は、何処からともなく”異様に
「二十ゲージ、対暴徒鎮圧用試作大型拳銃「ライオットリボルバー」です。元々は、ロシア製の珍しい
今回のドクソニート猫様の逃亡を見越して、ボス様が緊急配備……唯一許可なされた武器になります。勿論、使用するのは”実弾”ではなく……
――なんと!? 取り出したのは警棒などではなく、
「ちょ、ちょっと!? 武器とかのリンチはダメなんじゃあ……!?」
「個人的には、飲んだくれの金属馬鹿供が愛用する武器の弾薬なんぞ、使いたくないですけどねェ……? けど万が一……傭兵団”No.2”である、オルセット様が抵抗するなら……! ……と言う事ですから……」
「……き、キチの中じゃあ、ボスがウテないように……!」
「今回だけは……です。それだけ、ボス様も本気と言う訳なのですよ? ドクソニート猫様?」
――そう言いつつ、エルフの男性は
「それに、オルセット様の存在が確認されて以降、この区画から他の区画へのオルセット様の通行許可は一時的ながら”
――そうして、掛けていた親指に力を込め……最後まで
「……ボスに”モンク”言ってやる……!」
「いや……オルセット様? 今回の件は流石に……全て、貴方に非が……ッ!」
――少々呆れ顔なエルフの男性が進言する小言を無視しては、何故か首元の頸動脈に右手の人差し指と中指を押し当てるオルセット。
「スゥゥゥ……ちょっとォォッ? ボォォォスゥゥゥゥゥッ!? 今、チョ〜ホ〜班のエルフの人に、”デッカいリボルバー”を向けられてるんだけどッ! ど〜ゆ〜事ッ!?」
――通信機器もないのに、開幕一喝! 己が降り掛かってきた理不尽の数々を(恐らく)スキルの効果を介して、その先に居るらしいボスに向けてブチ撒けてゆくッ!
【ハァ、オルセット様……どんだけ自由人なんだか……】――常人が見たら、
……おっと? そんな二人の様子を見ている内に、どうやらその
「……如何でしたか? ニート猫様?」
「……ツベコベ言わずハタラけってさ……。しかもやらなきゃ……ボクが行きつけの店はおろか……ヨウヘイダンカンレンの全ての店で、
――まるで某有名な”燃え尽きたボクサー”の如く……世界滅亡を前にしたような
「……ニート猫様? 言いましたよね? 今回、ボス様は”本気”だと?」
「そんなぁ……明日、マツザカギュウのヤキニクバイキングしたかったのに……!? オスシも……マグロや…サバとか……食べまくりたかったのに……!? あっ、チョウショク……! 明日、このステーキサンドも食べれないって分かると……!?」
――未だ”
彼女の発言が毎日……とは思いたくもないが、こんな食道楽をやっていては、組織で自家栽培や自家生産出来ていたり、彼女に給付される給金が莫大であったとしても……という感じである。要は”悪目立ち”し過ぎであろう……。
「ニート猫様? 本当……何故なんですか? そんなに
――呆れてはいたが、ほんのチョッピリだけ哀れみを抱いたのか……そんな質問をするエルフの男性。それに対し、オルセットは未だ”orz”の状態であったが……。
「……ボスに言わない……?」
「……えぇ、
――【全く……私は諜報班だと言うのに……
それを聞いた彼女は”orz”の体勢から、背後の樹木にもたれ掛かかるように……”体操座り”をしては、顔を両膝の間に埋めるようにしながら、ポツリポツリと呟き出す……。
「……ボクね? アドステに表示されているミッションってね? ホント……ボスをチャンと守れているのかって、落ち着かないんだよ……。
”ルーキーミッション”なんて、全くボスを守れている気がしないし……”ベテランミッション”は、頭の良くないボクはほとんど出来ないし……ボクが一番、カツヤク出来る”エリートミッション”でさえも……何日も”$♩〆▼□”からハナれると、”ボスは大丈夫かな……?”って、気になってしょうがないし……」
「……」
「そりゃあ、さ? ボクだって働きたくないワケじゃあないんだよ? 昔と比べたらさ? 今はスペシャルミッションの数なんて、グ〜ンと減ってるし……戦う事なんて、ショクリョウチョウタツ以外……センソウとかトウバツなんて言葉、ほとんどキかないぐらいだし……。
ホント……お肉やお魚料理のゼンメンキンシはヤメテホしいけど……こんな”平和な時間”がズゥゥゥ〜ッと、ツヅいてホシイなぁ〜って思うし……」
「……」
「まぁ……頭が良くないなりに色々言ったケド……結局、ボクはボスを守りたい。ここを……”$♩〆▼□”を守っているボスを守りたい。
だからルーキーミッションで色々していたり……それこそ、エリートミッションで長くハナレテいるなんて……それをやっていて、
――なるほど? ボスの築き上げた組織及び……その後の
だが……ボスに襲い掛かる危険が完全に無くなった訳ではない以上、そんな”平和な
「……
「ニャッ!? ひっ、ヒドイッ! ヒドイよォォォ〜ッ! 自分がエルフだからって、そう言いたいのッ!?」
――ガバッ! っと、顔を勢いよく上げて、怒鳴るようにそう語るオルセット。
「いえ……私が毎回、明確に嫌味を言いたいのは……少なくともあの”飲んだくれの金属馬鹿供”だけですよ。……ですが、今はどうしても……ニート猫様に言いたいものですね……」
「やっぱり、ヒドイじゃあないかッ!?」
「落ち着いて下さい、ニート猫様。貴方様の先程語って下さった事に”同情”しなければ……こんな事は言いませんよ……」
――そう言っては、彼女の”お腹”に狙いを定めていた「ライオットリボルバー」を下ろすエルフの男性。
「……つまり?」
「ハァ……短慮にならないで下さい、ニート猫様。まだ私は”過程”も述べていませんよ?」
「あっ、ゴメン……。”タンリョ”は……ダメだよね……」
「まぁ……エルフである私としては、理知的かつ論理的に話を進めていきたいですが……過去にボス様が散々苦労なさったと聞く、ニート猫様です。仕方なくですが、端的に言うのであれば……私だって、ニート猫様と同じ気持ちです」
「……いい加減”ニートネコ”って、ヤメテホシイけど……どゆコト?」
――分かりやすい程に、首を傾げるオルセット。
「ニート猫様を思い、色々と省かせて頂きますが……”王”と言える立場のボス様が、頑なに
【確かに安心するけど、お前達も考えてみろ? 寝ても、飯を食っていても、便所に行っていても、更に自分の部屋でさえ……どんな時でも四六時中、ず〜っと見張られているって……落ち着かないだろ?
安心だけど……お前らの世界で言うなら、”暗殺者”に四六時中付け狙われてみたいで、嫌じゃあないか? こう言うのを”プライバシーの侵害”って、オレの世界では言われてたんだよ】……と、護衛を増やすべきだと進言していた臣下や国民達に、ボス様が言われた時は……正に目から
「……つまり……どゆコト?」
――熱心に解説していたエルフの男性だが……途中から
「おっと、失礼しました……。禁止されているとは言えど……我々エルフにとっては、ボス様は
「……ねェ? ”まだス〜ハイしてる”……って、ボクからボスにチクられたくなかったら、サッサとド〜ユ〜コトか、教えてくんない?」
「ハッ!? もっ、申し訳ありませんでしたッ! ニート……いえ、オルセット特将ッ! どうか……どうか、今のはご内密に……ッ!」
――オルセットの言葉を聞いて正気に戻ったのか……握っていた「ライオットリボルバー」を投げ捨てるような勢いで、土下座をするエルフの男性。そんな態度にオルセットは味を占めたのか……首の頸動脈を、右手の中指と人差し指でポンポンと叩きながら、こう語るのであった……。
「ど〜しよっ、かな〜? サッキのコトを話すついでに、今すぐこのクカクからボクをカイホウして、ジユ〜にしてくれるなら〜」
〜 ブンッ、チャキッ! 〜
「それはダメです」
――土下座の状態から素早く上半身を起こしては、オルセットの胴体に「ライオットリボルバー」の銃口を向け、ゆっくりと立ち上がるエルフの男性。
【……チッ】――おっと、似たような前科でもあるのか……小さく舌打ちをするオルセット。
「ハァ……流石に今回は見逃せません……ッ! それに、私はまだクソニート猫様のご質問には、答えられていませんからね?」
「……ハ〜イ」
――不本意なのか……目を逸らしたまま両脚を抱え、まるで”
「またも不本意ですが……僭越かつ端的に言わせて頂くと、ニート猫様と
「……ボスが?」
――【本気で?】――と言いたいような表情で、呟くオルセット。
「えぇ。特将であられるクソニート猫様は勿論、他の特将の方々と比べると……総司令である
それでも、ニート猫様と
「……まぁ、そうだけど……」
――どうも納得のいかない表情で、顔を背けるオルセット。
「フランスの名作の一つ、”
「……ホント、ソ〜ユ〜の好きだよね……エルフって」
「知識こそ、真の宝ですからね……ッ! ボス様がモタラしてくれた知識はどれも偉大な……!」
「もしも〜し? お〜い?」
「……おっと、失礼しました……。まぁ、結論を行って仕舞えば……ニート猫様? もう少し、我々”スタッフ”を信用しては如何でしょうか?」
「……どゆコト?」
――再び、分かり易い程に首を傾げるオルセット……。
「ニート……いえ、オルセット様? ボス様は何のために……我々”亜人”の能力を最大限に活用できる”班”を取り決め、この楽園を様々な形でお守りするよう命じられているか……? お分かりになりますか?」
――【えぇッと……ゴメン、分かんないや】――後頭部の髪をポリポリと掻きつつ、そう言うオルセット。その態度に、エルフの男性はもう何度目か分からないタメ息を
「我々は
「……ねぇ? 結局、回りクドクドになってるケド……結局ナニ?」
「おっと、度々失礼いたしました……これは私共エルフの”長所”であり、”短所”ですね……」
「……うん。まぁ、そうだね」
――至極、興味のなさそうな
「ですが……ボス様は、そんな我々の”短所”にほぼ目もくれず……我々の”長所”に目を付けて、「研究開発班」の”魔法部門”や”魔法薬学部門”及び、「諜報班」に「医療班」……そして、この傭兵団の”
そして……ボス様の活躍を支えるために、我々は日々の成果を出せるよう……常に
「ウ〜ン……だからァ、ナニが言いたいの?」
――知恵熱でもでも出始めたかのような……シカめっ面をしつつ、チョッピリイラついたように言うオルセット。
「……フゥ。つまりですよ、オルセット様? 様々な形であれど……ボス様の組織自体を守っている私共”スタッフ”の力を……特将と言う、最もボス様に近いお立場と言えど……
――
「……ニャフフ、イイねェ……久しぶりにチョッピリだけ……ゾクッ! ……ってしたね。ボスが好きそうな……」
「……フフッ、ええ。今やほとんどのスタッフが、優雅かつ平和に近い暮らしを送っていますが……それ以前に、特将様方及びボス様直々に……我々は鍛えられていますからね……!」
「じゃあ、それなら……ボクはキミタチに任せて、ゆっくり休日を……!」
「……ニート猫様? まだそんな事を言うのでしたら……ニート猫様の好物禁止どころか……ボス様に進言して外食は全面禁止。そして、クソニート猫様が食べれる食事は、”自炊”のみにしてしまいますよ?」
「ニャッ!? そっ、それはホントに困る……ッ! ”えるふヤ”だけで、ゴハンなんて……!」
――再びこの世の終わりのような……
「おっと、そう言えば……三食外食に頼り切っているオルセット様の自室には、調理用具なんて全くありませんでしたよねぇ……? 因みにドクソニート猫様? 最近、体重計には乗っておられますか?」
「ニャッ!? ニャッ……ニャんてハレンチなッ!?」
――自身のお腹を両腕で抱えるように隠しながら、エルフの男性を怒鳴りつけるオルセット。
「……ハァ、自覚及び
「そっ、それだけはイヤだッ!」
――【全く……本当にボス様の事がお好きなんですね……】――内心呆れつつも、チョッピリだけホッコリとした気持ちで、頭を掻きムシりながら戸惑うオルセットを暖かく見守るエルフの男性。
〜 ガバッ! 〜
「ねっ、ねェ!? こうしちゃあいられないよッ!? まだ、アドステにボクが出来そうな”ミッション”は残っているかなぁッ!?」
「全く……自分の”ParaDROID”があるなら、それで検索して下さいよ……」
――目にも止まらぬ早さで飛び起き、ジョギングするかのような高速の足踏みするオルセットに対し……顔を背けつつ冷たく突っぱねるエルフの男性。
「そっ、そんなぁ〜!? じゃ、じゃあ! 今から……ッ!」
「……と、言いたい所ですが……そう言うだろうと思って、お忙しい中ながらも……ボス様がニート猫様のために
「ほっ、ホントッ!?」
――飛び掛かるような勢いで、エルフの男性の顔面へと
「えっ、えぇ……。ですが、今回のような事は
――再び「ライオットリボルバー」を何処からともなく仕舞い(?)つつ、空いた手の人差し指を立てながらそう語るエルフの男性。そんな彼の静かな
「わ、わかったよォ……それで? ミッションはナニ?」
「
――そう言っては、もう片方の手に持っていた”ParaDROID”を手慣れた手つきで素早く操作し始めるエルフの男性。
「……フム。
「へぇ〜■■■ショ〜カイかぁ〜。ズイブンと、付き合いが長いねェ〜」
「えぇ、
「……いつまで続くんだろうなぁ……そんな”キタナイコト”……」
――唐突に足踏みを止め、ショボンと落ち込んでしまうオルセット。
「……オルセット様? 我々の姫君である”&<;¥様”と同じように、その高潔な精神を持つのは大変喜ばしい事ですが……ボス様が言うように
「……」
「我々は、この
――影のある表情で、静かだが悲痛かつ納得のいかない口調で語るエルフの男性。
「ですが、我々が存在する以上……
――そう言っては持っていた”ParaDROID”の画面を向けつつ、オルセットへと差し出すエルフの男性。
「……う〜ん、なんか……ボスが言ってた”カルトキョウダン”ってヤツに、キミタチ似てきてない? その言い方ァ?」
――戸惑うような口調で言いつつも、差し出された”ParaDROID”に右手の平をかざすオルセット。
「まさかッ!? そんな”◆◆”の”◆◆◆◆騎士団”を率いていた◆◆◆◆◆◆◆◆◆と、私達が同じなんて……!? そんなあんまりな事を言うのですかッ!? 特将ッ!?」
〜 ブォン! ピロロロロロロ……ピオンッ! 〜
「……言わないよ。ただ、何となくボスがイヤだと思うような感じがしただけ。だから……気をつけてね?」
〜 Biodata authentication. Special General Olset, the mission has been received. 〜
――
「……前から思うけど、やっぱ分かんないなぁ……”エイゴ”って……」
「ちゃんと学習してください、ニート猫様。ボス様に毎回任せているとは言えど……必要になる
「そうなんだろうケド……分からないモノは分からないのさ〜。それに、ボクはボスを守る事に全力でありたいしね?」
「……ニート猫様……」
――色々と言いたそうな呆れた口調で、タメ息を吐きつつそう呟くエルフの男性。オルセットはもう聞き飽きたのか”ジト目”な横目で軽く睨むだけで、特に何も言わずゆっくりと立ち上がる……。
「じゃあ……準備するから、ちょっと待ってて」
「……おや? ステーキサンドはもう宜しいので? それにミルクセーキもまだ……?」
――少し
「……み、ミッションが先ッ! 残ったのは、”スーちゃん”とかにでもあげといて! まだ食べてないから!」
「成程? ■■■■様ですか……。確かに、
「とっ、とにかく! 渡しといて! ミルクセーキはボス経由でもイイから、ボクの部屋のレ〜ゾ〜コに入れといてね!」
「……
――ちょっとした謎の間があったものの……貴族や執事が良くやりそうな「
「……バトルアップ……ッ!」
〜 ピィカァァァン……ッ! シュワワワワワァァァァ……! 〜
――もう何処をツッコめばいいのか分からないが……。
エルフの男性が思わず目を
〜 パシュゥゥゥゥンッ! 〜
――そして、ボスの「
「……いつ見ても……お美しい……!」
――左腕にバスケットをブラ下げるエルフの男性が、光から現れたオルセットに向けてそう呟く。しかしながら……そう言われた彼女の格好は真っ向に反する程、
”タイガーストライプ”という迷彩柄が両袖に施された、
スキニーパンツのようにピッタリとした伸縮性のある素材で作られたらしく、これまた”タイガーストライプ”という迷彩柄一色に染まった、黒ベースの「タクティカルパンツ」……。そして、つま先と
……と、まだ以上ではないが……現代の軍人から見たら、中々に奇抜な部分がある格好になっていた。と言うよりも……完全に「戦闘準備完了」と言わざるを得ない
まぁ……”護衛
「……フゥ、さてと……後はソウビのカクニン……っと」
――だが、最も特徴的なのは……レッグ、
〜 スチャッ……バッ! 〜
――世界中の軍隊で広く普及されている「9mmパラベラム弾」を、瞬間的に三連射する「三点バースト」機能が組み込まれた、法執行機関向けの拳銃である「ウォレッタ 93R」……。
〜 チャッ、ポチッ、スラッ……ガチャッ、パシッ! ……チャキンッ! 〜
「……ショダンはチャンと入っていた……ドラムマガジン内のザンダンも大丈夫……!」
〜 カチャ、スチャンッ! ガッ……チャキンッ! チャッ……。 〜
――”初弾の確認”や”マガジンチェック”などの一通りの点検を二丁とも済ませると……
〜 スチャッ……バッ! 〜
――
〜 チャッ、ポチッ、カチャッ! ……ガチャッ、パシッ! ……ガチャンッ! 〜
「……ショダンはヨシッ! それに……重いけどスライドの動きもナメらか……やっぱ、■■■■のジッちゃん……イイ仕事するね……!」
〜 カチャ、カチャンッ! ガッ……ガチャンッ! チャッ……。 〜
――自重で落下するマガジンを難なく受け止めつつも、”初弾の確認”や”マガジンチェック”などの一通りの点検を二丁とも済ませると……
〜 スチャッ……バッ! 〜
――たった一発ずつしか撃てないが、それでも”アフリカゾウ”や”クジラ”を相手に出来る……最も強力な狩猟用弾薬の一つ、「460ウェルザビー・マグナム弾」をブッ
〜 チャッ、チャキンッ! ……スルッ……。 〜
「……ショダンはヨシッ! ……バレル内もツルッツルのピッカピカみたいだし、キレイだね……! ……もっと、■■■■・■■■■みたく、タクサン撃てるとイイんだけど……ブレイクオープン式だと無理って、ボスとかジッちゃんが言ってたからなぁ……」
〜 ……スルッ、カチャ……チャキンッ! チャッ……。 〜
――たった一発だったが”初弾の確認”などを行い、一通りの点検を二丁とも済ませると……少し特殊な機構の
それと大変恐縮ながら、どの銃も彼女に合わせたであろう……入念な
「……そう言えば、ニート猫様? 以前から不思議に思われていたのですが……
――
「もぉう、チョ〜ホ〜班って……今まで何を調べてきたのぉ? ボクが
――チョッピリ不機嫌な物言いで、そう語るオルセット。
「成程? でも、六丁とは言えど……やはり
「そんなことはないよ〜? 狭い場所でのキンセツセントウなら、長くてカマえニクい”ライフル”より”ハンドガン”方がタヨりになる場合があるッ! ……って、ボスが前に言ってたしね? それにボクなら、ボスと違って”ナイフ”がなくても……この体で、テキをシュンジにボッコボコに出来るからねッ!」
「なっ、成程……。確かに、ニート猫様の”格闘攻撃”は
「ねェ……? ホント、
「おっと、これは失礼致しました……どうやら、情報不足だったようですね……」
――どうやらオルセットの”知性”を試していたのか……そうクツクツと声を漏らした後、再び慇懃無礼そうな物言いで言うエルフの男性。その様子に再び膨れっ面になる彼女だったが……気持ちを切り替えたのか、軽くタメ息をした後に彼に尋ねる。
「ねぇ?
「少々お待ちを……」
――エルフの男性が素早く”ParaDROID”を操作した後に、答える。
「今回の
「ヤボな事は聞かないでよ。ボクを誰だと思ってるの?」
「……そうでしたね。ですが、念のため……ニート猫様の”ParaDROID”に、目的地の駅と終点の駅をマーキングしておきますね?」
「……ボクをバカにしてる?」
「エェ、勿論。嫌でしたら、早くトラムに間に合うよう……行ってくださいね?」
「……モォォォ〜、分かったって……」
――……エッ!? と、トラムッ!? ヨーロッパ
「まっ、最初はイヤだったけど……新しく発売されたって言う〜”パラDXバーガー”を、帰りに食べられそうだし〜このミッション、ノらないとね〜」
「……
「……ウルサイよ? ボスの命令とは言えど……流石にボクも怒っちゃうよ?」
「こっ、これは失礼致しました……」
――ストレッチやジャンプなどをして体を
しかしながら、オルセットはもう黙ってられないと思ったのか……怒気の込もった口調でそう言うと、軽く身震いしつつも恭しくお辞儀をしては、彼は自身の非礼を詫びるのであった……。
「全く、キミはチガうケド……ボスのジャマをするヤツは……ボクが許さないから……ッ!」
〜 ザッギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ! 〜
……目で追えない程の速度で走り出す寸前、彼女の
「……流石は、
――彼女が居た一部の地面が
<異傭なるTips> 今後の展開
皆さん、お久しぶりです。ノーズトラベラーです。
ジョジョに執筆を積み重ねてきた事で学んだ経験や知識を用い、新たに構築し直した「リメイク版」……如何だったでしょうか?
「いつ、メインの傭兵団を築き上げるんだ!?」……と、少なからず不満に思っている人がいると思い、今回は少しだけ……構想をしているボス達の傭兵団全貌の
勿論、皆さんは分かっていると思いですが……今回登場した内容を詳細にここでネタバレしてしまうと、今後の展開の”楽しみ”が台無しになってしまうので控えます。
ただ……ど〜しても言いたい事としては、今後ボスの”
『まず、”並の人間”や”屈強な人間の軍人”でさえも装備しても使えない……異世界人だからこそ』をコンセプトに、既に主人公のボスを含め……相棒となるキャラ”ほぼ全員”の装備の構想は済んでいます。なので、それを一つの楽しみとして頂ければ……と思っています。
しかしながら……大変申し訳ない事を申し上げなくてはなりません。この小説の”旧版”から読み始めている方なら、もう既にお察ししていると思われますが……”旧版”と”リメイク版”の内容が、非常に
そのため、以前は『リメイク版が終わったら、その内容を元に旧版の第三章を進める……』と言った、今では”バカげた事”だと思う事を考えてましたが……幾度もの思案の末、”旧版”は<未完>とさせて頂きます……。
初期から”旧版”をご愛読頂いた皆様には、大変申し訳ありません……。
「更新頻度&作品の量」を取るか、「表現出来なかった事への再挑戦&作品の質」を取るかで、悩んだ末の結果です。
(余談ながら……普段食べている食事だと、前者の「バイキング形式」が好みだったりします。(笑)……とは言っても、美味しい物をお腹一杯に食べたいというのは、値段が異なっても私が食事に求めていることだったりしますねェ……)
しかしながら、執筆を辞めたいと言う訳ではありません。誠に恐縮ながら、不粋に思われるかもしれませんが……私が未だ目指す「ゲームクリエイター」の道への”修練のため”……と言うのも、実はこの作品を書く目的だったりします。そのため、第二章の「リメイク版」の構想も鋭意製作中だったりします。
ただ、二つの投稿サイト……「小説家になろう」と「カクヨム」に同時投稿するのが地味に大変なので、今後はどちらか一つに絞ろうかと考えています。そのため、片方に絞った際はどちらか一方でご愛読頂いていた方には、大変恐縮ながら……お先にお詫び申し上げたいと思っております……。
今後も不定期、亀の子並な更新速度ですが……。
ご愛読は勿論、どちらのサイトになったとしても……”評価”や”感想”、”誤字報告”も頂けると有り難いです……。
何卒、今後も宜しくお願いします……。
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