RE:第一章 迷い込んだ”異邦人”達

第2話 RE:Mission-1 追憶ツヅク目覚メ



 「知らない青空だ……」



 うん、本当に知らない青空だ。


 「ライトノベル」……単語は聞いていたし、興味もなかったんだけど”暇潰し程度に”……と思って見た瞬間、どハマり出した結果がコレだ。

 今まで趣味の”サバゲーサバイバルゲーム”や”ミリオタ軍事趣味”なネタ探しに没頭していたオレが、ラノベやそれに関連した”アニメ視聴”や”元ネタ”探しの方が現状、趣味上位。

 そして――それにより・・時間を費やすようになっていた。……ビックリなモンだ。

 その中でも、このセリフは映画にもなった某ロボット(?)アニメが元ネタのようでかなり有名らしいけど……。


 ”興味ないね……”


 肌に合わず、元ネタのゲームをプレイした事はないが……。

 ……何となく、今のシチェーション状況に合うと思って、「チョコ◯頭なアイツクラ◯ド」のセリフを思い出してみる……。

 

 いや……言ってみたくはあるよ? 誰かに? 

 ……でも、今は一人寂しく”ノリツッコミ”している場合じゃあなくて……ッ!



 「……ここはどこだ?」



 見渡す限りの木、木、木……!

 ……おかしいなぁ? オレはいつの間に”森林浴”なんてしてたんだ? 


 ……ハッキリ覚えている事と言えば……。

 確か……”父さん”と”母さん”と久しぶりに3人・・で、ショッピングモールへと買い物・・・に行って……。



 「……ッ!アッァァァァァァァァァァァ!!!!」



 何だ……!? この…割れる……ような……ッ!? 頭の・・……痛み・・は……ッ!?



 ……はや…! …げろ! ……げ……だ! ……す……!


 ……逃げ………む! ……ね…………は…く!


 ……終わ………無……ステータス…………



 「ハァハァハァ……ハァァッ!? ハァ……ハァ……」



 な……なんだったんだ……?

 急に頭が痛み出して……”後頭部”――辺り?

 しかも声……? 何なんだ今の声は……!?

 ……何となく……聞き覚えのある声だったけど……。


 あぁ……ダメだ……! 頭が痛くて断定すらできねェ……!


 ……こういうのが所謂いわゆる、「フラッシュバック」ってヤツなのか?


 ていうか……。

 なんか、最後に”変な言葉”が流れなかったか?

 何だよ? 「ステータス」……って?


 ……ハハッ、まさかな?

 現状――全く身に覚えのない・・・・・・・・・森林浴しんりんよく”している状況すらおかしいってのに……まさか、オレ自身が異世界”転移”か”転生”している素敵な夢オチ・・・・・・って、奴なワケ……



 〜ヴィィン〜



 「……”夢オチ”であってくれよォォッ!?」



 おいおいおいおいおいおいおいおい……マジかよッ!?

 神様、仏様、女神様……か誰か、超常的な存在・・・・・・からの――”説明”or”チュートリアル入門講座”抜きで、オレは異世界にブチ込まれたってワケかァァッ!?


 ……良しッ! じゃあ――頭カラッポに、この世界をエンジョイEnjoyして……!


 じゃねェよッ!? しっかりしろオレェッ!? 落ち着けよッ!?

 ゲームで、”チュートリアル”と”トレーニング操作練習”の項目があったら――必ず、読んで操作に慣れる・・・・・・・・・までやるしッ!

 ”メイン主要”と”サブ準主要”の目的クエストがあったら――”サブ”をやり尽くしてから・・・・・・・・じゃあないと、心配で<メインクエスト>に全然行けないしッ!

 それに……! <メイン>や<サブ>に向かうにしても……! ”回復アイテム”とかや、武器防具等の”装備品”は――常に「最高の装備」かつ、「アイテムを充分に補充」にしないと気が済まないッ!


 ……そんな、凝り症でビビリな・・・・・・・・オレなのに……ッ!

 何で……何で”リ◯ロ ”とかの、「気がついたら異世界でした〜!」――的なパターンで、異世界に放り込まれなくっちゃあならないんだよッ!?

 

 放り込む以前に、”直接!”――説明しろよぉぉ!? 神さんのドチクショォォォッ!


 ……ハァ、まあいい……。

 さっきから目の前の”半透明な水色の板”が「……いいから読め!」……と言わんばかりに消えずに居るんだ……。

 チェックしなきゃ、物語は始まりStart Gameすらしない――ってか……。

 ……ハァ、とりあえず……チェックしてみるかッ!




-------------------------------------

氏名:坊城ボウジョウ ススム

年齢:19

性別:男性

職業:民間人

属性:無


<レベル:1>

HP:100/100(VIT:+5)

MP:300/300

DE:10


能力値

STR:3.0

PER:6.6

VIT:5.4

AGI:8.7

INT:5.3

LUC:10.0

MAG:1.0



[ EXスキル ]

〈異界のスキル Lev.1〉


[ Strength ]

〜OffLine〜


[ Perception ]

〜OffLine〜


[ Vitality ]

〜OffLine〜


[ Agility ]

〜OffLine〜


[ Intelligence ]

〜OffLine〜


[ Luke ]

〜OffLine〜


[ Magic ]

〜OffLine〜



パッシブスキル



EXP:0

所持金: 0Br

-------------------------------------





 ……ほぉッ!?

 まるで、某<世紀末ゲームFal○out 4>に似ているじゃあないか……! 

 ……というか、ほぼまんまなステータスだなこりゃ。

 一部、”見た事ないMAG,Magic”のもあるが……特に、スキルの並び方が”まんまのマンッマッ!”


 まぁ、あのゲームはお気に入りで”周回プ初めから終わりまで繰レイり返しプレイする事”でとことんヤリ込んだし、覚えちゃいるけど……。

 せっかくだ、頭の中で再度”確認”しておくか……。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・STR(攻撃力)

 <筋力>だろうな。

元ネタじゃあ、この項目のレベルが高い程――”近接攻撃の威力”は勿論、”持てるアイテムの総重量”が増加して行ったモンだが……。

 「レベルを上げて、物理で殴る」……。

 まぁ、この異世界(?)で”スー◯ーマンレベル”になれるかは、判らんがな。


・PER(知覚)

 <感覚力>……とも言えるだろうな。

 簡単に言えば、「気配察知」とかに関する能力値だな。

 某<世紀末ゲーム>じゃあ――主人公の”特殊技V.A.◯.S.の命中率”や「ピッキング鍵開け」なんかの”器用さ”的なスキルがあったから……そういった物かな。


・VIT(生命力) 

 <体力>関連の能力だろうな。

 元ネタじゃあ、”HP生命力”が多くなったり、”ダッシュ走行時などのスタミナ体力消費量”を抑制したりしたよなぁ……。

 こっちでも勿論、走る際の”スタミナ”だったり――ファンタジーな世界なら”毒”耐性とかが該当しそうだよな〜。

 後、法則性はまだ分からんが……”ステータス”をみる限り――一定の値で”HPボーナス”が付くようだな。


・AGI(素早さ)

 <俊敏しゅんびんさ>だろうな。

 元ネタじゃあ、”スタミナの増加”、”ステルス隠密能力の向上”だったけど――ステルスの向上はあんまり感じられなかったよなぁ……。

 こっちじゃあ……「高速ダッシュ」とか……「壁キック」とか……そういったスキルに何のかぁ?


・INT(知力)

 知識か……。

 元ネタじゃあ、”経験値EXPの獲得量増加”や、”電子機器のハッキング難易度低下”に影響してたなぁ……。

 一回クリアした後は、この能力に”能力値を極振り一点集中”させた”縛りプレイ自己ルールでプレイ”もやったりして遊んでたっけ……。

 ファンタジーじゃあ、”魔法使い”とか”錬金術師”なんかの賢い人物・・・・が高いイメージがあるが……。

 ……オレは、興味の趣味に関係ない勉強はからっきしダメダメだったからなぁ……。

 ……まぁ、上手く上げてければ――いずれ「賢者の石」でも作れるようになっちまうかもな?

  

・LUK(幸運) 

 「LUCKとPLUCKの剣で……!」

 ……イヤ、やめておこう……。

 切るのは、魔物だけで十分だ……。

 まぁ、元ネタでもそうだったが……アイテムの”ドロップ入手率”や”レアリティ貴重さ”でも上がんのかな……?


・MAG(魔力……?)

 これは……初めて見るな。

 これも”HP”みたいに「ボーナス」が付くのか?

 しかし、「1.0」って……やたら低いな、オイ……?


・EX(経験値)

 言わずと知れた経験値……だろうな。

 確か、英語の直訳……「Experience Point」から来ていて、「ダン◯ョンズ&ド◯ゴンズ」が、元祖だったっけなぁ……。

 ……このステータスのシステム仕組み作ったのが”神さん”とかだったら……相当、”ゲーム好き”なんだろうな……。

 ……いつか会えるなら――気が合う”よしみ”で、日本に返してくれたり・・・・・・・・・・しないかなぁ……?

 異世界、ワクワクとした”冒険心”はくすぐられるけど……死にたくはない・・・・・・・からな……ッ!


・Br(貨幣かへい単位……?)

 「所持金」……って単語から、この世界の”貨幣”だって事は想像つくが……。

 ……うん、読み方は現地人に会ってからにするか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




こんなもんか。

……で、一番気になった”本題”なんだが……。


 〈異界のスキル Lev.1〉


 なんなんだコレ……?


 〜ピロリロ〜リン♪〜




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〈異界のスキル Lev.1〉

 所持者が住んでいた世界の様々な<知識>や<技術>が、このスキルがレベルアップ・・・・・・・・・・する度に”支援物資サプライ”として投下されるようになります。


 ただし、移った世界所持者から見た異世界の一部のスキルは一切、習得することができなくなります。

 「Lev.1」は、¨サバイバルパック¨。



〈サバイバルパック〉

 異世界を生き抜いてゆくため――神がまとめてくれた、お得なスキルの詰め合わせ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ・バレッド王国共通言語 マスタリー

 ・スキャン Lev.1

 ・ガンズクリエイト Lev.1

 ・バレッドクリエイト Lev.1

 ・Exブースト Lev.1

 ・ガンスリンガー Lev.1

 ・ディスメンティリング Lev.1

 ・ミリタリーバックパック

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 ……What!?





 <異傭なるTips> 坊城ボウジョウ ススム


 本作の主人公。

 様々な”趣味”や”サブカルチャー”をカジり回り、特に”ゲーム”や”ミリオタ軍事趣味”をこよなく愛す大学二年生。


 彼の記憶によれば、彼の家族と共に”ショッピングセンターで買い物”をしていたらしいが……。

 何故か、記憶に全くない森の中で目を覚ます。


 オタク臭く、少しウザそうな発言が鼻に付きそうだが――これは、この未曾有みぞうの事態の中、自身を落ち着かせようと努力した結果らしい。

 ……本人は、自覚していないようだが……。

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