第42話 A storm in the night
「ねぇ兄さん、
学校から帰るなり俺の部屋に来た妹は、妙に
妹は表情こそ笑顔だったが、目は決して笑っていなかった。
それにしても何で妹がその事を知っているのか?
考えられる可能性は一つしか無かった。
「
「
「・・・何のために?」
妹は
「それは自分で考えたら?」
妹はそう言うと、さっさと部屋を出て行ってしまった。
その事について、もっと根掘り葉掘り聞かれるのではないかと身構えていた俺は、
『何だったんだ?一体・・・』
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その夜は
ようやく眠りかけた時に、俺の部屋に人が入って来る気配がする。
「
相手は何も答えないまま、俺のベッドに
深夜の
再び
妹の
俺は安心させるように妹の頭をポンポンと叩きながら話しかける。
「何だ、高校生のくせに雷が怖いのか?怖いんだったら今日は一緒に寝ていいぞ。」
「兄さんがそんなだから、私は!」
そう言うと妹はいきなり俺にのしかかり、自分の唇で俺の口を
俺は突然の事態に
やがて唇を離した妹は、俺の上に馬乗りになったまま枕を両手で持つと、力任せに俺の胸を叩き始める。
「兄さんのバカ!バカ!バカッ!!」
その時、雷光が彼女の顔を一瞬照らし出す。
妹は泣いていた。
妹の眼から大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちているのがはっきり分かった。
俺は成す
「ハァ、ハァ、ハァ・・・」
妹の手が止まり、暗闇の中で彼女の荒い息づかいだけが聞こえて来る。
雷雨は
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