第33話 自分で図を完成させる挑戦タイム、開始!

 俺は、よくわからないから、とにかく言われたようにやってみようと思った。

1dlの線を書き、その上に、正方形を2つ描いた。

2dlに線を伸ばすと、その上は、どうなるんだろう。

正方形は4つになるから、上につなげていくのかな?

3dlなら、また上につなげて6個、6m²となる。

不安ながら、これでいいかなあ?と思った。

そんなところへ先生が回ってきた。

「修平君は、2個ずつ上につなげたんだね。

なるほど。」

そう言って、他の子の所へ移動していった。

さっき挙手していた桐山さん達は、もうできているようだ。

「ちょっと、聞いて。

発表シナリオの書き方を一度言います。

自己紹介と同じですが、一文ごと、「間」をとり予想される様子を書きましょう。

今日の問題なら、1dlでますが2つはもう書かれている。

だから、2dlになると、どうなるのかという図①を書く。

その下に、説明する文①を書く。

ここで「間」をとり、予想されるみんなの反応①を説明する文①の下に書く。

反応通りか違うか、みんなの様子①を観る。

予想通りなら次に行く。

違ったら、その時考える。

次に、3dlになると、どうなるのかという図②を描く。

その下に、説明する文②をみんなの様子①の下に書く。

また、「間」をとってみんなの予想される様子②を説明する文②の下に書く。

反応が予想通りか違うか、観て次の動きを決める。

書く時は、予想通りいくとして書けばいい。」

と発表のシナリオの書き方を図①、説明①、予想される様子①の場所、図②、説明②、予想される様子②の場所を板書で示しながら説明していった。

手を止めてみていた俺は、自分ができていないから、へーとしか思えなかった。

桐山さん達は、頷きながら真剣な目で黒板を見ていた。

俺も、あんなふうになれたら授業がもっと楽しいんだろうなあと思った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る