第25話もうひとつの『一方通行』

―名礼祥ターン


 いやー!この『ドラフト』を連日(土日はお休み)見ている私、ナレーションを忘れて見入ってしまっているうううううう!!とにかく「こんな攻撃をこんな能力で防ぐのかあ!」の連続である!!そして見ていて思ったことは「防御する、もしくは引き分けに持ち込む」のは比較的簡単であること。そして『現時点』で『誰か』が攻撃を『当てた』ことがないのである!この『バトル』は『攻撃が当たったことを認める』=『ドラフトで選んだ作品のどれかが敗北したこと意味する』なのである(正確には「その作品の中の能力の一つの敗北」)!現時点で!あくまで現時点で!この名礼祥が見ている限りでは(あくまで個人的主観ですが)、しょじょさんが一番「攻撃を当てる」に近い存在であるように見えます!!ただ、おおそうじ君の防御力はすさまじい!!


「ゴールドエクスペリエンス・レクイエム」


「夢は見れたかよ」


「一方通行」


 これがとにかくすごすぎる!!「攻撃が真実に到達しない」、「攻撃が幻だった」、「攻撃を無意識に反射する」。これどうやって攻撃を当てるの?しかし、しょじょさんもアムロ行きます君も只者ではない!しょじょさんはさておき、アムロ行きます君は何かを出し惜しみしているようにも見える!ドラフト当日に言ったこと。


「今の僕を倒すのはほぼ不可能になったかな」


 この言葉がめちゃくちゃ引っかかります!!今日はどんな攻防が繰り広げられているのだろう?ナレーションの仕事もありますので。


「結局あれだろ?こうやってもさあ」

 そう言っておおそうじ君がラインを送る。


 おおそうじ「『ダイの大冒険』のポップが『ラナルータ』を唱えて幸運の星は見えなくなる」


「これ?わざわざ防御する必要ある?『ラナルータ』はあたしの得意技でもあるんだけど」


 しょじょさんが揺れながら答える。


「だよなあ。でもなんか意外とラッキーマンを倒すのは不可能じゃねえような気がすんだよなあ」

「そうだね。おおそうじ君の言う通りかもね。そこは僕も同じ考えかな?」

「そんなセリフはあたしの『ラッキーマン』を倒してから言ってくれる?」

「いやね、しょじょさん。『ラッキーマン』の原作を読んだことあるかな?」

「アニメは見たよー。漫画版は見てないかなあー」

「僕はこの『ドラフト』を始めるにあたって、原作を読んだんだ。『ラッキーマン』って本当にラッキーだと思った?」

「ラッキー以外に何があんのよ?ラッキーだけでネットでも最強、無敵説が未だに語り継がれてるんだかんね」

「でもさあ、『ラッキーマン』の変身前の追手内洋一ってさあ、ある意味不幸じゃないかなあ?好きな女の子である『みっちゃん』にはラッキーマンの姿だとものすごい好意を抱かれてるのに、ラッキーマンの正体は明かせないルール設定なんだよね。それで追手内洋一の時は日本一ついてない中学生だから『みっちゃん』には嫌われてばかりなんだよね。これってラッキーなのかな?って思っちゃうよね」

「あれ?友情マンがその辺は何とかしてくれるんじゃなかったっけ?」

「あれはやらせだったでしょ?」

「そう!そこなんだよなあ!俺様が『ラッキーマン』を倒せると思ってしまうのは。意外と組み合わせ次第で何とかなりそうなんだよなあ。ウェザーリポートは使わねえぜ」


 しょじょさんは相変わらずゆらゆら揺れています。


「じゃあ、それをゆっくりあんたたちで考えれば?それよりさー。おおそうじ。あんた『一方通行』を便利に使ってるじゃない?ここで一回、あたしに物理的攻撃をしてきてみて。アムロ行きますでもいいよー」

「しょじょさんは何か閃いたみたいだね。それじゃあ」

「待てよ。ご指名はこの俺様だぜ。その『揺れ』が気に入らねえな!」


 おおそうじ「『とある魔術の禁書目録』から御坂美琴の『レールガン』に『ジョジョの奇妙な冒険』の『レッドホットチリペッパーズ』が電線から電力を得た状態でバックアップしつつ、『ダイの大冒険』のギラ系最強魔法『ベギラゴン』でさらに電力を無限に上乗せした状態でしょじょを攻撃」


「チームしょじょにも『一方通行』能力者はいるんだかんね。ほい、ラインそおしん」


 しょじょ「『ラッキーマン』の努力マンの『努力返し』で無意識状態でも反射♪」


「これは『スタンドも月にぶっとぶなんとやら』ってやつだね」

「ちょっと待てよ!なんだよ『努力返し』って」


 スマホで検索するおおそうじ君。そして唖然とした表情を見せる。


「『ラッキーマン』がただの『ラッキー』だけだったら二位指名なんてしないわよ。そして攻撃を最初に当てることが出来るのも『ラッキーマン』しかいないんだから!『ラッキーパンチ』いくわよおおお!」

「『ラッキーパンチ』はいいけどよお」


 おおそうじ「『ドラゴンボール』のペンギン村からガッちゃんがドラえもんをかじる」

 おおそうじ「『ゲットバッカーズ』の冬木士度の獣笛でネズミを大量に操り、ドラえもんを襲う」


「あらまあ、大変だー♪」


 しょじょ「『努力返し』。そして『努力返し』」

「このやろおおおおお」

「そうなんだよねえ。『ラッキーマン』は『ラッキーマン』が注目されがちだけど、かなりチートキャラ多いんだよね。他にもエグイ能力多いよね?それでも『努力返し』の発想はすごいよ。本人が意識ない状態には普通にラリホーあたりで出来るしね。まさか『一方通行』と同じ能力を使えるキャラが出てくるとはね。それにおおそうじ君の『ドラゴンボール』から『アラレちゃん』の発想もすごいと思うよ。確かに原作でペンギン村は登場してるし、地球を割っちゃうのは脅威だよね」


 すごおおおおい!この『ドラフト』は発想力の戦い!この三人の発想力はすごいとしか!ん?ここでおおそうじ君が意味深なセリフを。


「ふん。しょじょ。お前のその『揺れ』が気に入らねえ。無敵の『ラッキーマン』?おもしれえ。まずその無敵の『ラッキーマン』をこの俺様が理論的に倒してやるよ」


 え?『ラッキーマン』を理論的に倒すことは未だに明確なものは出ていないはずですが・・・。


 そしてこの後、おおそうじ君がとんでもないラインを送信する。

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