あめ

待ちぼうけ、

たまにはいいか

雨のなか


今、どこにいる? 

スマホから強めの声がする


いつもの三差路のところ

私の声がこだまする


いつもの車影、白い切っ先が見えた

ごめんというあなたに

胸がしなる


傘もささずに

サイドのドアを開けにくる


傘を渡すと

いいよと笑う

前髪についた

雨粒までが愛おしい


どこへ行こうか?

あなたがいるならどこへでも。

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