第4話 新しい下着

咥えた懸想をサイダーの泡で焦がす

発射時の電車の顔面はまるく

しかし声帯は少し尖らせて

喉仏に垂れ下がる非常口を炙った


新しい下着を買ったから

私の肌はモルタル製の

まだ比較的新しい数独


スイカ割りに出かけよう

かち割った肉汁から溢れ出す感嘆符を

全部集めて標本にする


ごめんね、お嬢ちゃん


あの子に彼氏がいないこと、

印字された背徳感、

まだ新しい下着

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る