第2話 小さい頃

 小学校の先生は、私のことを「内気な子」「大人しい子」だと思っていました。

 先生が目の前にいると、つい身構えてしまい自分の意見を言えないことが沢山ありました。


 でも、私は家に帰ると「元気な子」「おてんばな子」になります。いたずらもしょっちゅうしました。


 特に小学校1年生の時は、同級生のことをほとんど知っている状態だったにも関わらず、毎日学校に行って皆で勉強をする、という今まで経験したことの無い環境になかなか慣れませんでした。


 登下校も皆で一緒に。今までは、おばあちゃんと一緒に保育園に通っていたのに。


 案の定、初日おどおどしていた私は上級生から軽く虐められてしまいました。


 毎日泣いて泣いて泣いて…


 学校が大嫌いになりました。

 学校に行くことを考えると頭やお腹が痛くなりました(これは精神的なもの)。


 休みがちにはなりましたが、不登校にはなりませんでした。

 なぜなら、皆が学校に行くのが普通だから。1人だけ普通とは違う行動するのがとても怖く、近所の噂にもなると思うと行くことが1番マシだと思っていました。


 でも、ずっと誰かと一緒にいるのがとても疲れる。もちろん、楽しい時もあります。皆でドッチボールしたりテレビの話で盛り上がったり。でも、1人になる時間が欲しくもありました。


 そんな私ですが、1年ごとに小学校に慣れてきて嫌いな上級生も居なくなり、前よりも通いやすくなりました!


 同級生が15人程度だったというのも良かったのかもしれません(過疎)。


 ただ、小学校から帰ると力尽きます。大好きな友達と一緒に居られる放課後もすぐに帰ります。


 友達や先生に対してもおどおどしなくなり、どんどん「活発な子」になった私ですが、6年間(なんなら今も)のうち、どうしても耐え難いことがありました。


 それは、先生が怒ることです。


 私にではなく、友達に。


 横で先生が怒っているのを聞くと、私まで悲しい気持ちになります。なんなら、友達より落ち込んでしまう日もありました。


 先生が怒り出す直前から「あ、今から怒る」となんとなく感じてしまいます。


 そのため、私自身先生の怒りを予知(?)出来るため、あまり怒られることはありませんでした。

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