移民の木

ミランダはドイツから日本にきた移民の子。故郷の雑木林に似た光景の古いニュータウンで、夫のユーイチと共にソーセージとパンのお店を開き、一生懸命がんばってきました。今年はオープン十周年でしたが、新型コロナによる緊急事態宣言が発令され、やむなく自粛のために休業します。
ユーイチは得意のマンガでお店のSNSアカウントを盛り上げてくれました。そして、お客さんの要望もあって、持帰りや通販でお店も再開。
ところが、自粛を強要する市民も現れて、お店の窓ガラスを割られる事件が起こります。
傷心のミランダをなぐさめてくれたのは、故郷の雑木林に似た、近所の林や神社の景色でした。
めげずに懸命に働くミランダに、ユーイチは二作のマンガを見せます。

「どちらを載せるかは、君の気持ちに任せるよ」