第十二話 作戦

 あの騒動から2日経ち。


王子様探しゲーム4日目の朝を俺は迎えた。

このゲームが始まったって何か劇的に変わったかと聞かれると正直変化を探すのに困難なぐらいに何もなかった。


多分これには龍馬という人物が絡んでるいると思われる。

おそらくあいつが取り巻きに裏で情報統制の指示を出していると思われる。

あいつは意外とキレモノだと聞いたことがある。

陰湿ないじめを何度も成功させているとか、いないとか。

確かに今のところは実害が出ていないのでなんともいえないが、抑えておきたい案件ではあるな。


そして龍馬をコテンパンに煽った神田はというと地味目グループと仲良くさせて貰ってるのと嬉しそうなチャットが昨日の夜に来た。


大変喜ばしいことであるのは違いないが、なぜか寂しい。

友達を横取りされた気がしてムズムズする。まあ 俺の気持ち悪い独占欲はこの辺で封印しておくとして、神田から仕入れた情報を整理しておく。


誰かは不明だが情報統制をしているらしい。


龍馬の取り巻きが妙に静か。


何かと私にちょっかいを出してくる。


私のファンクラブが出来たらしい。


修一君も入って欲しい。


今ならハグ券を修一君にならあげちゃうぞ。


との事らしい。


ふむふむ  あいつはできる奴なんだと最初のほうに褒めちぎった俺の時間を返してほしい。

ファンクラブに入ったらハグか、、、と少し考えてしまったが今そんな事をしたら理性が吹っ飛んでしまうかもしれないので非常に魅力的だが遠慮しておく。

非常に魅力的だが。


 気を取り直して、いつでも最善の対応が出来るように頭の中でシナリオを作くり始める。

今回は3パターンだ。


1つ目は奴らが俺に反撃をしてくるパターン。

これが1番好ましいシナリオだ。奴らが10人で来ようと負けるビジョンが見えない。


2つ目は神田を俺の監視の目が届かないところでいじめるというシナリオだ。

これは起きても対応可能。第3者の監視の目を神田に付ければいい。


え?


そんなのしてくれる友達いるの? 


君、心は痛みますがいい質問ですね。


 確かにいませんけど。生憎先生は軍人をマインドコントロール出来る程の洗脳スキルを持っています! 


修一先生なんかコワキモー 


待ってください皆さ〜ん〜


すまない。

俺としたことが最近暗殺教室を見なおしていたことがくだらない茶番でバレてしまった。


てな感じで起きても対応できる。

3つ目のシナリオは、、、、、お前らに龍馬側のスパイがいるかもしれないから教えられない。


 ひと通り戦術が組み上がった所で校内放送のチャイムがなった。


「ピンポン パンポーンみなさんこんにちわ学院長の関根です。

 みなさん柑奈咲さんから連絡があります」


「皆様 ご機嫌よう。柑奈咲 麗奈でございます。

 私の王子様探し正直難航しております。 放課後、体育館で身長170以上175センチ以下の男子の方は集まってもらえるようお願いします。 

楽しみにしてますわね王子様」

放送は終わった。

教室はライブ会場のように盛り上がっていた。


「ああー もしかしたら俺、柑奈咲さんのお目に止まって付き合えるかもしれない!」


幸せな奴らだ。

だが彼女は俺の背丈と雰囲気しか知らないので意外と余裕がありそうだ。


まあ どうでもいい俺はまっすぐ家に帰るからな。

勝ちゲーだ。と余裕をぶっこきながら午後の授業を受ける。


よーし帰るか。と思ったその時だった。

「じゃあーさっきの情報に当てはまる生徒は先生が責任を持って体育館に搬送します!」

ビシッと先生が敬礼する。


だぁー可愛い。違う違う これは俺の負けゲーだ。

クラスの男子は身体中に香水をかけまくっていて教室は毒ガスが充満したかのような事になっていた。


しょうがない 行くか。



 結果的に言うと、俺は結構あっさり柑奈咲検問を抜けた。


喜ばしい事だがあちらの方で龍馬の取り巻き達がぎゃあぎゃあ言っているのが目に留まった。だいぶ柑奈咲に言われているようだな。



愛しい我が家に帰るとするか。

 




 

 風呂上がりの俺は神田と電話することが日常になりかけてた。


「もしもし みんなの美少女紫穂だよ」


「、、、、、 切っていいか」


「やめてー 謝るから」


「どうぞ」


「すみませんでした これをやって良いのは由比ヶ浜さんかゆきのんって相場が決まっているのにー」


「面白いから許す」


「修一君ストライクゾーン広いよね まあ 授業中考えた甲斐があったね」


「ない 授業を聞け それにしても今日は俺ガイルか」


「うん ラブコメの定番だよね」


 この後、神田は戸塚みたいな弟が欲しいとかなんとかたくさん話したところで神田がお得意の怖声で聞いてきた。


「今日、柑奈咲さんのやつ行ったでしょ」


「ああ それがどうした」


「匂いとか嗅がれてないよね」


「ああ 多分」


 いつもの明るい声に戻った。


「よかったー 嗅がれてたら私も今から嗅ぎに行かないといけないところだったよー」


「何を言っているが意味不明だが 怖いから今日はよく戸締りをするつもりだ」


「おやすみ 修一君と出会えて私は本当に助けられたよ」


「ああ それはよかった じゃあな」


 おやすみを言うのは恥ずかしい。

神田の最後に言った助かったが頭の中で何周もしていた。


 明日は最終日だ。今日で最後のピースがハマった。明日に必ず展開が動く早めに寝よう。俺はまぶたを閉じ夢の世界に旅立った。

 




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あとがき


意外とまじめに課題をやっております現役高校生のブレックファーストです。

今回は、平和でしたね。

次は修一君の過去を知ることになります。

どのようにして、隠キャハイスペックが生まれたのか必見です!


新作を書こうと思っていまして3つ程候補があります。


・ランキング外の底辺wed作家である俺が ランキングTOP10辺りにいるウザい自称天才作家に下克上しようと思います。


・俺のヒロイン達はキャラ被り? 貶めあおうとしていたので個性探しを手伝ってあげようと思います。


・超絶仲の悪い幼なじみ達と1つの共通趣味でラブコメをしたいと思います


このうちのどれかにしようと思ってます。

面白そうだなってタイトルを感想にお書きください。

1番多かったタイトルの連載をしたいと思います!


では、また

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