第27話 また一週間が始まります

 ゴミは捨ててきました。ちゃんと新聞紙と切り刻んだ服が見えていないかどうかも確認しました。さて、一週間が始まります。



 今日の授業は必修のが二つとあとは選択のが三つです。月曜日から五つも授業を取る気はなかったのですが、受けたい授業が月曜日に固まってしまっていたのです。こればかりはしかたありません。明日は打って変わって楽な組み合わせですし、がんばりましょう。


 サークルの友だちと大学前で分かれて家路につきます。私の家がある方向は古い家が多く、ほとんど学生はいないのです。行き帰りで大学生にあったことは数えるほどしかありません。



 このあとは夕飯の材料を買いにスーパーに行くつもりなのですが、その前に冷凍庫の骨たちを冷蔵庫に移しておきましょうか。流石に火をつけた鍋を放置はできませんので、ここまでしかできません。

 今日の夕飯はスパゲッティの予定です。月曜日は自炊のやる気がほとんどわかないので簡単なもので済ませます。スパゲッティはいいですよね。楽ちんだし、ソースは市販のものがいろいろありますから。


 夕飯はさっさと終えてしまいます。動画を見ながらだらだら食べるなんてしなければ、準備も含めて三十分で終わります。トマトソースの残ったお皿を軽く流し、お湯につけておきます。先に鍋にお湯を沸かしておきたいので、皿洗いは後回しです。


 鍋は実家から持ってきた――押し付けられたともいいます――寸動を使います。一人にはどう考えても大きいので、ずっと棚の奥で眠っていました。とりあえず半分ほどまでお湯を入れて、火にかけておきます。


 お皿を洗い、お風呂を掃除してきたら、ちょうどいい具合に沸いきていました。


 とりあえずまずは腕から始めましょう。全部まとめて茹でられるかが分かりませんので、腕の大きな骨からいきます。長さはぎりぎりですが、六本全部いけそうです。これは脚の方は切っておかないとだめでしょうね。あとで切っておきましょう。これで二時間ほど茹でて細かい肉を取って、それから次の部位に移るとしたらどこまでいけるでしょうか。解凍した分までいけないかもしれません。そのときは明日茹でる分を残して、また冷凍庫に戻しましょうね。

 寸動の様子を見つつ、細かい骨の処理もしていきましょう。だしパックか何かに入れて寸動で茹でてしまおうかとも考えましたが、素直に小さめのお鍋で茹でることにしました。こっちも手から始めましょうか。


 弱火でコトコト煮つつ、その間は地下室の掃除でもしようかと思います。


 地下室は連日稼働させ続けた換気扇と扇風機のおかげで、不愉快な匂いはありません。ないと思います。ただ、私がこの匂いに慣れてしまっただけということは充分にあり得ることなので、床と壁の拭き掃除はしようかと思います。それと拭いただけのブルーシートもどうにかしないといけません。これは浴室にもっていきましょうか。お風呂に入るときについでに洗ってしまいましょう。

 拭き掃除は普通に水拭きと乾拭きだけです。漂白剤でも使って、壁の色が変に抜けちゃったら困りますからね。何度かやればあるかもしれない匂いのもともなくなるでしょう。


 掃除を進めつつ、ちょこちょこ台所の様子も見に行きます。お肉をゆでたときのようなおいそうな匂いに近いのですが、空気にはどうにも脂っぽい気持ち悪さがあります。台所の換気扇は回していますが、こっちも終わったらしっかり換気してやらないとだめですね。

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