第36話 日向との泊まり旅行 8

  そろそろ、大丈夫かな……?


 僕は、そう思ってとりあえずもう泣き止んでいる日向の顔を見てみることにした。


「……すぅ……すぅ……。」


「えっ……!?寝てるのか。」


 寝ちゃったか……。まぁ、ここで寝かせるのも何だしベッドまで連れていくことにするか。


 そして、僕はベッドに連れていくためにてをもってひきず………?


 えっ、これって引きずっちゃあだめだよね。どうやったら引きずらずにベッドに連れていけるのだろう……?


 抱っこ……?


 いや、それなら僕が日向に抱きつく感じになって僕のほうが持たなくなるし……。


 おんぶ……?


 いや、それなら抱きつく感じにはならないんだけど、あのー僕の背中に日向の前方の方を当ててしまうということはだなー……。うん、あのね……えーっと……そ、そう!山だよ、山。2つの大きな山にあたるからいけないよね。


(直接言うのも何だったから、いい表現方法が思いつくことができて良かったー!)


 そしたら残りは……あれくらいしか、ぼくの中では思いつかないんだよねー。


 まぁ、あれは……お姫様……なんとか(言おうとしてみたんだけど、いざ言ってみると恥ずかしいんだなー……。)は、まぁ抱きつく感じにもならないし、あのー……ふたつの山……も、当たることはないんだけど、でも正面で見ちゃうんだよなー。


 でも、これが最善策なんだし……。


「ふぅー……。」


 そして、背中のところと足のところに手をかけて……ん?………いや、いやいや、そういう意味ではないからね!?背中って言っても服の上からだからね!?


 で、その後に、僕は足を踏ん張って日向を持ち上げた。意外に軽かった。


 ……でも、こんなに現実から目をそむけようとしているのに、なんでこんなに恥ずかしいんだよ!


 先程まで、抱きつづけるにつれて、だんだん本当にだんだんだけど、なれてきたのだが、こうしてみると、また顔が赤くなったり心臓がうるさく感じたりと、また先程までの状況に戻った。


「ん〜〜……。」


「………っ!?」


 僕は、びっくりしてしまった。日向が声を出したあまりに起きてしまったのかと思ったからだ。


 そうすれば、色々やばい状況になるに違いないからね。


 それに…………さっきの寝言のような声を発するときに少し笑顔になっていたから、びっくりというものとは別に照れたっていうのもあるんだけどね。


「んっ!と……。」


 僕は、手とか足とかいろんなところに力を入れて……おい!今男の大事な……変なところに力を入れるとかやばいことを考えていた人!


 だめだぞー!


(と、なると、それを考えてしまっている時点でぼくもだめっていうことになるんだなー……。)


 そして、ベッドに寝かせることに成功した。


 で。

 で!

 で!!

 で!!!


 僕は、どこで寝たらいいんだろうか?やっぱり恥ずかしいからソファーかな?いや、うん。ソファーくらいしかないだろう。


 でも……………。


 怖がっている日向をそのままにしておくっていうのも、なにか嫌な感じがするんだよな。


 安心させてあげたいんだよな……。


「……よしっ。」


 僕は、言い訳ともとれるし、本音ともとれる、そんなことを考えながら、僕はベッドの上に乗り、布団の中に入った。


 そして、


安心させてあげるため。安心させてあげるため。安心させてあげるため。


 と、軽く洗脳しておいてから、僕は日向の頭を僕が眠り続けるまで撫でることにしたのだった。


 そのために、ちゃんと眠ることができたのは30分くらい以上はかかることとなったのだった。


 そして、その後は、だいたいの結果はお分かりであろう。


 僕が起きて見ていた景色は、日向の頭をなでている僕。という感じだったのだった。


 そして、その時と同時に日向が起きてきて、僕が起きてから、眠っていて無抵抗の日向の頭を下心でなでていると思われてちょっといろいろと、あったのは言うまでもないだろう。


 ……まぁ、すこし、ほんの少しくらいなら下心はあったようななかったような……?


 その後は、ホテルを出てまず、お土産を売っているところまで行った。


 ちなみに、買ったものなのだが、福岡といえばということで、僕たちは『本場の博多ラーメン』というものと、あと辛子明太子とかなど、博多の有名な食産物を。


 そして、福岡をイメージに作った小さいあの有名な人形を僕と日向で1つずつ買ってみた。

 

 ことあるごとに1つずつ買っていたりしたら、『気づいたらいくつもペアルックじゃん……。』ってことになりかねん……。


 そして、他にもいろんな……って言っても2つ、3つくらいしかではあるんだが、博多と言えばっていうところを周ったあとに僕らはおばあちゃんとおじいちゃんがまつ水谷家の豪邸に帰っていったのだった。


 ……ちなみに、まとめだからいうのだけれど、おみくじはちゃんと大切に残しておくつもりだ。



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