第4ステージー4
修学旅行に行ったってどうせ早良さんかわいいよ早良さんするだけで何か変わるわけでもないのだが、若林と都島さんで遺跡発掘をすることとなる。
なんで遺跡発掘なのかはよくわからないが、とりあえず、縄文時代の遺跡を発掘するために飛行機や新幹線で行かなければならないような距離を高速バスで移動させられる。ところで何でその金は親は出したんだろうか。
家は若林のばあさんの家らしい。
金曜日の夜に出発してしんどい高速バスで移動させられる。
俺は座りながら寝ることができないので、寝台特急のほうが望ましいのだが。
とりあえず、バスを乗り継いで目的地まで着いた。
行ったのはいいが、何をするんだろうか。
大学教授に適当に説明を受ける。
ところで何で若林は大学教授と知り合いなのだろうか。あとあのカーリングバカのための施設は冬しかやっていないので何をするのだろうか。
ひたすら穴を掘れと言われたので穴を掘る。
まあ考えずに穴を掘っていたほうが人生楽しい時もあるだろう。
掘っていたら、適当に貴重な縄文時代のものが出てくるはずもなく、遺構も簡単に発掘されるわけがない。
秋なのでそれほど暑くはない。むしろ寒い。
2万もかけて2日間の穴掘りをしていったい何の意味があるのだろうか。
馬車馬のように穴を掘らされる。
都島さんは文句を言わずに穴を掘っている。
この人こういうキャラだったっけ。もともともっと派手なキャラじゃなかったっけ。
昼になったら、美卯さんと矢野さんがやってきた。
合点が付いたが、美卯さんたちの大学の研究施設らしい。
みんなで穴を掘る。ひたすら穴を掘る。
そして日が暮れた後、美卯さんたちと一緒に久々に話をすることができた。
やはり大学はつまらないらしい。
サークルの雰囲気が合わないのと、後は実習でお世話になったのでちょこちょこ手伝いに来ているらしく、将来的には考古学へいくのだと思うとのことだった。
女子4人と別の部屋で寝ているとはいえ期待をしたって一切何か起きるはずもなく翌日となる。
まあ、そんなもんだ。
また穴を掘る。
何か出てくればいいのだが、何も出てこない。
それなら監獄に行かせてほしい。
一緒に発掘をしていた大学教授に穴を2日掘った結果出てこなかったことで、
「残念でしたね。」
と言われたのが唯一の収穫だった。
なんだこれ。
とにかく昼過ぎに遺跡を出発した。
いったい何だったのだろうか。若林に聞いてみた。
「藤倉さんと一緒に穴掘りがしたかったんです。」
わけがわからない。
なんだよこれ。
誰も修学旅行でいないけれども、1年3年のためには図書室は開館していなければならない。
2年が修学旅行に行った最初のほうは、司書教諭も修学旅行に行ったんじゃなかったのという様子だったが、何日かすぎると何も言われなくなった。
早良さんかわいいよ早良さんは琉球で何をしているのだろうか。
一切写真は送られてこないが修学旅行の思い出を見せたくないのだと思いたい。
いつも暇なのか若林はやってくる。あいつ部活であれだけトレーニングやって図書館に来るなんて化け物か。
「遺跡発掘の感想はどうでしたか。」
「知らんがな。なんのためだかよくわからん。」
何のための遺跡発掘なのかよくわからなかったしな。
「体を動かすって楽しくないですか。」
「確かにそうだが、ほかの身体能力の高い運動部のやつらと体育するのは非常につまらん。」
「また今度みんなでやりましょうね。」
「わかった。」
わかったといった後であいつは何で夏休みにやらなかったのだろうかと思った。
おそらくは秋の石投げ合宿としてやろうとしたのだが何かうまくいかずにそのような結果になったのだろう。
修学旅行からみんなが戻ってきた。
バスで空港から学校まで帰ってくるなんて苦痛だろう。
というか俺なら電車で帰りたい。
香恋ちゃんに聞いてみる。
「なんか事件でもありませんでしたか。」
「特にないけど。」
俺が行っても行かなくても何か変わることはないだろう。
特段いらだった様子もなかった。修学旅行に行けなくなったのは俺のせいじゃないのだから当然だろう。
土産として、サータアンダギーをもらった。
サータアンタギーは粉状の食品らしい。
そのまま食おうとしたら香恋ちゃんに止められた。
まあふざけてやったんだけれどね。
1週間ぶりの早良さんかわいいよ早良さんをしながら、早良さんに声をかけようとするも、クラスの女子たちに囲まれていて早良さんに声をかけられるような雰囲気ではない。
とりあえずあきらめて、図書委員のときに話を聞こう。
早良さんかわいいよ早良さん。
とりあえず三好にあった。
三好はどうやら今回は入れ替わっていないようだ。
現にバーサーカー幼馴染は普通の様子だ。
三好に修学旅行の感想について聞いてみる。
「君の幼馴染がうるさかったし、それをくっつけようとしてくる謎の勢力が騒がしかったよ。」
「そうか、あれとは付き合いたくないからな。」
三好には申し訳ないことをしたと思う。
というか行かないという選択肢もあったような気がする。
彼女たちは解散して、振替休暇に入る。
特段俺には何も変わらない日常が続く。
とりあえず図書室でレポートを書かなければ香恋ちゃんに殺される。
穴掘りのせいで何もやっていない。
おい、こんな話で7000字も行くのかよ。
次回は冬だけど何をするんだ。
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