第二章2話 ターダノはロリコン認定された。
ターダノは牢屋の中にいた。
ちなみに魔族においてもストーカー行為というのはあるらしく、特に父ダノンゾルデや母ターグリフは魔王四天王でもあり超絶人気があったため、ストーカー行為は本当に時々あるそうだ。
ちなみに、本人たちがはっきり言ってデタラメな強さであるため、基本的には撃退か無視されるということが多かったそうだが、ただ、周りからの伝達が守兵に伝わると、捕まってしまうものが出てくるそうだ。
ちなみに、ターダノもその捕まってしまったうちの一人だ。
ちなみに、基本的にはストーカー行為というのは、ある意味ファンであるという考え方があるためか、少しでもお近づきになりたいという認識のものが多い。
だからこそ、そのストーカー行為をした魔族たちは教育と罰を同時に受けることになる。
現在、ターダノは牢屋から出て講堂のような場所で教育を受けていた。
「君たち、相手に対する関わり方が悪かったことから現在この場にいるものがほとんどだと思う。
ちなみに、この場にいるのはその中でも特定の魔族のストーカー行為を行った者達だ。
今後3ヶ月を通して、相手への関わり方について学んでもらうことになる。
また、君たちは同様の仲間だという認識のもと、互いに目を光らせながら再発の抑止力となってくれることを願う。」
ということで、現在この場ではダノンゾルデ、ターダノ夫妻に関するストーカー行為を行った者達が集まっているということだ。
ターダノは父と母に対してこんなにも沢山の魔族が好いているということを知ってとても嬉しい気持ちもあり、自分はともかくとして皆の再発防止に努めてもらいたいという気持ちも持っていた。
そのため、積極的に他の者達に話しかけることにした。
「ねぇ、君もそうなの?」
「あぁ、そうだ。俺、ダースはダノンゾルデ様とターグリフ様にお近づきになりたいという思いがあったんだ。そして将来ダノンゾルデ様が指揮する魔王大隊に入りたいんだ。
君も同じなのかい?」
「いや、僕はそもそも誤解で・・・ちょっと違うんだ・・・というか、僕はその魔王大隊に既に入っ・・・あ、まぁ、ごめん何でもない。」
「いやいや、いいんだ。いろんな理由があるだろうしな。
深くは聞かないことにするよ。
ただ、俺はここで学んで、なんとか他のアプローチ方法を考えてみようって思ってるよ。」
「そうなんだ、前向きに考えていて偉いな!
ただ、僕はそれよりも気になっていることがあって。」
「ん?なんだ?」
「おとうさんとおかあ・・・いや、ダノンゾルデ様とターグリフ様ってあの家って引っ越したのかな?
なんか小さい子が家から出てきたんだけど・・・」
「ん?小さい子?おい、お前まさか・・・」
「そうなんだよ。実はその子を怯えさせちゃったみたいで。」
「う、うん、まぁ、怯えるよな、それは・・・」
「そうなんだよね。だからなんとかその子の誤解を解きたくって」
「お、おう。まぁ、お前はちょっと俺たちと違うみたいだが、頑張れよ。」
「え?それってどういう「お前たち!ちゃんと聞いてるのか!」」
「「す、すみません!」」
ターダノは、ただあの家にいた子がわからないが、怯えさせた事を謝りたかったという認識だったのだが、ダースにとってはターダノの目線が明らかにダノンゾルデとターグリフではなく小さな女の子にあったという認識であったため、その時点でダースからはターダノは【ロリコン】認定をされたのだった。
ちなみに、そう認定されているとは当人のターダノは全くもって思っていないので、訂正することは出来ず、またダースの噂により、ターダノはその教育を受けている者たちから【ロリコン】認定をされるのであった。
そして、ターダノがロリコンであるという間違った認識が講師に伝わってしまったため、ターダノは講師から個人面談を受けることとなり、結果的に3ヶ月では終わらない教育を受けることになるのであった。
「僕、本当の事しか言ってないのに・・・」
牢屋の中でターダノは小さくつぶやきながら、床に涙をこぼすのであった。
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