第17話 やっと始まった

「おまたせー」

はぁ、やっと始められる

まじで色々ありすぎだろ、まぁこのメンバーで普通に進められるわけないか

「ちゃんと買ってきたか?」

「おう」

「どれどれ……カルビ、タン、餃子……」

ん?餃子?なんか違うくない?

「これなに?」

「えっと……ロシアン餃子……」

え、は、ロシアン餃子??待って何それ初耳なんだけど、ちょっと待って理解が追いつかない

「中は何が入ってるの?」

「食べてからのお楽しみってことで……」

待ってめっちゃ怖い、怖すぎる

「まぁいいや、始めよう」

「よっしゃー!やるか!」

「お肉焼きますね」

「悠、ちゃんと野菜も食べてね」

「はい……」

野菜苦手なんだよなぁ、食べたくない……

「じゃぁ最初はロシアン餃子から焼こう!」

「なんで最初なんだよ」

最初から地獄は味わいなくないよ、お願いだからちゃんとしたやつが入っててほしい

「じゃあみんな食べるやつ選んで!」

「私はこれで」

「これにする」

「じゃあこれで」

あぁああああああ怖すぎる、どうしよう中にデスソースとか入ってたら……

「それじゃあせーので食べるぞ」

「うん」

「せーの!」

ん……???これって……もしかして……デスソースだぁぁぁぁあなんで当たったんだよ!!

やばい無理、辛いの無理……

「拓……やばい……」

「お、デスソースだったのか笑」

「拓は……なんだった?……」

「俺はピンポン玉だったぞ」

は……ピンポン玉……?え、これって食べ物じゃないものもありなの……

てかなんでピンポン玉入っててあんなに平然としてられるんだ……

「紗菜は何が入ってた?」

「私は梅干しが入ってました……まずい……」

う、絶対にまずいやつだ……

じゃあ当たりを引いたのは葵か

当たりはなんだろ

「葵は?」

「大量のわさびだった……辛いの苦手だから最悪……」

へ〜わさびだったんだ、まぁ定番だな…………

ん、待って、当たり入ってなくない?

「拓……当たりは?」

「あ〜無いよ」

え、無いの、じゃあみんなでただ苦しんだだけってこと……?

「もう訳が分からない……」

「まぁまぁそんなことより肉焼こうぜ!」

全然そんなことじゃない気が……

「じゃあ焼くか」

「おう!」



「ふぅー食った食った!」

「美味しかった〜」

「美味しかったです」

あれからどうなるかと思ったけど特に何事も無く終わって良かったぁ

色々あったけど楽しかったしいいか

また来年もみんなで遊べたらいいな

「それじゃあ片付けるぞ!」

「私、ゴミ片付けます」

「じゃあ私は炭とか片付ける」

「俺たちでテントやるか!」

「うん」

テント片付けるの難しすぎ

「悠、明日楽しみにしてるぜ!」

え、明日?なんかあったっけ……?

あ……拓の誕生日た……

「わかった……」

何すればいいんだ、ひとまず何かプレゼント買った方がいいよな、帰ったら考えよう

「よし!これで全部終わったな」

「じゃあ帰るか」

「楽しかったです!」

「私も」

ふぅー疲れた




「じゃあ私と悠はこっちだから、じゃあね」

「ばいばーい」



「なぁ紗菜、何か忘れてない?」

「えっと……あ……!」

「告白は?」

「普通に忘れてました……」

「だと思った」

「せっかくのチャンスが……」

「ま、また次があるさ」

「はい……」

「俺達も帰るぞ」

「はい……」




明日の拓の誕生日どうしよう……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

幼なじみに振られたのでイケメンになってみた しろな @sirome

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ