第37話 夜戦(おまけ)

部屋でころごろしてのんびりする。何をするでもなく、布団の上を転がりまわる。俺の横では恵が転がっている。

ぐーたらする時間は最高だな。

「千秋、そろそろお風呂の時間よ」

彩奈に声を掛けられて風呂の準備。3人で家族風呂に向かった。

家族風呂なので少し狭いが内風呂の他にも露天もどき?(5メートル四方の壁しかない空間で天井だけ開いてる)もあった。

俺たちは服を脱ぐのに慣れた。もう裸を見せ合って恥ずかしがるやつはいない。この狭い空間には3人しかいないんだ。丸出しでいいだろう。

「この露天もどきはなんか変な感じだな。星空は見えるけど、他は白い壁しか見えない。無理やり露天風呂作りたかったんだな」

2人の美女を両手に侍らせて湯につかる。上は満天の星空、両脇には美女。それぞれの腰に手を回して抱き寄せる。

「お風呂って気持ちいいよな」

2人もうなずいた。

その後は沢山キスしたり、おっぱいをテイスティングしたりで、1時間はあっという間に過ぎた。


部屋に戻った。

俺はエナジードリンクを飲む。あと、赤マムシどりんく。錠剤の栄養剤も。栄養過多でやばいかもしれない。

「千秋の飲んでる赤マムシって効くの?」

彩奈がそう聞いてきたので、

「今から彩奈で効果を試してみよう」

調子に乗って襲ってしまった。艶のある声で泣く彩奈を、恵はニコニコしながら見守っていた。

そして3人でコンバットスタート。食うか食われるかの戦いが始まったのだった。



翌日というか真夜中。

俺は一人起きる。両脇に裸のまま寝ている2人がいる。布団からそっと抜け出して旅行鞄を開けた。中から取り出したのは大きい箱と小さい箱。

大きい箱は恵の枕元に。小さい箱は彩奈の枕元に。

そう、俺はサンタのおじさんだったのだ。裸で股間はぶらぶらしてるけどね。第三者が見たら普通に変質者です。

今回2人にはシンプルな柄の指輪を用意した。これまた3人お揃いの形だ。以前、彩奈には百合の紋章のネックレスをあげてる。ならば恵にも渡さないといけない。

ということで恵の箱にはネックレスも入っている。

よし、サンタさんは無事終了。んじゃ明日に備えて寝るかな。

なんか2人の寝てる姿を見てたらムラムラしてきたな。いや、ダメだ。我慢我慢。寝よ。まて、ちょっとだけ2人にペロペロしてから寝よう。



~彩奈&恵~

寝ていた私は人が動く気配で目が覚めた。千秋が布団からでたみたい。

ぼんやりと後姿を見てると鞄から箱を取り出した。小声で”俺は~サンタさん~”とみょうな歌を歌いながら、私と恵の枕元に箱を置いた。

あー、これクリスマスプレゼントだ。

私たちが寝るのを待ってプレゼントを置いたのだ。今は気づかないフリをしよう。

千秋はしばらく私たちの体を眺め、胸に吸い付いた後に横になった。あぶない、声がでちゃうところだった。千秋はすぐに眠ったようだ。寝息が聞こえてから私は体を起こした。枕元には小さな箱がある。

同じタイミングで恵も体を起こした。

「千秋が健気で寝たふりしちゃった」

「バレバレよね。しかも歌まで歌ってるんだもん」

2人で顔を見合わせて笑う。

明日起きたときに、プレゼントに思いっ気り驚こうと恵と約束して寝た。もちろん千秋の体に抱きつきながら。いい夢見れそう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る