3章 新しい職場と社長


  

 

 離婚から、1ヶ月が経ち、引っ越しも済み、男運の上がる?方角かどうかは解らないが、住み心地は悪くないと思った。部屋は男運が上がるように、風水を取り入れる事にした。医療事務とはいかなかっが、運よく家の近くの会計事務所の受付の仕事も決まった。元夫からは、京ちゃんの言っていた通り、15万を毎月頂く事になり、私の第二の人生の幕開けとなった。約8年ぶりに仕事をする事になった。初めは少し戸惑ったりもしたが、職場の皆が優しく教えてくれたり、クライアントさんとの何気ない会話が、離婚で、少し凹んでいた私の心を和ませてくれる様に感じた。何人か事務の子がいたが、その中でも星野美代子がいた。彼女は学生時代は、ギャルのサークル活動をしていたようで、少しギャルっぽさが抜け切れていなかった。そんな、美っちゃんが何故私を慕ってくるか不思議に思えたが、事情を聞いて納得をした。美っちゃんは、結婚願望が強く、高収入のメンズをゲットしたいと思っているからだ。お互いの素性を話している内に、元夫の職業や、今まで出会ってきたメンズの職業&今の私の容姿を見ると、この人の真似をすると、高収入のメンズをゲット出来るかも?と思い、慕ってくれているみたいだ。今の私の容姿は京ちゃん達のアドバイスに従い、髪は少しブラウンのセミロング、勿論巻き髪。服装は清楚かつ、華やか色は淡いブルーやピンクでふんわりと柔らかい感じに仕上がっております。最近美っちゃんは、働いている会計事務所の社長の話でもちきり。理由は42歳で独身。大阪の郊外で一軒家に住んでいて、趣味はサーフィン、美っちゃんのリサーチ。彼女はいないらしい・・・容姿は背が高く、サーフィンをしているせいか、浅黒くてがっちりした体形が目を引く。私のタイプでは無かったので、興味もないが、美っちゃんの食いつきが半端なく思えた。何日か達ち私の歓迎会をしてくれる事になった。場所は、会計事務所の近くのイタリアンだ

。先生と事務の子が何人かが集まってくれた。私は支度に少し時間がかかったので、少し遅れて店に入った。すると、社長の隣の席しか空いていなかったので、座る事にした。すみません。少し遅れてと私が言うと着いて早々も悪いのだけど、門倉さんに挨拶をしてもらいましょうと、社長が言った。私は、え~と思ったが、私の為に集まってくれたのだから仕方がないと、腹を括り、え~っと。門倉好美と申します。以前も医療事務の仕事はしていましたが会計事務所は初めてです。働くのに8年間のブランクがありますので、皆様ご指導を宜しくお願い致します。と頭をさげた。疎らな拍手が起こった。私は、再度頭を下げて席に着いた。何故8年もブランクがあるの?と社長が聞いてきた。こいつ面接の時に専業主婦をしていて、バツイ チなの知っているくせに、嫌な奴と 思った。私は開き直って、今まで専業主婦をしていて、バツイチになり、生活をしていかないとダメなので・・・と 言うと、美っちゃんが拍手をしながら、好美さんも色々と事情があるのよ。あなた達もそうでしょう

?とベテランの事務の人の顔を見た。皆で、好美さんのサポートをしてあげましょうよ!と言ってくれた。でも 、私はこのアピールは社長へのアピールだと思った。ま、私には関係の無い事だけどねと、思い食事をした。癖のあるクライアントさんの事や、気を付ければならない事など、他愛もない話をしているうちにに、私の歓迎会は終わった。家の近くで歓迎会があったので、家に着いたのは、22時過ぎだった。お風呂に入ろうと思い服を脱ぎかけていると、携帯のメールが鳴った。でもお風呂に入りたかったので、気にせず、服を脱ぎお風呂に入った。30分程半身浴をし、お風呂から出て髪を乾かし、メールを確認した。社長からだった。今日はお疲れ様でした。さっきはイケずな質問をしてスミマセンでした。明日からの仕事も頑張って下さい。お休みなさい。と。マメな人だな~と思った。皆にメールをするなんて、ま、そうでもしないと、バイトやパートの人の気持ちを掴めないよね。返信はしなかった。イケずな質問をされたし。どうせ明日出勤するし

、その時に今日のお礼を言おうと思い、寝るる事にした。次の日職場に行き、美っちゃんに、社長からのメールの話をすると、美っちゃんには、メールが着ていないみたいだった。他の人にも、さりげなく聞いてみると、どうも、私だけのようだ・・・マジかよっと思った。

 今の職場に通い、2か月近く経ったある日、写真と二人きりになる機会があった。事務処理をしていると、社長が社長室から出てきて、香西さん、今日はもうクライアントさんが来ないと思うから、帰って良いよ。と言われた。私は、そうですか、では、お言葉に甘えて帰らせて頂きます。と言い片付けて、席を立とうとすると、ちょっと待って、今から予定とかある?と聞かれたので、ちょっと考えた振りをして、予定はないです。と答えた。じゃあ、食事でもどう?二人でですか?そう。

別に良いじゃない。門倉さんどうせ帰っても一人でしょ。僕も一人だから、たまには、誰かと食事でもと思って、誘ってるのだけど、ダメかな?どうせと言う言葉がひっかかったが、一食分食費が浮くと思えば、良いかと思い。じゃあ、良いですよと答えた。着替えて来るから、表で待っていてくれるかな?はい解りました。表で待っているとポルシェが一台私の前に止まった。運転手のドアが開き、院長が出てきた。助手席のドアを開けて、どうぞ。と、私をエスコートしてくれた。元夫以外の人と、車に乗るなんて久しぶり!しかも、ポルシェって、好きな人じゃあなくてもテンション上がるわ~。と思ったが、ニヤついてはいけないと思い、平常心を保つようにした。30分位走った所で、車が止まった。大阪郊外にある、有名なイタリアンのお店の前だった。さ、着いたよと社長が言った。

車を降りて、お店の中に入ると、素敵な空間が広がっていた。素敵。と思わず声がこぼれた。案内され、席に着いた。飲み物は何にしますか?と聞かれたので、何でも良いですよ。社長にお任せします。では、ノンアルコールの赤ワインを二つ下さい、とオーダーをした。飲み物が届いたので、乾杯。緊張していて、話をした内容はあまり記憶にはないが、食事が凄く美味しかった事は、覚えていた。

それと、面接に来た時から、私の事が気になっていたと、本当は、募集年齢が30歳までだったが、気に入ったので、33歳の私を採用した事を聞いた。コーヒーを飲み。店をでると、これから、どうする?僕の家この近くなのだけど。今日は帰ります。とはっきりと院長に言った。じゃあ、送って行くよ。と言い、車のエンジンを駆けた。私の家に着くと、運転席から降りて、助手席のドアを開けてくれた。今日はご馳走様でした。33歳の私を、採用してくれて有難うございました

と言い、社長の車を見送った。家に入り直ぐに、何時もの3人に社長に気に入られていると、メールを送った。平日の23時だったので、誰も返信がなかった・・・

 次の日は、シフトが入っていなかったので、家の掃除をしていた。お昼過ぎに裕ちゃんから返信がきた。マジっすかぁ~離婚直後に社長だなんて、私たちの助言のお陰?行くべきよ!裕&恵美と綴っていた。行くべきって…同じ職場はちょっと・・・そんな事を言っている場合ではない。社長夫人良い響きじゃな~いとメールが届いた。時間差で京ちゃんからも良く似た内容のメールが届いた。また、満場一致ね。でも、同じ職場の子が、社長の事を気に入っているみたいなの・・・だから~と京ちゃん。別に良いんじゃあないの。よっちゃんの方魅力があったって訳でしょ。

気にする事は無い。同じ職場ごときで、気にすることは何もない。進め!好美!と裕ちゃん。そうだよね。話をしてても嫌な感じはなかったし、自営してるし持ち家もあるし、離婚して 、可愛そうな私に神様がプレゼントをしてくれたのよ!よし、3人が行けと言っているし、私頑張る!とメールを送った。

ココから、社長との付き合いが始まった。

 社長との付き合いは、職場の皆には内緒だった。でも唯一社長 を狙っている美っちゃんには話をした。すると、何か社長が気に入っている感じはしていたと、好美さんなら嫌じゃない、そして話をしてくれて有難うとも言ってくれた。最後に、社長とは歳が離れ過ぎているので、そんなに狙ってはいないと言ってくれたが、それは強がっている様私は思えた。ごめんね美っちゃん・・・職場では、事務と社長という関係、でも一歩職場を離れると、彼氏と彼女の関係。職場恋愛

、イヤ~違う今で言うなら、オフィスラブ♡だ!と毎日ニヤついている私だった。

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