第7話 2つの世界

 さて、それでは答え合わせである。

 ここまで長々と2について語ってきたが、そもそも2という物が我々の未来と捨て去った可能性を象徴していることは述べた。

 では、一体令和2年2月2日22時22分に起こることとは何ぞや?

























 単純なことである。

 この話をその瞬間に読んだあなたの未来と読まなかったあなたの未来。それが分かれるだけのことである。

 ただ、読んだあなたの未来と読まなかったあなたの未来が明確に分岐しただけだ。

 双として並び立っていた未来が、単になり新しい双の未来へと繋がっていく。

 それだけの、何とも単純な選択なのだ。

 さて、この2についての話を通じて私が言いたいのは一つである。

 己の選択に公開を持たぬように。

 なんてことない、ありきたりな教訓だけである。捨て去った1を悔いることなく、拾った1を大事にして、存在していた2つの未来に悔いぬように人は人生を送るべし。

 それだけの話なのだ。



          おしまい

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