言葉の呪縛
あなたは好きなことを肯定されて育ちましたか?
それとも好きなことを否定されて育ちましたか?
ある脳科学者の方の話を聞いてふと思いました。私の母の育て方ってそういう事だったのかなって。
繁栄や成功する家庭の親は子供は自分とは違う存在だと思っている。というのです。
そう思っているから、自分に出来ないことがこの子には出来るかもしれない。自分が持っていない能力をこの子は持っているに違いない、そう思っているふしがある。・・・・・・という話。
衰退したり貧乏になる家庭の親は子供は自分と同じだと思っている。
だから、自分に出来ないことは子供も出来ないと思う。自分に無い能力を持っているはずがないと思っているふしがある。むしろ、自分より上に行かせたくないという思考バイアスがかかっているというのだ。
1人の脳科学者の話を全面的に受け入れることはないけれど、なるほどと思うところはあった。
人は肯定されて育つと自分を肯定しやすくなると思うし、自分のすることを応援してくれる人がきっといるだろうと心のどこかで思うんだろうな。
失敗した事よりもやってみて出来た事の記憶との繋がりが多くあるんじゃないだろうか。
やって出来たことを誰かが応援してくれると思える思考は人を前向きにさせるだろう。それは自信に繋がる気がする。
失敗してもいいからやってごらん。
面白そうだね、やってみよう。
父さん(母さん)も一緒にやってみようかな。
親の応援は子供にとってとても力強く心が安定する。そして、一緒に楽しんでくれる親との信頼関係は強くなっていく。
親も自分が手を出さなかった分野に参加して気づかなかった自分に出会う。親も一緒に成長する。相乗効果、循環が生まれそうだね。
さて、私の母がどうだったかというと・・・・・・。
あんたが出来るわけがない。
なんの意味があるの?
そんな事して何の役に立つの?
お金ばかり使って稼げもしないのに。
まだそんな事をしてるの?
どうせ続かないだろうけど、やりたかったらやればいいさ。
小学生の頃からそんな事を何度となく言われました。
子供のする事ですからすぐに飽きたり失敗します。続かない、出来ない経験が沢山あって母の言葉とどんどん結び付いていきました。
子供の頃の記憶をたどると、出来たことよりも出来なかったこと失敗したことの方が先に引っ張り出されてきます。
失敗、挫折した私に母からかけられた言葉は「やっぱりね」「出来ないと思ってた」などで、出来たときも「あんたでも出来る事があるんだね」でした。
次は頑張ろう。
今度は頑張って続けてみよう。
きっと出来るからもう少し頑張ってみようか。
と、励まされたこともなければ、こんな工夫をしてみたらどうかとアドバイスを受けたこともありません。
失敗したことばかりが思い浮かぶ子供の頃は惨めな思いが付いて回ります。
ここまで読むと毒親のようですが、たぶん、母の素直な感想だったのだろうと思う。
私が熱中したことといったら、絵を描くこと、編み物、小説、ビーズアクセサリー、UVレジン。
今なら販売法方もありますね。でも、私の子供の頃はなかなか難しかった。だから、お金を稼げるとは思えないことばかり。無駄なことをしてるとしか思えなかったんだと思います。
私は食が細かったのでやせっぽちでした。
母の買ってきた服を着てみて「あんたは何着せても似合わない」ともよく言われました。
苛めようと思って出た言葉なら反発して「なにくそッ!」と思えますが、何気ない一言ってボディーブローのように心に沁みてくるんですよね。わかるかな?
私は何をやっても駄目だ。
失敗ばかりだ。
どうせ無理だろう。
何かを始めるとき、する前から諦め癖が顔を出します。
この癖は玉ねぎの薄皮を剥がすように、少しずつ捨てていくしかありません。努力の結果は一朝一夕ではできませんが。
好きこそものの上手なれ、この言葉を胸に好きなことを続けていく。
評価もいいねも応援も欲しい。
でも、そこを中心に持ってこないで、好きを主軸にして書いていきたいと思っています。
私の小説を面白い、良い小説だと言ってくださる読者がいてくれることに感謝。
物書きに感想という文章を書くことに尻込みしないでください。たった一言が作者の心の光にもなり、言葉の呪縛から解放してくれることがあるんですから。
他の方も私の母みたいな言葉を言われてなくても、似たような言葉は言われたことあるんじゃないかと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
そろそろ空想タイムがやってきたようです。それでは、また。次の機会にお会いしましょう。
え?
さよならなんてつれないな(笑)。
時間が空いたら小説の方も目を通してもらえると嬉しいです。
ーー 「言葉の呪縛」 ーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます