第22話 奇妙な朝

―――ピピピ…ピピピ…

目覚ましの音が鳴り響いた。

時計を見ると午前6時を指していた。

俺はベットから起き上がり頭を抱えて溜息をついた。

(あれから如月さんは降りて来なかったし…弥生は帰ったかどうか分からない…

昨日は結局、謎が謎を呼んだ1日だったな。)

俺は少しでも気を紛らわせる為に音楽を聞こうとスマホを取り出し電源を入れる。

俺はスマホの画面に表示された通知を見た瞬間とした。

(ッ!……な、なんだよこれッ⁉)

そこには鏡花きょうかからの200を超えるLINEの通知と

如月きさらぎさんからの9の不在着信の通知だった。

(いや……なぜ二人から、なぜのッ⁉)

俺は二人からの連絡の多さに驚き、それと同時に恐怖した。

俺はあまりの恐怖にスマホの電源を切り、

学校に行く為の準備をした。

制服に着替えバックを持ち、

部屋を出て階段を降りてリビングに向かった。

―――ガチャ

俺はリビングの扉を開けて広がった光景に目を

「あ、中也ちゅうや君おはよう。」

春美はるみさんがいるのはいつもの事だが、

「………。」

「………。」

なんとそこには弥生やよい如月きさらぎさんが向かい会い、

黙々と朝食を摂っていた。

「あっ、おはようございます。」

俺は春美はるみさんに挨拶をするとそのまま食卓の席に座った。

俺が朝食を摂っていると春美はるみさんはいつもより

に席に座った。

「やっと、3人揃ったわね!」

春美はるみさんは嬉しそうに言って朝食を摂っているが、

俺には春美さんがにこやかにしているのかわからなかった。

何故なら………

(何で如月きさらぎさんと弥生やよいは無言で、

しかも空気が重く感じる程二人共、んですかねぇ?)

そう、雰囲気が余りにも暗すぎるのだ。

例えるなら…

今、物凄い憎んでいる人が近くにいるような空気なのだ。

そんな空気にも関わらず、

この場でにこやかに笑っているのは春美さんだけなのである。

(うん、今日も早く家を出よう!早くこの場から去りたい!)

俺はそう思い急いで朝食を食べ終えて家を出た。

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