焼肉定食って美味しいよにゃ!

「答えは……!」


 自信満々に『弱肉強食』と言おうとしたニャアだけど、ふと思いとどまる。

 こんにゃ簡単にゃ問題、先生だってニャアが答えられるって分かっているはずにゃ。それでもあえて出した問題にゃら……


 ハッ! これはニャアがボケるのを期待している感じかにゃ!? 


 咄嗟に思い浮かんだ単語は、『焼肉定食』

 ジャパニーズサブカルチャーでもよくネタにされている定番のボケにゃ! 

 だけど、それと同時にニャアはマイオリジニャル『贅肉過食』を思いついてしまった。

 食べ過ぎ故についてしまった贅肉……お年頃が敏感ににゃるワード間違いにゃし! 我にゃがらよく思いついたにゃ、と褒めたいくらいに! 


 さて、どれを答えようかにゃ。


「マオ、どうした……分からないのか?」


 やばい、悩みすぎたにゃ! 

 答えは……まで言って固まってたら、不審にも思われるよね。

 真面目に答えるか、ボケるか……

 定番ネタを行くか、オリジニャルネタを行くか……


 もう少し悩みたかったけど、ここは腹をくくるしかにゃい! 


「答えは、焼肉定食ですにゃ!」


 ええい、マミィよっ! とニャアが出した答えは定番ネタ。

 だって定番の方が安パイだし、自分のネタで滑ったら目も当てられにゃいに!! 


 それに対し、ソルディオ先生の反応は──


「………………なんだ、腹でも減ったのか?」

「えっ、そ、そういう訳じゃにゃいんですけど」

「まあ定番のネタだがな……」


 表情は全く変わらないのに、めちゃくちゃ不満そうな雰囲気だけは伝わった! 


 にゃんてこった!! 

 そういえば、ソルディオ先生はだったにゃ! 

 突然当てられたからって、こんにゃ大事にゃ情報を見落とすにゃんて一生の不覚……! 

 先生の好感度が落ちる音が聞こえるにゃぁあ……

 もう無理立ち直れにゃい。


「この問題の答えは、弱肉強食だ」


 落ち込みすぎて机にめり込みそうにゃニャアをよそに、先生は授業を再開した。

 テスト前だしちゃんと聞こうとか思っていたのに、ニャアにとってはそれどころじゃにゃくにゃった……

 結局最後まで何も耳に入らず、ソルディオ先生の授業は終わりを迎えた。


 うう、悲しみが深い。


「……いつまで落ち込んでいるんだ、マオ」


 机と同化しかけたニャアの頭を、先生がポンポンと叩く。


「ソルディオ先生ぇ」

「失敗は挽回するものだ……そうだろう?」

「ソルディオ先生!」


 ガバッと顔を上げると、海のように綺麗にゃブルーと目があった。


「テストでは、手紙を書いてもらう……誰宛でも構わん。50点分になるからしっかりと準備してのぞめ」


 聞いていなかっただろ? とだけ言い残し、教室から出て行く先生を見送る。


「ソルディオ先生、ニャアのためにわざわざ……!」


 かけられた情けに感謝しつつ、ニャアはしっかり準備しようと心に決めた。

 そうっ! めちゃくちゃパーフェクトにゃ手紙を書いて、好感度を爆上げするにゃ!!



──────────────


ソルディオの こうかんどが 1さがった!


前回の選択肢の結果。

①焼肉定食 50%

②贅肉過食 33%

③弱肉強食 16%




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