トリック分類メモ帳(自分用)

 トリックを作るにあたって、いろいろ便利なように自分用のメモ帳代わりにしてます。思いつき次第、随時改稿します。

 トリックは有名なものを基本使用しているので、半ばフリー素材だと信じてます。パクって問題ない程度のかなり大まかな例は、ちゃんとフリー素材って書いてるので、いくらでもパクってください。出典が書いてある具体的トリックは割とオリジナリティがあるので、パクると多分なんか文句言われます。

 でも有名なので読者にバレやすいのもあって、うまく組み合わせたり別のトリックに見せかけたりしてトリックを作ります。


※各ミステリ作品のネタバレを書いていますので注意してください!!


【謎タイプ】

基本的にこの3つに大別。

①犯人当て(Who done it)

 犯人を当てるタイプの謎。最もオーソドックスなタイプ。


②トリック当て(How done it)

 どうやって殺したか、どうやってこの殺人を可能にしたかを解く。基本的にミステリは①と②を同時にやる。しかし片方だけでも意外と成り立つ。

 トリックだけ当てるやつは「倒叙トリック(犯人視点で話が進む)」でもよく見かける。

 

③動機当て(Why done it)

 犯人とトリックはともかく、なぜそれをしたのか(なぜ死体をバラバラにしたのかなど)を当てるタイプ。比較的作りやすいが、③だけだと個人的にちょっと物足りないなと思う。壮大な場合は意外と③だけでも満足できる。


【トリックタイプ】

①アリバイ

 この時間、犯人が事件を起こせるはずがないというやつ。


・被害者が死んだ時間が思ってたのと違う→死亡推定時刻が違うなど。法医学ミステリと相性がいい。例:死体をゴロゴロ転がし続けて死斑を誤魔化す(フリー素材)

・被害者が生きていたように見せかける→影を使う、録音を使う、電話を使うなど。逆に、叫び声の録音を使って、生きているのに死んだように見せかけたパターンも(@金田一少年)

・犯人が本当はその場にいないのに、別の場所にいると見せかけて、その間に殺人を行う。影、録音、電話など。

・被害者が死んだ場所が違う(犯行現場が違う)→◯時にはどこそこに死体はなかったので、死んだのは◯時以降と見せかけて、本当はもっと前に死んでた系(フリー素材)。あとは足跡がついているのは◯時以降みたいな(フリー素材)。死体運搬トリックも必要。

・ゆっくり殺す→ドギツイけど、決まるとめっちゃいいトリックになる。業が深いからね。ゆっくり溺れさせたトリックとか本当に好き(コナンで別パターンで2回出てきた)。ゆっくり首吊りロープを吊り上げて首を絞める(首を吊らせる)とか(フリー素材)。意外にコナンに多い。

・時計をずらす→現場にいる全員or証言者をいかに誤魔化すかが鍵。定期的に鳴る鐘、いかにも信用できそうな大時計など。有名な中では、館に時計が多すぎて信用できる時計が一つしかないとか(有名すぎてフリー素材と信じてる)。被害者の時計をずらし、本来の行動予定と違う行動を取らせるパターンも(@金田一少年)。


 時間のアリバイではなく、そこにいられるはずがないという場所のアリバイ型もある。場所のアリバイの時は時間のアリバイも両方必要だったりしがち。場所のアリバイは、時刻表トリックで見かけたりする(田舎から別の田舎へ本数が少ない直行便で行くよりも、東京を経由した方が早い@コナン)。


②密室

 個人的にあんま得意じゃないので、そのうち加筆予定です。

*心理型

 本当は密室じゃないのに、密室と思わせるトリック。個人的には物理より好き。

・本当はドアや窓が開いていたが、閉まっていると勘違いさせた(これを空気圧を使ってやったのが好き。やや物理トリック@ネタバレ回避のため出典は内緒)

・犯人が外に出ていかず中にいたが、密室を開けたゴタゴタに紛れ込んだ(フリー素材)

*物理型

 糸や何かを使って物理的に密室を作るトリック。オートロックに紐をかけてごちゃごちゃしたり。被害者が自ら死ぬ直前に鍵をかけ、そのまま死んだやつとか結構好き(フリー素材)。

・鍵を中に入れる→あの手この手で中に入れる。本当に多い。

・あの手この手で鍵を外から閉める


③顔のない死体

 死体を隠す、死体をバラバラにするなどして、被害者の身元を隠蔽することで情報を隠す。犯人は何を隠したかったのか、がわかることで、探偵が謎を解くきっかけになりやすいし、作者もトリックを思いつきやすい。

 ・自分が死んだように見せかける→本当に多い。連続殺人でしか使えない(あたりまえ体操)。自分の服を別の死体に着せたりして誤魔化す。別の死体が死んだ時間がバレないよう、そっち側のアリバイ工作が必要だったり(「第一の事件、死んだのは◯◯さんだったんだ。第一の事件のとき、◯◯さんは既に死んでいたんだよ!」的な)。

 ・アリバイ等のために死体を物理的にぶん投げたりして損壊させたのを、損壊して誤魔化す(フリー素材)は結構好き。あと、死体をすり替えて死亡順をごまかし、アリバイを作る(@自分の過去の没案。フリー素材)とか。→ただ顔のない死体の問題は、警察が来ると身元掴めたり死亡推定時刻をはっきりさせられてしまうこと。クローズドサークル化が必須。


④共犯者/一人二役

 犯人が一人ではありえないが、二人でならできる等のトリック。逆に一人で存在しない人(金田一少年でよく出てくる怪人など)を作る場合もある。

 犯人はなぜ二人必要なのか、あるいは、犯人が一人しかいないのに、どうして二人必要なのか(例:トリックに使う荷物の宛先が必要だった@金田一少年の事件簿)を突き詰めてトリックにすることが多い。

 共犯者を最後に殺すパターン(フリー素材)も好き。業が深い。


⑤毒

 ちょっと毛色が違うけど便利なので項目立てした。時間差トリックに使えたり、犯人がその場にいなくても相手が死ぬので、非常に便利。飲ませ方がポイントになる(どうやって被害者に飲ませるか)パターンが多い。

・皿に仕込む→よくありすぎて、一捻り必要。「同じ皿がいくつもあって、誰が毒の皿を取るかわからないはずなのに、どうやって取らせたのか(無差別殺人に見せかけている)」がめちゃくちゃ多い。教科書級。

 例:脚本に取りかたを書き込む(@金田一)はめっちゃ好き。一番綺麗な形のケーキに毒を塗り、几帳面な被害者が選ぶように仕向ける(フリー素材)とか。

・毒の部分を触らせる→これもよくある。「どうやってそこを触らせたか」「どうやってその人だけに触らせたか」がポイント。わざと軽い煙を起こして、換気扇のボタンに毒を塗ったとか(フリー素材)。

・フグ毒とトリカブトは拮抗するので、飲ませてから死ぬまでに時間がかかる(@トリカブト殺人事件/1990年くらい? 現実に起こった殺人事件で一番ミステリ的だと思う)


⑥叙述トリック

 時々やるがあまり好きではない。扱いが難しいので……。


⑦遠隔殺人/自動殺人トリック

 本当はアリバイの項目だったが、長いので別枠で。このトリックは、用意しておけば、勝手に被害者がやってきて罠にハマってくれるトリック。アリバイが非常に作りやすい。上から物が落ちてくるパターンが本当に多い。みんなも頑張って被害者の頭に色々落とそう☆

 また、逆に被害者を落とすパターンもある。窓をロープで取り囲んで、窓から顔を出したところで首を吊り上げるトリックは、金田一少年が有名……と思いきや意外とみんなやってる。逆にトリックがバレてしまえば、「このトリックを行えるのはあんたしかいないんだよ!」という逆アリバイ(※犯人の証明)になってしまい、犯人を追い詰める時に便利。


⑧見立て殺人

 童謡や手毬唄になぞらえて殺す系。なぜわざわざそんなことをしたのか、が謎解きのきっかけになる。「ミスをした、被害者が抵抗したなどでトリックの証拠が残ってしまい、それを誤魔化すため」が非常に多い。あとは眠らせた被害者をみんなの目の前で超速で殺す(いわゆる早業殺人、密室殺人・アリバイ工作に便利)場合も使えたりする。

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