第4話

ーーーーー画面に向かっている死神さんは、この返信が返ってきて思わず笑った。


「ははっ……そうだよね、人じゃない、か。ーーーーーまぁ、人じゃなくて死神だから彼女の認識は合っているな」


 だが、現実ではおもしろくて笑っていても、文面ではそれを感じさせない。本人は真剣なのだから。



 同じく画面に向かっていた花憐は。


「うーん……ちょっと素直になって突き放した言い方しちゃったかな……」

さっきの人か分からない発言を気にしていた。


ともあれ。


『とりあえず、クラスメイトが話してる噂に興味本位で来てみたんですけど、これから何をすればいいんですか?』

『そうですね、このサイトにある他の方と話してみてはどうでしょうか。少しは気持ちも変わるかもしれませんよ』


 実際にそういう例があったため、死神さんは勧めてみた。


『同じくらいの歳の方もいると思いますよ。掲示板で仲良くなってから個別チャットに行ってからお話ししてもいいかと』


 そうか、他の人もいるんだよな、と花憐は思いながら


『ありがとうございます。明日にでも、誰かと話してみます。今日はこれで。おやすみなさい』


 と返信して眠りについた。



ーーーまた明日がやってくることを憂鬱に思いながら。

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