魔王の従者 あらすじ特集

『キャッチフレーズ』

 彼女が泣いた。

 泣かせたのは世界だ。

 これは、世界からの駆け落ちだ。




『あらすじ』

葛藤編

 主人公、洗馬杉雄が恋する月影真央は魔物化により国から人外と指定される。


 一家離散し、引きこもる彼女。彼女を擁護して変わり者と蔑まられる洗馬。


 洗馬はある事件を機に彼女を守る警備を始め、

 それは『魔王の従者』という謎の人物として噂になった。


決行編

 高校入学式での事件を機にある決心をした洗馬は真央の家に向かう。

 

 鬼の仮面をつけた洗馬は自ら人間を辞め、彼女と同じ魔物化被害者を名乗る事で彼女の心を溶かした。


 人の世界、生活を捨て、山奥の魔女の屋敷を目指す。世界からの駆け落ちを決めた。


 洗馬達を追って現れた魔物化被害者を駆除する職業、勇者の折袖大牙を相手に奮闘する。

 決闘の内容は敗北だったが、洗馬は彼の刀と技『崩し』を得ることができた。


 山道を進み、サバイバルを経て山奥の小屋『魔女の屋敷』に到着。

 洗馬杉雄と月影真央の生活は徐々に安定を見せ始めた。


無法の法編

 洗馬杉雄達の前に『魔物化被害者の会』のリーダー長久手竜司、毛利優子が現れた。

警戒する洗馬だったが、真央が彼らを受け入れたことを見てこれを納得した。


 彼らから得たものは大きかった。

魔物化被害者の会の連中から多様な技術者、腕に自信のある者も仲間に加わり、情報も集まった。中でも勇者の中にとりわけ危険な『筆頭勇者』がいるという情報は意味のあるものだったが、彼ら『魔物化被害者の会』が洗馬達を信じる試練は極めて残酷だった。


 頭部と両椀が熊の男は理性がなく、人の世にも魔物化被害者の会にも手におえるものではなかった。魔物化被害者の会はその処刑を洗馬に任せた。それは命を狙われ、山奥に逃げ込んだ自分たち弱者にして無法者の立場を間違えず、時には非情な決断をする覚悟を伴う試練となり、同時に魔物化被害者の会の面々にとってもそれを知る儀式となった。




『人物紹介』


洗馬杉雄

 ヒロイン月影真央に恋した主人公。

 魔物化した彼女を守る為に鬼の面を着け『魔王の従者』を名乗った青年。気弱な少年だったが、魔物化事件の関係から世間に反発しニヒルな性質を持つ。月影真央と山に駆け落ちをした先で魔物化被害者の会の長となる。幾つかの剣術を複合した剣闘術を用い、唐傘を模した仕込み刀を用いて戦う。相手の攻撃を受け止めると同時に重心を崩す『崩し』という技を習得している。


月影真央

 蝙蝠の翼が生えた少女は世界から人外と呼ばれる。

 また、観測上初の魔物化であった為に始祖、魔王と呼ばれる事も多い。快活な少女だったが、事件後は引きこもり大人しくなってしまった……とはいえ、時折かつての面影を見せる。一見なんの特技もない少女だが、引きこもりの頃ネットサーフィンで得た知識が時に洗馬達を大きく助ける事になる。


長久手竜司

 元警官にして魔物化被害者の会の創始者。

 恵まれた長身に洗練された空手術、右腕を覆う爬虫類の様な鱗は斬撃にも耐える高度を有する。冷静な性質を持ち本来は法律に基づいた正義に忠実、自身もそれを美徳としていた。しかし、ある事件を機に法律と自身の考える正義の乖離に悩み警務を辞職し今に至る。


毛利優子

 とあるブラック企業の事務員をして弟の学費を稼いでいた女性。

 持ち前の明るい性格、さらに小器用で順応が早い事でどこにいっても頼られる。魔物化によってウサギの体重と胸、下腹部の体毛が変化した後は身辺整理を済ませ、長久手竜司に拾われるまでを愉快な義賊として暮らしていた。



『シリーズ』


彼女と世界の天秤

 上記本編


仮面の王子様

 本編では見られなかった月影真央視点での幸せと地獄、そして救いのお話し


偽りの勇者

 本編での敵『筆頭勇者』を主人公に添えた物語


アンサー

 刑事時代の長久手竜司とその親友が織りなす『魔物化被害者の会』発足までの物語


エスケープ

 毛利優子の小さな不幸とクダラナイ仲間たちの物語


小さな大冒険

 魔物化被害者達の村に住む少年少女は大好きなおじちゃんの愚痴を聞いた。

「タバコが足りない。これがなくなったら爆発しちまうよ」


……大変だ。タバコを買ってこないと大好きなおじちゃんが爆発してしまう!!

少年少女は村を降り、かくして小さな大冒険は始まったのだった

 

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